リンジャパンから、同社製品の最新情報が公開された。次回のファームウェアアップデート(Davaar 92)により、近年販売を開始した最新型DSMが AirPlay2に対応するという。これにより、リン製品以外と併用して複数の対応デバイスで Apple社の転送再生機能が使えるようになる。
対象となる製品は、KLIMAX DSM/3とORGANIKアップグレードしたKLIMAX DS/DSM、MAJIK DSM/4、2022年に再生産を開始した後のSELEKT DSMだ。お使いのSELEKT DSMが対応モデルかを確認するには、KonfigもしくはManage Systemsから基板の型式を調べていただきたい。「PCAS1110」であれば対応モデルとのことだ。
なお、AirPlay2を利用するにはiOS11.4以降がインストールされたデバイスが必要で、さらにAirPlay2でApple Music Losslessを楽しむには iOS14.6以降でなくてはならない。PCでの再生にはiTunes 12.8以降、MacではmacOS Catalina以降が対象となる。AirPlay2のストリーム解像度は、最大44.1kHz/16ビットまで。
また、先日発表されたトーンアームの新製品「ARKO」(アーコ)について、 旧モデルの「AKITO」から変更された機能も発表されている。
●針圧ガイド
リンのスタティックバランス型トーンアームとしては初めてカウンターウェイトに針圧ダイヤル(目盛)を装備していない。シンプルをきわめた設計思想と併せて、ルックスも新スタイルとなったが、さりげなく目安となるガイドを用意してくれている。
カウンターウェイトの外周エッジに、ぐるっとノッチ(凹み)が設けられ、小さなノッチ1目盛りで0.05g、大きなノッチ1目盛りで0.15g、1回転で0.75gの針圧目安として使えるという。
MCカートリッジ「KENDO」の標準針圧2.0gをかけるためには「2周と2/3回転」させるとほぼ2.0gになるという。偏差は10%ほどなので、正確な針圧測定には別途針圧計を準備していただきたい。
●KEELとの親和性
ARKOは、LP12用アップグレードシャーシの「KEEL」にもそのまま搭載できることが確認できた。AKITOでは、アームリフターのシリンダー部がKEELに接触してしまい正しいポジションにセットできなかったが、ARKOのアームリフターは接触しない位置に変更されたため、問題なく取り付けることができるそうだ。
もうひとつ、MCカートリッジ「KENDO」の針交換価格が決定した。KENDOからの針交換は¥352,000(税込)で、「KRYSTAL」「KANDID」からの針交換の場合は¥385,000(税込)となる。