ワイヤレス、ワイヤード、そしてストリーミング配信と、多機能&アクティブという現代のスピーカートレンドを一身に集めた、KEF LSX Ⅱ。ワイヤレスはWi-FiとBluetoothに対応、ワイヤード(有線)の外部入力端子はアナログの3.5mmステレオミニ、デジタルの光、HDMI ARC、USB Type C、LANと、アナログフォノ以外、現在考えられる、ほとんど全てのメディアとの接続に対応。ストリーミングも「KEF Connect」アプリで、Amazon Music、Qobuz、TIDALなどが再生できる。ハードウェア的にはKEFの代名詞の同軸ユニットの第11世代Uni-Q搭載が光る。

画像1: 『KEF LSX II』ストリーミングからテレビまで。抜群の音質で多彩な音楽が味わえる最先端のベストフレンドスピーカー

Wireless Speaker System
KEF
LSX Ⅱ
¥198,000 (ペア)税込

●型式:アンプ内蔵ワイヤレススピーカー、2ウェイ1ユニット・バスレフ型
●使用ユニット:19mmドーム型トゥイーター+115mmコーン型ウーファー・同軸
●アンプ出力:100W(高域用30W、低域用70W、1本あたり)
●接続端子:アナログ音声入力1系統(3.5mmステレオミニ)、デジタル音声入力3系統(光、USB Type C、HDMI ARC)、サブウーファー出力1系統(RCA)、LAN1系統
●寸法/質量:W155×H240×D180mm/3.62kg(プライマリー)、3.52kg(セカンダリー)
●備考:2.4GHz、5GHz Wi-Fi、Bluetooth対応

 

ワイドレンジで安定した音場こそ、独自Uni-Qドライバー採用機の美点

 さて、現代のスーパースピーカーLSX Ⅱはどう音を聴かせてくれるのか。またどんな使いこなし方法があるのか、様々なインターフェイスを実験してみよう。2つのスピーカーの間の接続は、使い勝手の観点からワイヤードとワイヤレスが用意されている。ちなみに「KEF Connect」アプリでは、接続端子が備わるプライマリーとセカンダリーのスピーカーを左右入れ替えが可能(出荷時はプライマリーが向かって右側の設定)。たとえばテレビとHDMI接続する場合に、HDMI端子が向かって左側にあるテレビと接続する場合、左右を入れ替えることが可能。かゆいところまで手が届く製品の仕様だ。

 Bluetooth入力から聴く。Google Pixel 10Proスマホに内蔵した音源で「チーク・トゥ・チーク/情家みえ」を再生する。メロウでスイートな心地好いBGMと評したら良いのだろうか。ハイファイという意味では、それなりに限定されたレンジ感だが、ピラミッド的に低音が安定し、ヴォーカル、ピアノ、ベース、ドラムスの各音像がきちんと定位した、拡がりを持つ音場が聴けた。まさしくシングルユニットならではの美点だ。山田和樹指揮横浜シンフォニエッタ「モーツァルト:交響曲第41番〈ジュピター〉」は、Bluetooth故か、高域の伸びが不足するものの、滑らかな音進行と旋律の歌いが流麗で、Uni-Qドライバーならではの安定したステレオ音場だった。

 次に、有線接続で聴いてみよう。デノンのSACD/CDプレーヤーDCD-SX1 LIMITEDからのアナログ接続と光デジタル接続を比較する。曲はCD「手紙でも書こう/ポール・マッカートニー」。Bluetoothで聴いた直後なのだから当然だが、圧倒的に良い! それも相対的と言うより、絶対的な意味でオーディオ性と音楽性が格段にレベルアップした。冒頭のアコースティック・ベースのヴィブラートの振幅が大きく、またしゃくり上げるように音程を上方にずらす動きがセクシーだ。ポールのバリトンボイスにはボディ感と張り、さらに艶が付与された。ダイアナ・クラールのピアノのアクセント感も先鋭だ。この場面では、彼女一流の華麗な鍵盤音像が右から左へゆっくり移動するが、その軌跡も同軸ユニットならではの正確さ。フィナーレのドラマーとポールのデュエットもきれいに協和。Uni-Qドライバーを使いこなすKEFの音づくりの技が、確認できた。

 光デジタル接続はどうか。確かに違う。輪郭のキレが鋭くなり、高域も伸びる。デジタル調というか、はっきりくっきりの質感が魅力だ。でもポールが持っているヒューマンな質感や抱擁力は、アナログが良いなぁ、という感じで、私はどちらにも等しい魅力を感じた。ここからは光デジタルで聴く。

画像2: 『KEF LSX II』ストリーミングからテレビまで。抜群の音質で多彩な音楽が味わえる最先端のベストフレンドスピーカー

▲純正無料アプリ「KEF Connect」は直感的な操作が可能なデザインと優れたレスポンスが特色。入力切替えや音量調整、各種設定が可能なほか、QobuzやAmazon Musicなどの音楽配信サービスの選曲もできる

画像3: 『KEF LSX II』ストリーミングからテレビまで。抜群の音質で多彩な音楽が味わえる最先端のベストフレンドスピーカー

▲「スピーカー設定」項目内に、プライマリーとセカンダリーを付属の「ケーブル」で繋ぐか、「ワイヤレス」で繋ぐかの設定が可能。またプライマリーを左右どちら側にセットするかの「L/Rスピーカー反転モード」項目もある

 

ハイレゾ音楽配信Qobuzを躍動的かつ弾むサウンドで描く

 次はプライマリーとセカンダリーの2つのスピーカーをどう接続するのか、その違いによる音質を確認しよう。ワイヤレスか専用ケーブルによるワイヤードかの比較だ。これまではワイヤード接続で聴いてきた。ワイヤレスにすると基本的な音調は同一だが、微小信号の再現性がやや減ったかという感覚だ。輪郭も少し優しげになる。ワイヤードに戻してQobuzを聴こう。「チーク・トゥ・チーク/情家みえ」。実に良い。取材メモには、「シャープにして、ふくよか。輪郭がくっきりとし、同時に中味の緻密さもある」と記した。ヴォーカルの表情が豊かで、情家みえならではのニュアンスをチアフルに伝えてくれる。山本剛のピアノもタッチが鮮明で、躍動的に弾む。ワイヤレスの気軽さも魅力だが、これほどのヴォーカルの魅力が得られるワイヤード接続でのシンプル&ハイクォリティは刮目だ。

 結論を述べよう。LSX Ⅱは豊かな接続性を持つアクティブスピーカーという現代性だけに留まらず、音質と音楽性が抜群だ。音源ジャンルを問わず、音楽的な感興が豊潤に味わえる、現代の音楽生活のベストフレンドといえよう。

 

本記事で紹介した製品は、東京・青山にあるショールーム『KEF Music Gallery Tokyo』で試聴可能です。

ラグジュアリーブランドやデザイナーブランドの発信地である青山らしい、スタイリッシュな空間で、KEF製品各種の魅力を実際に体験できます。

試聴予約は公式サイトのフォームまたは電話(03-3409-2150)にて受付中。お気軽にお問い合わせください。

【KEF Music Gallery Tokyo 】

住所: 東京都港区南青山5丁目5番6号
東京メトロ表参道駅A5出口徒歩3分

電話: 03-3409-2150
営業時間: 11:00 ~19:00

 

 

>本記事の掲載は『HiVi 2026年夏号』

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