ソニーから、2022年ブラビアの新ラインナップが発表された。今回は4K有機ELテレビ3シリーズ7モデルと、4K液晶テレビ5シリーズ21モデルを揃え、7月から順次発売される。ここでは有機ELテレビ3シリーズについて紹介する。

●A95Kシリーズ
XRJ-65A95K 市場想定価格¥660,000前後(7月発売)
XRJ-55A95K 市場想定価格¥473,000前後(7月発売)
●A90Kシリーズ
XRJ-48A90K 市場想定価格¥319,000前後(8月発売)
XRJ-42A90K 市場想定価格¥308,000前後(8月発売)
●A80Kシリーズ
XRJ-77A80K 市場想定価格¥770,000前後(8月発売)
XRJ-65A80K 市場想定価格¥506,000前後(8月発売)
XRJ-55A80K 市場想定価格¥374,000前後(8月発売)

画像: QD-OLED パネルを搭載したトップシリーズの「KRJ-65A95K」

QD-OLED パネルを搭載したトップシリーズの「KRJ-65A95K」

 今回登場した全モデルに共通しているのは、ソニーが開発した認知特性プロセッサー「XR」が搭載されている点だ。

 XRプロセッサーは2021年モデルから搭載されている映像エンジンだ。信号処理を行なう際に人間の認知特性に基づく分析項目を追加し、映像をエリアごとに検出したうえで、各要素を横断的に解析することで最適化、自然な美しさを実現する「XR Picture」機能を備えている。

 さらに音声信号についても、サラウンドと定位感を向上させることで、どんな音源も臨場感ある音で体験できる「XR Sound」機能も備えている。

 このプロセッサーを活用し、各モデルに搭載された有機ELパネルの能力を最大限に引き出しているのも特長といえるだろう。

画像: ソニー、新型QD-OLEDパネルを搭載した「A95K」シリーズなど2022年ブラビア4K有機ELテレビ3シリーズを発表。42〜77インチで7モデルをラインナップ

 その有機ELパネルで注目は、A95Kシリーズに搭載されたQD-OLED(量子ドット・有機EL)パネルだろう。従来の大画面テレビに搭載されている有機ELパネルは白色発光で、その上にカラーフィルターを取り付けることでRGB+Wの色を得ていた。

 それに対しQD-OLEDパネルは青色発光の有機ELパネルに量子ドット偏光フィルターを組み合わせてRとGの光を再現する(Bはパネルの光をそのまま使用)。この方式なら従来の白色パネル+カラーフィルターよりも純度が高い3原色が得られ、さらに光の利用率も高いので、色が綺麗でかつ明るい映像が得られるという。視野角も従来機から改善されるとのことだ。

 A95Kシリーズでは、このQD-OLEDパネルとXRプロセッサーを組み合わせることで、高いコントラスト再現の「XR OLED Contrast Pro」に加え、従来以上の広色域表現を可能にする「XRTriluminos Max」も実装できたという。明部の色までしっかり再現できるようになっている。

画像: パネルの前後どちらにも取り付け可能なスタンド。写真はパネル後ろに取り付けた場合で、この時は画面がわずかにスラントする

パネルの前後どちらにも取り付け可能なスタンド。写真はパネル後ろに取り付けた場合で、この時は画面がわずかにスラントする

 サウンド面ではパネル背面にアクチュエーターを内蔵して、画面から音を出す「Acoustic Surface Audio+」を搭載(2.2ch構成)。アクチュエーターのコイルを大型化し、中〜低域の再現性も改善している。

 またAVセンター等と組み合わせる場合にも本機のスピーカーを活用できる「AcousticCenter Sync」にも対応している。「3D Surround Upscaling」によるアップミックス再生も可能だ。

 本体スタンドはパネルの前側、後ろ側どちらにも取り付け可能なデュアルスタイルを採用。テレビ台に載せる通常スタイルなら後ろ側にスタンドを取り付ければよく、その場合は画面が約3度スラントする。

 スタンドをパネル前側に取り付けると画面はスタンドに対して垂直になるよう設計されており、その場合はテレビを壁ギリギリまで寄せて、あたかも壁掛けしたかのような設置ができる。

 A90Kシリーズはこれまでの「A9S」シリーズの後継で、白色発光の有機ELパネルを搭載したシリーズだ。48インチと42インチの2サイズ展開で、パーソナルサイズでも有機ELの高画質を楽しみたいというユーザーに向けたラインナップだろう。

画像: A90Kシリーズは、42インチと48インチというパーソナル向けのサイズとなる。もちろん認知特性プロセッサー「XR」は搭載済み

A90Kシリーズは、42インチと48インチというパーソナル向けのサイズとなる。もちろん認知特性プロセッサー「XR」は搭載済み

 認知特性プロセッサーXRの搭載で、高コントラストの「XR OLED Contrast Pro」や広色域「XR Triluminos Pro」といった高画質技術にも対応した。「AcousticSurface Audio+」は2.1ch構成で、「AcousticCenter Sync」(サウンドバーへの対応)、「3D Surround Upscaling」も搭載する。

 A80Kシリーズも白色発光有機ELパネルを使ったラインナップで、77/65/55インチの3サイズを揃えている。

 こちらも認知特性プロセッサーXRを搭載済みで、「XR OLED Contrast Pro」「XR Triluminos Pro」にも同様に対応する。「AcousticSurface Audio+」は3.2ch構成で、「AcousticCenter Sync」(サウンドバーへの対応)、「3D Surround Upscaling」も同様だ。

 また今回の新製品では、「BRAVIA CAM」と連携した新機能も楽しめる。このカメラを本体上側に取り付けることで、視聴者の位置を確認し、画面の明るさや音のL/Rバランス、ボイスズームを常に最適な状態に調整してくれるというものだ。

画像: トップモデルのA95Kシリーズは、背面上部にBRAVIA CAM用のコネクターを準備しており、ここに付属のBRAVIA CAMを取り付けることでジェスチャーコントロール等の操作ができるようになる

トップモデルのA95Kシリーズは、背面上部にBRAVIA CAM用のコネクターを準備しており、ここに付属のBRAVIA CAMを取り付けることでジェスチャーコントロール等の操作ができるようになる

 その他にも、身振りで音量調整等を行なうジェスチャーコントロールや、視聴者が画面に近づきすぎた場合に注意喚起を行なう近づきアラート、自動省エネモードといったものが想定されている。BRAVIA CAMはA95Kシリーズには同梱され、他のモデルではオプション(市場想定価格¥24,000前後、8月発売)となる。

 なお今回の7モデルはすべて「BRAVIA CORE」にも対応しており、ソニー・ピクチャーズの配信コンテンツが2年間見放題という。さらにユーザーから希望が多かった課金サービスもスタートする予定なので、ヘビーユーザーは楽しみにお待ちいただきたい。

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