画像: オルトフォン MC A Mono ¥570,000 ●発電方式:MC型●出力電圧:0.2mV(1kHz、5cm/sec)●内部インピーダンス:7Ω●適正針圧:2.3g●自重:6g●針交換価格:¥270,000●問合せ先:オルトフォンジャパン(株) MC A Monoのスケルトン形状モノコックボディはチタン粉末をレーザー焼結して成型。自重6gと軽量である。十字アーマチュアは特殊合金を採用。リング状マグネットの内周には磁気の影響を排除する導電素材の円筒を配し、空芯コイルに近い設計を施した。針先のReplicant100は5/100μmのラインコンタクト系の形状。

オルトフォン MC A Mono ¥570,000
●発電方式:MC型●出力電圧:0.2mV(1kHz、5cm/sec)●内部インピーダンス:7Ω●適正針圧:2.3g●自重:6g●針交換価格:¥270,000●問合せ先:オルトフォンジャパン(株)

MC A Monoのスケルトン形状モノコックボディはチタン粉末をレーザー焼結して成型。自重6gと軽量である。十字アーマチュアは特殊合金を採用。リング状マグネットの内周には磁気の影響を排除する導電素材の円筒を配し、空芯コイルに近い設計を施した。針先のReplicant100は5/100μmのラインコンタクト系の形状。

 モノーラル用フォノカートリッジには2種類がある。ひとつはモノーラル装置で聴く1回路出力の製品だ。現行機ではデノンDL102がそれにあたる。もうひとつは、ステレオ装置で再生する2回路の独立出力を備えた製品。ここで紹介するオルトフォンのMC A Monoは後者の新製品である。

 情報量の豊かさが印象的な、新鮮で現代的な音を聴かせる製品だ。無垢ダイア針は独自の「レプリカント100」。標準的な丸針とは対照的な、攻めている設計といえよう。カンチレバー素材はボロンで、配線材は6N高純度銅線に金メッキを施したオーキュラム(Aucur-um)である。筐体は精密な3D金属プリンターでチタニウム粉末から成型(SLM製法)しており、製造完了になった同社A95をモノーラル仕様にアレンジした内容ということができる。

画像: オルトフォン ST-70 ¥150,000 ●入力端子:1系統(RCAアンバランス)●出力端子:1系統(RCAアンバランス)●入力インピーダンス:10Ω以下●推奨負荷容量:200pF●昇圧比:30dB●寸法/重量:W150×H58×D135mm/1.2 33kg●備考:入力インピーダンス5Ω〜50Ω、昇圧比24dBも設定可能。

オルトフォン ST-70 ¥150,000
●入力端子:1系統(RCAアンバランス)●出力端子:1系統(RCAアンバランス)●入力インピーダンス:10Ω以下●推奨負荷容量:200pF●昇圧比:30dB●寸法/重量:W150×H58×D135mm/1.2
33kg●備考:入力インピーダンス5Ω〜50Ω、昇圧比24dBも設定可能。

 試聴では新しい昇圧トランスのST-70を併用した。スウェーデンのルンダール社に特注した専用ユニットを左右独立で内蔵したもので、基板上のジャンパー切替えで昇圧比をオルトフォン推奨の30㏈か一般的な24㏈かを選択できる。

画像: ST-70の内部を見る。昇圧トランスはスウェーデン・ルンダール製の特注品をL/R独立で搭載。合金素材のμ-metal製ケースに封入されて高いシールド性能を備える。各1系統の入出力端子とトランスは最短配線される。インピーダンス変更は内部基板上のジャンパーピンで行なう。

ST-70の内部を見る。昇圧トランスはスウェーデン・ルンダール製の特注品をL/R独立で搭載。合金素材のμ-metal製ケースに封入されて高いシールド性能を備える。各1系統の入出力端子とトランスは最短配線される。インピーダンス変更は内部基板上のジャンパーピンで行なう。

 本誌試聴室で聴いた音は、奥行きを感じさせる明確な音像構築が素晴らしかった。持参した「ニーナ・シモン」と「キース・ジャレット」のモノーラル盤から、これまでに聴いたことのない音情報が得られたのは大きな収穫。針先形状の効果だと思うが、力感を失うことなく先鋭的な音を聴かせてくれたのだ。

画像: MC A Monoでモノーラル盤LPを視聴する三浦氏。

MC A Monoでモノーラル盤LPを視聴する三浦氏。

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