KEFジャパンは、7月30日(水)、東京・青山の「KEF Music Gallery」にて、季刊HiVi2025年夏号に掲載された人気連載「Qobuzで愉しむハイレゾストリーミング」の記事再現イベントを開催した。
イベントの講師は、連載執筆を担当した、おなじみ麻倉怜士さん。本記事では本イベントの模様をリポートする。

KEF Music Gallery

イベントは建物の2階に位置するイベントスペースで行なわれた
KEFのハイグレードスピーカーを使って、HiViの好評連載記事を実際に音で体験
本イベントは、高音質音楽ストリーミングサービス、Qobuz(コバズ)で楽しめる楽曲の中から、麻倉怜士さんが厳選したおすすめ音楽作品を、KEFのフラッグシップスピーカー「Blade Two Meta」で再生、連載記事の内容を実際の音で体感するという趣向で行なわれた。

イベントで使用された「Blade Two Meta」。「Blade One Meta」の姉妹モデルで、税込価格はペア341万円
イベントには、Qobuzを運営しているXandrie Japanの国内統括マネージャー祐成秀信さんのほか、季刊HiViの編集長、辻潔も登壇。Qobuzの魅力や楽しみ方を具体的に紹介しつつ、様々なジャンルの音楽作品が披露された。

写真左から麻倉さん、祐成さん、辻
会の冒頭で「これまではアナログレコードやCDなどディスクメディアやデジタルファイルを聴くシステムとして、オーディオシステムを組むことが主流であったが、近年、インターネットを介した音楽ストリーミングサービスの音質が格段に向上。ストリーミング再生がオーディオ再生のメインソースになりつつあり、そこでハイレゾにも対応したQobuzが日本でもはじまり、いよいよ本格ストリーミング時代が到来した格好だ。今回は、KEFの高級スピーカーを中心とした高品位システムで、Qobuzで配信されている注目すべき音楽作品を一緒に鑑賞しよう」と麻倉さんからの主旨説明があった。

参加者へ趣旨説明をする麻倉さん
続いて辻から、「Qobuzで愉しむハイレゾストリーミング」の連載をHiViではじめたきっかけが次のように明かされた。
「膨大な音楽作品があることもQobuzの魅力の1つだが、あまりに楽曲がありすぎるので、いい音で優れたおすすめ楽曲を、優れたキュレーター(目利き)である麻倉さんを通じて紹介したい、という思いからこの連載がはじまった」(辻)
さらに麻倉さん、Qobuz祐成さん、辻の3者がおすすめしたい楽曲を厳選し、その中からさらに10曲を選び抜いているとの、裏話も説明があった。

季刊「HiVi」の編集長、辻潔(写真右)。手に持っているのは、本イベントで再生される音楽作品を紹介しているHiVi2025年夏号
1曲目の音楽作品を再生した後には、祐成さんからQobuzのサービスについて紹介が行なわれた。
定額の聴き放題のストリーミング、デジタル購入(ダウンロード)サービスを柱に、「Qobuz Magazine」という考えて、世界各国から寄せられた独自のコラムやQobuz独自のアワード「Qobuzissime」、「Qobuz名盤」など読み物などにも注力していることなど、音楽を聴く際のサブテキストの充実が大きな特徴となっているとのことだ。

Qobuzについて説明する祐成さん。Qobuzの名前は、カザフスタンの伝統楽器である「コブズ(Kobyz)」から由来している
ハイグレードオーディオシステムで、Qobuzの高品位を楽しむ
また、HiViでは、Qobuzの大特集を2025年の春号で掲載、そのきっかけは、Qobuzが高音質を標榜することに加えて、オーディオ機器との親和性の高さが鍵となったことを紹介。
麻倉さん曰く、スピーカーやプレーヤーなどにとどまらず、スイッチングハブやケーブルなど、トータルで音楽環境を良くすることができるのもQobuzの楽しみ方の1つだという。

イベントで使用されたサウンドシステム。スイッチングハブには、イングリッシュ・エレクトリックの「8Switch」を使用。Qobuzはアナログとは異なり、インターネット回線を通して音楽作品を再生するので、コンポーネントとしてハブなどにもこだわりたい
仕様機材リスト
●スピーカーシステム:KEF Blade Two Meta
●サブウーファー:KEF KC92
●ネットワークプレーヤー+プリメインアンプ:リン SELEKT DSM EOA(+ Stereo Organik DAC+Power Output Module組み込み仕様)
●スイッチングハブ:イングリッシュ・エレクトリック 8Switch
●オーディオラック:アンダンテラルゴ リジッドテーブル

「Blade Two Meta」を中心に使用機材を説明するKEF JAPAN セールス&デベロップメント マネージャーの岩戸將和さん

機材紹介の場面では、リンジャパンの山口社長が登壇し、社長自ら「SELEKT DSM」を紹介。ネットワークプレーヤー機能を軸に、多彩な用途に発展できるところが魅力。今回はステレオOrganik DACとアンプモジュールを2組組み込み、KEFのスピーカーをバイアンプで駆動した
雑誌の記事を実際に音で体験。次回以降の催しにもご注目してほしい
1時間半のイベントではあったが「Qobuzで愉しむハイレゾストリーミング」の連載3回目で紹介した10曲を(一部、楽章違いの曲やアルバム内の別楽曲を選択したものがあったが)全て再生。各楽曲の再生前には、麻倉さんが聴きどころを解説、HiVi連載企画を実際に音で体験することができ、参加者はとても満足した様子だった。
様々な切り口で楽しめるQobuzの魅力を体験できる「Qobuzで愉しむハイレゾストリーミング」の記事再現イベントは、秋以降にも開催を検討中とのことだ。本記事を読んでQobuzに興味を持った読者には、ぜひQobuzのサービスを体験しつつ、またの機会を楽しみにしてほしい。
(写真・鈴木真)

左から辻、麻倉さん、KEF JAPAN コマーシャル・ディレクターの福島さん、祐成さん、山口さん
再生した音楽作品リスト
1曲目|Yes! Ramen!!/Hiromi
2曲目|J.S.バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第2巻 プレリュード/Aaron Pilsan(pf)
3曲目|ルック・アット・ザ・ステート・オブ・ミー・ナウ/MayaDelilah
4曲目|フランツ・ワックスマン:カルメン幻想曲/HIMARI(vn)
5曲目|My Centennial/狭間美帆
6曲目|ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 第3楽章/Nicola Benedetti(vn)
7曲目|ローラ・ニーロの薔薇/Elton John
8曲目|スティーブ・ライヒ:拍手の音楽/ルス・ハルテンベルガー、スティーブ・ライヒ
9曲目|ガラスのジェネレーション(The Circle Tour Final 日本武道館ライブ 1994.4.24)/佐野元春
10曲目|マーラー:交響曲第5番 第5楽章/パーヴォ・ヤルヴィ指揮チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団
※記載の音楽作品全てをQobuzで試聴・ダウンロード可能
Qobuzオフィシャルサイト
KEF MUSIC GALLERYオフィシャルサイト
イベントで使用されたスピーカー「Blade」のYouTube動画も併せてお楽しみください
オーディオ評論家 山本浩司氏が解説。長年の研究成果が究極のサウンドとして結実した、KEF ハイエンドスピーカー Bladeシリーズ徹底研究
www.youtube.com








