ヤマハから、独自のサウンドフィールドモードを搭載したホームシアター向けワイヤレスヘッドホン「YH-L500A」(市場想定価格¥25,000前後、税込、4月24日発売)が発表された。

画像1: ヤマハのワイヤレスサラウンドヘッドホン「YH-L500A」は、映像付きコンテンツを快適に楽しめる意欲作。265gという軽さと、優れた装着感も魅力だ

 近年のヘッドホン、イヤホン人気もあり、家の中でもヘッドホンを使う人は増えている。さらに、動画や音楽ストリーミングサービスの充実に伴い、自分だけの空間で、存分に好きなコンテンツを楽しみたいというニーズが出てきているということだろう。

 YH-L500Aはそんな声に応えた製品だ。デザインは「YH-L700A」を継承しており、ドライバーには40mmダイナミック型を搭載。ノイズキャンセリングや外音取り込みには非対応で、主に家庭内でスマホゲーム、動画ストリーミングなどの映像付きコンテンツを楽しむことを想定している。

 BluetoothコーデックのSBC、AAC、aptX Adaptiveに対応する点はYH-L700Aと共通だが、YH-L500Aでは通話時のみLC3も使えるとのことだ。マルチポイント対応で、低遅延のゲーミングモードも採用している。

 進化点として、長時間つけていられるように装着性を改善した。本体の重さを265gまで軽量化し(YH-L700Aは330g)、イヤーパッドの中央(空洞)部分を楕円形にして耳との接触を減らし、全体に均一な負荷がかかるようにしている。さらにイヤーパッドの上側と下側で厚みを変えるといった工夫で、装着感も向上させている。

 もうひとつ、イヤーハンガーの角度を再調整してフィット感を改善、音漏れを抑えてコンテンツに集中できるようにし、ヘッドバンドの厚みや幅も見直すなど、無駄のない筐体設計を行っている。

 音質面では、ヤマハのフィロソフィーであるTRUE SOUNDを継承しつつ、映画やライブ作品の空間表現も重視した。そこではヘッドホンの筐体構造について、密閉型での音質チューニングとして細部までこだわった配慮がなされている。

 具体的には、ドライバー部のエンクロージャーに通気孔と不織布を配置して、映画などのセリフの聞きやすさ、耳に刺さらない子音を実現。さらに直径1mmの通気穴を複数設けることで迫力ある低音も獲得した。振動板の固定に補強接着剤を使うことで、空間表現と分離感のよさも改善しているとのことだ。

 この基本性能に加えて、ふたつのサウンドフィールドモードが楽しめるのがYH-L500Aの特長でもある。入力された2ch音声をマルチチャンネル化する機能で、コンテンツやデバイス、接続方法に依存しないので、どんなソースでも対応可能という。

 先に書いた通り、YH-L700Aにも同じ機能が搭載されているが、YH-L500Aのモードは、再現チャンネル数や高さ方向の再現性について新たに調整を行い、専用に開発したものとなる。

画像2: ヤマハのワイヤレスサラウンドヘッドホン「YH-L500A」は、映像付きコンテンツを快適に楽しめる意欲作。265gという軽さと、優れた装着感も魅力だ

 「Cinema」モードは自然でわかりやすい定位感と、聞き取りやすいセリフ、効果音、BGMを再現。さらに低域をブーストして、迫力と立体感を向上させている。「Music」モードはYH-L700Aのコンサートホールをベースに、音楽性を担保しながら、開放感のある音声と残響感を再現するという。こちらも低域を強調し、ライブの空気感、音圧を演出している。なおサウンドフィールドモードの効果は一定とのことだ。

 内蔵バッテリーも軽量化のために小さくなっているが、消費電力を工夫することにより、連続使用時間は20時間(サウンドフィールドオン)を実現している。

 先日開催された新製品説明会で、YH-L500Aの音を確認するチャンスがあった。今回はスマホとつないで音楽コンテンツを確認したが、サウンドフィールド/オフでは、ソースの持ち味を素直に鳴らしている印象で、女声ヴォーカルものびやかだし、低域のダブつきもない。

 「Cinema」モードは若干低域が伸びてきて、空間全体を持ち上げている印象だ。声は聞きやすく、好印象。「Music」モードでは力感を演出する方向となり、空間もふわっと広がる。楽器のディテイルも聴きやすくなっている。

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