去る3月23日と24日、富山・富山国際会議場にて第4回となる「北陸オーディオショウ」が盛大に開催された。昨年に続き、今回もステレオサウンドとして参加させていただき、弊社にて制作している良質な音楽ソフトの試聴会と販売を実施。ここではその様子をリポートしよう。
北陸オーディオショウの実行委員会をまとめるオーディオショップ「クリアーサウンドイマイ 」社長の今井芳範氏によれば、「このショウは、オーディオ愛好家はもちろんのこと、少しでも音楽に興味を持っている方に、とにかく楽しんでいただくことが目的」だという。その志は今回もしっかりと貫かれており、演奏会あり、ハイレゾ再生への新しい取り組み方の紹介あり、富山発のオーディオラックお披露目ありと多彩なプログラムが準備されていた。
とくに演奏会についてはスペシャルな内容。われわれオーディオファンにも、フュージョンのジャンルで馴染み深いピアニスト、国府弘子さんのトーク&ライブが、会場の特別会議室で開催されたのだ。国府弘子さんといえば、内外から演奏依頼を受ける日本のトップアーティストのひとり。そんな彼女の演奏とおしゃべりをナマで楽しめるとあって、チケットは事前の発売後間もなく完売。講演は一日1回、合計2回行なわれたが、いずれの会も急遽追加された立ち見席も含めて満員御礼に。生ピアノと、その場で録音したミュージックファイルの音の聴き比べなどの興味深い試みなどもあって、会場から出てくる方はみな一様に笑顔で、このプログラムを満喫したようだった。
ステレオサウンドも負けてはいられない! と季刊ステレオサウンド編集長にも気合がはいる。今回は203ルームを使わせていただき、30分の講演を2日で4回行なった。1回あたりの持ち時間が30分と短いため、各回に音楽ジャンルを設定。クラシックの名盤を2回、オーディオ評論家が選曲・構成したSACDをテーマに1回、そしてポップスをテーマに1回という組立てに。ポップスの会では、3月30日発売のテレサ・テンのSACD、3月31日発売のLP「Cinema Songs / 薬師丸ひろ子」を、先駆けてご堪能いただき、女性ヴォーカルを愛するオーディオ愛好家の瞳をキラキラと輝かせることに成功した!
オーディオ機器の新製品に関しては、5000番シリーズが出揃ったヤマハのニューモデル紹介、そしてステレオサウンド210号の表紙も飾った、エソテリックのセパレート型SACDプレーヤーシステム Grandioso P1X / D1Xがたいへん大きな注目を集めていた。
さて、来年。第5回の北陸オーディオショウでは一体どんな企画が用意されているのか、今から楽しみ。ぜひ2020年の第5回に注目しよう。