シャープは、2022年春の新製品として、4K有機ELテレビ7モデルと4K液晶テレビ12モデルの合計19モデルを発表した。有機ELテレビは6月18日から、液晶テレビは6月11日から順次発売される。ここでは4K有機ELテレビについて紹介する
4T-C65ES1 市場想定価格¥550,000前後(税込、6月18日発売)
4T-C55ES1 市場想定価格¥385,000前後(税込、6月18日発売)
4T-C77EQ1 市場想定価格¥715,000前後(税込、6月18日発売)
4T-C65EQ1 市場想定価格¥473,000前後(税込、7月23日発売)
4T-C55EQ1 市場想定価格¥319,000前後(税込、7月23日発売)
4T-C48EQ2 市場想定価格¥264,000前後(税込、7月23日発売)
4T-C42EQ2 市場想定価格¥253,000前後(税込、6月25日発売)
シャープでは昨年12月にミニLEDバックライトを搭載した「XLED」シリーズの8K/4Kテレビを発売、きらりとした輝きや沈んだ黒再現を両立した新たな映像再現を目指した。
有機ELテレビのES1シリーズは、そんなXLEDの思想と技術を継承したラインナップとなる。もともと黒再現性に優れる有機ELに、輝きの表現力を加えることで、ワンランク上の映像を実現している。
まず、有機ELパネルの輝度性能を最大限に引き出すため、独自のパネル制御技術「Sparkling Drive EX」を搭載した。これは、映像信号に含まれるシーンごとの輝度分布を解析し、SDR、HDR10、HLGなど映像フォーマットに合わせて、明暗を描き分けるもので、有機ELパネルの特性に合わせて画素ごとに輝度を制御するもの。
2021年モデルの「DS1」シリーズでは独自のS-Bright有機ELパネルに最適化した「Sparkling Drive Plus」が使われていたが、今回も新しい世代の有機ELパネルと組み合わせるために「EX」に進化した模様だ。なお同時発表されたEQ1/EQ2シリーズでは「Sparkling Drive」が使われている。
EU1は音質面にも配慮し、「ARSS+」(AROUND SPEAKER SYSTEM PLUS)も搭載された。本体上部に2ウェイ2スピーカー×2を搭載することで映像と音が一体化した音場を再現するもので、ユニットを前方20度に傾けて音を前向きに放射、包囲感再現を際立たせている。
フロントスピーカーは本体下部にミッドレンジ×2とトゥイーター×1の2ウェイ3スピーカーをL/Rそれぞれに搭載。ミッドレンジユニットは下向きに搭載されているが、音道を通じて正面に放出することで聴きやすい音を目指した(トゥイーターは正面を向いてマウント)。
なおこのスピーカーシステムの搭載を受け、ES1(液晶モデルのEU1も)シリーズはシャープのテレビとして初めてドルビーアトモスの再生に対応している。
今回の新製品19モデル共通の特長として、新開発映像処理エンジン「Medalist S3」を搭載している。このチップは100万以上の映像を学習したAIプロセッサーを備えており、入力された映像に応じて最適な映像補正を加えてくれる。そこでは放送情報に含まれるジャンル情報も組み合わせて色彩、明暗、精細感などで最適なパラメーターを選ぶという。
例えば空の映像だと認知したら青を鮮やかに補正し、あるいは人の顔だと認知したら肌色を最適に補正するという。なおこのAIはシャープが独自に機械学習したもので、アルゴリズムはMedalist S3にプリインストールされているそうだ。ちなみにAIによる映像補正機能は放送波用で、ネット動画やHDMI入力した信号は対象外となっている。
ちなみに42インチの有機ELテレビは日本初(T4-C42EQ2)で、77インチサイズはシャープとして初(T4-C77EQ1)になるそうだ。77インチについては、薄型テレビの買い替えユーザーから更なる大画面の希望があったことを受けてで、同様に32〜37型からの買い替え用として42インチの需要もあると判断したそうだ。