筐体はA4サイズとコンパクトに揃えられた

 ラックスマンより、CDプレーヤー「D-N150」と真空管プリメインアンプ「SQ-N150」が発表された。価格は「D-N150」が¥188,000(税別)、「SQ-N150」が¥228,000(税別)で、11月末の発売を予定している。

画像: ▲CDプレーヤー「D-N150」(左)と真空管プリメインアンプ「SQ-N150」(右)

▲CDプレーヤー「D-N150」(左)と真空管プリメインアンプ「SQ-N150」(右)

 今回発表の2製品は、2007年に登場したA4サイズのコンパクトなボディで高い人気を誇った「ネオクラシコ」シリーズにラインナップされるモデル。11年ぶりのシリーズ新製品となるが、「コンパクトかつハイパフォーマンス」というコンセプトは引き継ぎながらも、すべてを新設計としたまったく新しいモデルに仕上げているという。

デジタル入力新搭載のCDプレーヤー「D-N150」

 CDプレーヤーの「D-N150」は、ディスクドライブメカに高品位のアルメディオ(ティアック製)のCD専用ドライブを搭載。これは2016年登場の真空管搭載のプレーヤー「D-380」などでも採用実績のあるものだ。デジタル回路の中心になるDACチップには、こちらも「D-380」と同じくテキサス・インスツルメンツ(TI)製の「PCM5102A」を採用。DACチップの変更と昨今のデジタル入力再生の重要性を考え、デジタル入力端子(同軸、光、USBタイプB)が新搭載された。USBタイプB入力では最大PCM 192kHz/32bitまで対応し、同社として初めてアイソクロナス転送のほか、最近話題のバルクペット転送に対応した点は注目だろう。アナログ音声出力はアンバランス(RCA)を1系統装備していている。

 そのほか、筐体はトップパネルとフロントパネルがブラスターホワイト仕上げになっており、上級機さながらの美しさを醸し出している。電源ケーブルには、こちらも上級機などで付属する内部材にOFCを使った「JPA-10000」が標準装備される。

画像: ▲「D-N150」のリアパネル。今回デジタル入力3系統が新しく搭載された

▲「D-N150」のリアパネル。今回デジタル入力3系統が新しく搭載された

画像: ▲ディスクトレイを開いた状態

▲ディスクトレイを開いた状態

画像: 標準装備されるアルミ製リモコン。SQ-N150含めた同社の現行プリメインアンプのボリュウム調整も可能だ

標準装備されるアルミ製リモコン。SQ-N150含めた同社の現行プリメインアンプのボリュウム調整も可能だ

EL84を使ったプッシュプル駆動の真空管プリメインアンプ

 続いての真空管プリメインアンプ「SQ-N150」は、プリ部が半導体回路で、パワー部は真空管増幅をするという所謂「ハイブリッド式」となっている。真空管を使ったアンプの場合、どうしても寿命がきた真空管の交換ということが避けられないことが多く、エントリーユーザーからは懸念されがちだ。そうしたことから「SQ-N150」では、長く真空管を使用してもらえるような回路設計をベースに、エントリーユーザーでも試してもらえやすいようなアンプに仕上げたという。

 回路設計は前述の通り、プリ部に半導体方式を採用。今回新たにフォノ入力でMMのほかMCも新設されているが、こちらは人気の500シリーズ半導体プリメインアンプで使われている回路と同じものを搭載しているという。プリメインアンプで重宝される要素でもある、トーンコントロールもトレブル/バスを搭載するほか、L/Rバランス調整機能も用意している。ラインストレート機能を使えば、トーンコントロールとL/Rバランス調整はパススルーすることも可能。

 パワー部はECC83(12AX7)×2本を使い、安定した動作をするというP-K位相分割反転回路ののち、高ゲインのEL84(6BQ5)を4本使った5極管接続のプッシュプル駆動で増幅をしている。真空管はすべてスロバキア生産のJJエレクトロニクス製を用いている。定格出力は6Ω負荷時で10W×2。

 フロントパネルには、暖色の照明が灯るアナログメーターが搭載されており、製品デザインにもこだわりを魅せる。ちなみにこれは旗艦真空管フォノイコライザーアンプ「EQ-500」に搭載されているものと共通で、照明のオン/オフも可能だ(針メーターは停止できない)。そのほか、電源ケーブルは「D-N150」と同じくJPA-10000を標準装備し、真空管カバーも付属する。リモコン(RA-25)は別売扱いで、サービスパーツとして¥12,000(税別)で用意がある。

画像: ▲「SQ-N150」のリアパネル。スピーカーターミナルは1系統のみの配備で、4Ωから16Ωまでの兼用になっている

▲「SQ-N150」のリアパネル。スピーカーターミナルは1系統のみの配備で、4Ωから16Ωまでの兼用になっている

画像: ▲天板フロント側にトーンコントロール(バス/トレブル)とL/Rバランス調整ノブが配備される

▲天板フロント側にトーンコントロール(バス/トレブル)とL/Rバランス調整ノブが配備される

画像: ▲2007年発表の初代ネオクラシコはスピーカーシステムまで揃えたシリーズ展開だった

▲2007年発表の初代ネオクラシコはスピーカーシステムまで揃えたシリーズ展開だった

D-N150の主な仕様
●再生可能ディスク:CD、CD-R
●接続端子:アナログ音声出力1系統(RCA)、デジタル音声入力3系統(同軸、光、USBタイプB)、デジタル音声出力1系統(光)
●消費電力:12W
●寸法/質量:W297×H98×D222mm/12.4kg
●付属品:リモコン(RD-27)

SQ-N150の主な仕様
●出力:10W×2(6Ω)
●接続端子:アナログ音声入力3系統(RCA)、MM/MCフォノ入力1系統(RCA)
●使用真空管:ECC83(12AX7)×2、EL84(6BQ5)×4
●消費電力:80W
●寸法/質量:W297×H188×D251mm/12.4kg
●付属品:真空管カバー
●オプション:リモコン(RA-25)¥12,000(税別)

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