シャープから、4K AQUOSの2025年新製品、5シリーズ13モデルが発表された。有機ELテレビとMini LEDバックライト液晶テレビ(同社ではAQUOS XLEDと呼称)という構成だ。

●有機ELテレビ「AQUOS QD-OLED」
4T-C65HS1 市場想定価格¥605,000前後(税込、5月31日発売)
4T-C55HS1 市場想定価格¥440,000前後(税込、5月31日発売)

画像: 4T-C65HS1

4T-C65HS1

●有機ELテレビ「AQUOS OLED」
4T-C65HQ1 市場想定価格¥440,000前後(税込、6月21日発売)
4T-C55HQ1 市場想定価格¥352,000前後(税込、6月21日発売)
4T-C65HQ2 市場想定価格¥385,000前後(税込、6月21日発売)
4T-C55HQ2 市場想定価格¥286,000前後(税込、6月21日発売)
4T-C48HQ2 市場想定価格¥253,000前後(税込、6月21日発売)
4T-C42HQ2 市場想定価格¥242,000前後(税込、6月21日発売)

●Mini LED液晶テレビ「AQUOS XLED」
4T-C75HP1 市場想定価格¥572,000前後(税込、5月31日発売)
4T-C65HP1 市場想定価格¥440,000前後(税込、5月31日発売)
4T-C55HP1 市場想定価格¥352,000前後(税込、5月31日発売)
4T-C50HP2 市場想定価格¥253,000前後(税込、6月21日発売)
4T-C43HP2 市場想定価格¥242,000前後(税込、6月21日発売)

画像: 4T-C75HP1

4T-C75HP1

 同社TVシステム事業本部 国内事業部 事業部長 高橋秀行氏によると、近年のテレビ市場では有機ELやMini LEDバックライト液晶といった高付加価値テレビの販売が増えてきており、金額シェアもアップしているそうだ(2024年度で金額構成比41%)。さらに、高付加価値テレビの購入者の6割以上は、画質・音質についての関心も高いという。そこでシャープでは、輝きと色の再現力を最大限に高めた高付加価値のラインナップとして、「AQUOS QD-OLED」のHS1シリーズと「AQUOS XLED」のHP1/HP2シリーズをリリースする。

 なお有機ELとMini LED液晶という両方式の製品を揃えているのは、ユーザーの使い方を考えての選択だという。例えば照明を落とした環境で落ち着いて映画やライブを楽しみたいという人はQD-OLEDを、明るいリビングで様々な番組を楽しみたい場合はXLEDという具合に、それぞれの視聴環境やよく見るコンテンツに応じて製品を選び分けてもらいたいという狙いだ。

 では高画質のためにはどのような配慮がなされたのか。

画像: 左は昨年モデルの4T-C65GS1で、右が新製品の4T-C65HS1。ピークの再現はもちろん、画面全体のコントラスト感、精細感にも確実な進化が確認できた

左は昨年モデルの4T-C65GS1で、右が新製品の4T-C65HS1。ピークの再現はもちろん、画面全体のコントラスト感、精細感にも確実な進化が確認できた

 まず有機ELテレビのHS1シリーズでは、最新世代の量子ドット有機ELパネルを採用する。新たな有機EL発光素子の採用と発光ロスの改良により輝度が約2倍にアップ、広色域量子ドットフィルターとの組合せで艷やかな光沢や繊細な色再現を可能にしている。

 液晶テレビについては、独自設計のMini LEDバックライトにより輝度を約1.5倍に向上させ、さらに広色域量子ドットフィルターや高効率光反射シートを備えた「N-Black Wideパネル」を搭載。これにより明るい室内でも不満を感じることなく楽しめる映像を実現したわけだ。

 さらにこれらの新製品には、新開発画像処理エンジン「Medalist S6X」(HQ1/HQ2シリーズはMedalist S6)が投入されている。独自にディープラーニングを行った空間認識AIにより、画面内の各被写体の前後関係を認識して、それぞれにあった明度と精細感を補正するという。

 具体的には映像内の近景、遠景、超遠景を判別し、近景については輝度やコントラスト感を高めて明瞭度を上げ、超遠景部分は超解像などの処理は抑えて自然なボケ感を残すといった内容のようだ。こうした調整を行うことで、画面全体にフォーカスがあった平面的な印象にはならず、奥行のある映像として再現できるとのことだった。

画像: 左は映像内部の奥行をAIが判別した状態で、色が赤い方が近景を示している。このデータを元に、映像の手前は輝度やコントラスト感を上げ、超遠景は強調感を抑えることで、右のような奥行感のある映像を再現している

左は映像内部の奥行をAIが判別した状態で、色が赤い方が近景を示している。このデータを元に、映像の手前は輝度やコントラスト感を上げ、超遠景は強調感を抑えることで、右のような奥行感のある映像を再現している

 このように画質が進化すると、同時に音質への要望も高まってくる。「Medalist S6X」ではコンテンツに応じた音の広がりやセリフの聞きやすさを自動調整するAIオートも進化、放送波やUSB HDDに録画した番組についても1.5/2倍再生時にもクリアーな声を再現できるようになっている。イマーシブオーディオのドルビーアトモスにも対応済みとのことだ。

 また近年のテレビの使い方として、リアルタイムでの視聴が40%程度なのに対し、タイムシフトやネット視聴がそれぞれ20%超と利用率が上がってきているそうだ。実際にテレビのネットへの接続率は60%以上に及んでいる。

 こうしたニーズに対してはGoogle TVを採用、Googleアシスタントに話しかけるだけでコンテンツを探してくれる。またSleipnir TVウェブブラウザもプリインストールされており、ウェブコンテンツを大画面で簡単に楽しめるようになった。サイバーセキュリティソフトESET SMART TV SECURITYも準備されているので、セキュリティ面も安心だろう。

 その他、緊急速報が出された時などに画面にインサートされるL字のマスクをカットする機能も搭載された。こうしたマスク部分は録画しても残ってしまうので、ドラマなどを見返した際には気になってしまう。新機能ではカットしたい部分を指定すると、残りの部分を画面いっぱいに拡大表示してくれる。お気に入り番組を落ち着いて楽しむためには有効な機能といえそうだ。

画像: 65インチ画面はゲーム用としては大きいという声もあるとかで、ゲームの種類やユーザーの好みに応じて最適なサイズに調整できるようになっている。ただし、画面サイズを縮小すると遅延時間が伸びることもあるとかで、シューティングゲームなどはオリジナルサイズで使った方がよさそうだ

65インチ画面はゲーム用としては大きいという声もあるとかで、ゲームの種類やユーザーの好みに応じて最適なサイズに調整できるようになっている。ただし、画面サイズを縮小すると遅延時間が伸びることもあるとかで、シューティングゲームなどはオリジナルサイズで使った方がよさそうだ

 またズーム2画面機能については、録画コンテンツも含めた表示が可能になり、音声を出さない画面については、字幕表示が可能になっている(放送の字幕機能を使用)。

 ゲームモードでは0.83msの低遅延を実現、144Hz VRRにも対応した(HQ2/HP2は120Hzまで)。さらにゲームプレイ時には適度な画面サイズが望ましいという声に応えて、ゲーム用画面縮小・位置移動機能も採用している。

 なお同社では5月14日から、「エンタメおまかせAQUOSキャッシュバックキャンペーン」を開催する。8月18日までのキャンペーン期間中に対象製品を購入し、キャンペーンサイトから応募することで、機種に応じた金額(¥4,000〜¥10,000)がもれなく還元されるというものだ。対象4Kレコーダーをセットで購入するとさらに¥10,000が加算されるそうだ。詳細はキャンペーンサイトで確認いただきたい。

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