有機ELパネルに付加価値を加えるために、LGディスプレイが開発した、ガラス振動発音の「クリスタル・サウンド・OLED」の最新仕様が分かった。
この技術が登場して今年で3年目になるが、毎年改良されている。当初はアクチュエーターを2基、左右に付けていたが、2019年から第2世代として左、中央、右の3アクチュエーター構造が標準(MINIMAL DESIGN)になった。すでにソニーの有機ELテレビの昨年モデル「A9F」シリーズでは、3アクチュエーター構造の「アコースティック サーフェス オーディオ プラス」として採用されている。
周波数特性でみると、第1世代の2アクチュエーター方式は180Hz~35kHzだった。現在の第2世代の3アクチュエーター方式は、2年計画でパフォーマンスをあげる。2019年版は150Hz~40kHz、2020年版は80Hz~40kHzを達成するとしている。左側のアクチュエーターにウーファー帯域を持たせることを考えている。
それ以降の第3世代はアクチュエーターが5基に増える。下2、中央1、上2の組み合わせだ。上下の左側ユニットに低音機能を与える。周波数特性は80Hz~40kHzと第2世代と同様だが、低域をさらに拡充する格好だ。ガラスを鳴らすとは、オーディオ的には難事中の難事だが、ここまで継続し、さらに進化させているのは偉い。