次世代映像プロセッサー「X1 Ultimate」を初採用したAF9とZF9

 ソニーが、ヨーロッパで新型有機ELと液晶の4Kテレビの旗艦シリーズを発表した。有機ELの「AF9」シリーズは65型と55型、液晶の「ZF9」は、75型と65型の2シリーズ4モデルをラインナップする。今年はじめのCESで発表された映像プロセッサー「X1 Ultimate」を初めて搭載している。

 ともに「BRAVIA MASTER」シリーズとしての展開を図る高級モデルで、AF9は「A1」の、ZF9は「Z9D」の事実上の後継にあたるシリーズのようだ。いずれもHDR10、HLG、ドルビービジョンの3方式のHDRに対応する。

 両シリーズともに、ネット映像配信の大手であるNetflix向けの画質モード「Netflix Calibrated Mode」を搭載。スタジオ制作者の「vision」と「intent」をそのまま届けることを目的としたクォリティ重視の新提案だ。

 有機ELのAF9シリーズは、独自のパネルコントローラーやX1 Ultimateプロセッサーを用いたデュアルデータベース処理オブジェクトベースの「超解像」や「HDRリマスター」、「スーパービットマッピング」により画質改善を図る。

 画面から音を出す「アコースティックサーフェス」も進化し「アコースティックサーフェス・プラス」となった。従来のA1はアクチュエーターをL/Rに各2基+サブウーファー1基を搭載する2.1ch構成だったところを、センターにアクチュエーターを2基、さらにサブウーファー1基を追加した3.2ch構成を採用している。

 また、AF9のサウンドシステムを、サラウンドシステム内でのセンタースピーカーとして使える「TV center speaker mode」も搭載した。テレビを使ったホームシアターの展開がスムーズにはかれるグッドアイデアだろう。

 液晶テレビのZF9シリーズは、現状の有機ELパネルでは難しい、高輝度時の高画質を目指したモデルといえそう。「X-Wide Angle」なる広視野角技術も新搭載されている。従来からの「TRILUMINOS Display」も採用される。AF9同様、Netflix Calibrated Modeも対応する。外装デザインもソニーらしさが横溢している。

画像: 有機ELテレビAF9

有機ELテレビAF9

画像: AF9の背面。新デザインのスタンドを採用

AF9の背面。新デザインのスタンドを採用

画像: 液晶テレビZF9

液晶テレビZF9

<米国発表追記>
 欧州に引き続き、アメリカでも、ソニーの最高位4Kテレビシリーズとして、有機ELテレビの「A9F※」シリーズと、液晶テレビの「Z9F※」シリーズが発表された。内容は欧州向けと同様のようだ。日本での発表も大いに期待したい。

※欧州とは型番が異なる

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