協同電子エンジニアリングから、フェーズメーションのMCカートリッジの新製品「PP-5000」が12月上旬に発売される。価格は¥1,485,000(税込)。
PP-5000は、フェーズメーションブランド創立20周年を記念して、ブランドの原点ともいえるカートリッジの、そのフラッグシップとして開発された製品。カートリッジの継続的な研究の中で得られたノウハウを元にしつつ、ブランド初のダイヤモンドカンチレバーを採用することで、フラッグシップにふさわしい空間表現力、音像定位、重低音再生能力を獲得したと謳っている。
PP-5000の主な特長
・ダイヤモンドカンチレバーの採用により情報量を拡大
カンチレバーには、ブランド初のダイヤモンドカンチレバーを採用。伝搬速度の向上により情報量の拡大を実現。
・振動系の見直しによるトラッカビリティの向上
新たなカンチレバーに合わせ、ダンパー等の振動系を改良することで、溝の追従性(トレース能力)を高めている。
・天然ダイヤモンドチップ取付け角度精度の追い込み
天然ダイヤモンドによるスタイラスチップの取付け角度精度を、従来の+-5°から+-3°に追い込み、より正確なトレース能力を獲得。
・磁気回路部品の研磨精度を向上
磁性材料の「パーメンジュールヨーク」(合金)に研磨を追加して、より均一な磁場を形成。それにより微小信号の再現性の向上を図り、空間表現力の拡大を実現した。
・新世代のボディ構造
ステンレスベースに、新たにTiN(窒化チタン)コーティングを採用。美しい黄金色と共に耐食性と充分な硬度も実現したという。さらに、ジュラルミンのカバーには従来から定評のあるDLCコーティングを施し、さらに不要振動をコントロールする新形状ボディとすることで、フラッグシップに相応しい外観とより一層ダイレクトな音質を実現した。
PP-5000の主な仕様
発電形式:ムービングコイル式
インピーダンス:4Ω
適正針圧:1.7~2.0g
出力電圧:0.3mV以上(1kHz 50mm/s水平方向)
コンプライアンス:8.5μ/mN [8.5x10-6cm/dyne]
再生周波数範囲:10Hz~30kHz
セパレーション:30dB以上(1kHz)
チャンネルバランス:1dB以内(1kHz)
カンチレバー:合成ダイヤモンド(0.2mm角)
スタイラスチップ:天然ダイヤモンド(ラインコンタクト/曲率0.03×0.003mm)
マグネット:サマリウムコバルド
磁気回路構成材料:パーメンジュール
ベース材質:ステンレス材削り出し/TiN処理
ボディ材質:ジュラルミン削り出し/DLC処理
質量:14.3g