抜群の歌唱力でメロディアスに歌い上げる、中森明菜の魅力がアナログの高音質で心に迫る

 中森明菜が『スローモーション』でレコードデビューを果たした1982年は、花の82年組と呼ばれた小泉今日子、松本伊代、早見優、堀ちえみ、石川秀美、シブがき隊など個性豊かな面々が数多く生まれたアイドル黄金時代。そんな中で当時のキャピキャピとしたアイドルとは異なり、どことなく陰を感じさせる雰囲気をまとっていた彼女は、卓越した歌唱力と少し挑発的な歌詞を武器に、唯一無二の存在となった。

 そんな彼女と、アナログの高音質を探求するオーディオファイルをつなぐ架け橋となったのが、2020年に発売された『歌姫 -Stereo Sound Selection-』だ。数々の名曲をカバーし、アナログレコードという付加価値によって、新たな魅力を引き出した。

 『オールタイム・ベスト -オリジナル- Stereo Sound Selection Vol.5』は、1993年以降にリリースされたシングルを中心に収録。中森明菜という広大な音楽の海の中で、もう一つの潮流を示す作品だ。

『オールタイム・ベスト -オリジナル- Stereo Sound Selection Vol.5/中森明菜』
33 1/3回転 LP 180g重量盤

(ユニバーサル ミュージック/ステレオサウンド SSAR-067)¥8,800 税込

[収録曲]
[SIDE A]
1.Days  発売:2003年4月30日
2.月華  発売:1994年10月5日
3.APPETITE  発売:1997年2月21日
4.帰省~Never Forget~(2007 Ver.)  発売:2007年3月28日

[SIDE B]
1.I hope so  発売:2003年5月14日
2.落花流水  発売:2005年12月7日
3.花よ踊れ  発売:2006年5月17日
4.SWEET RAIN  発売:2014年8月6日

●カッティングエンジニア:松下真也(Piccolo Audio Works)
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 アメコミ風の斬新なジャケットから180gの重量級ディスクを取り出す。カッティングは「PICCOLO AUDIO WORKS」の松下真也氏が担当。ウェスタン・エレクトリックによってモディファイされたスカーリー製のカッティングレース「RA1389」と、ウェストレックス製ステレオ仕様「3DⅡAH」のカッターヘッドを使用している。当時スタンダードだったデジタルマスターをベースとして、アナログレコードに帯域が最適化されている。

 ターンテーブルのリンLP12にディスクを置き、リードグルーヴに針を落とす。SIDE Aの「Days」が流れ出した瞬間、その場の空気が一変する。アナログレコードならではの密度のある音色と、存在感あふれるヴォーカル。抜群の歌唱力でメロディアスに歌い上げる明菜の声が、心を捉えて離さない。そのままB面へと進み、全8曲を夢中で聴き終えた。

 サザンオールスターズや浜崎あゆみなど、1990年代から2000年代はJ-Popの黄金期。本作は、その時代に新境地を開拓していた中森明菜の魅力を高音質で知ることができる。

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