Stereo Sound ONLINEの読者にはお馴染み、パナソニックのオーディオブランドであるテクニクスが “「まだ経験したことのない音との出会い Rediscover Music」を体感できる新拠点” を合言葉に、「Technics café KYOTO」を本日、京都にオープンさせた。
場所は、京都の町を東西に結ぶメインストリートとも言える四条通に面した京都市下京区の四条新町。店内の様子が通りからも見渡せるガラス張りの明るい外観でTechnicsのロゴマークが目印となっている。店内はカフェというよりも、もっと自由な空間といった趣。学生の街、京都らしくまるで大学のピロティを彷彿とさせるような雰囲気だ。近頃では年季の入ったオーディオファンだけでなく、デジタル世代のアナログファンも急激に増えている。そんな若い音楽ファンたちも、気軽に “いいオーディオ” で音楽を聴くことができるお店、そういうイメージだ。
店内の奥にセットされているのはテクニクスのオーディオ機器。ブランドのなかでもハイエンドモデルを擁する「リファレンスクラス」で揃えられたシステムになっている。とは言っても、往年のジャズ喫茶のように眉間に皺を寄せつつ腕をむんずと組みながら音楽と対峙する、というスタイルにはならないのがユニークなところ。もっと自由でいいのだ。京都と言えば、の小川珈琲が監修するコーヒーや軽食などを楽しみながら、さまざまな音楽に触れることが出来る。
6日のグランドオープンに先立ち、ひと足早くTechnics café KYOTOがメディアに公開された。音楽評論家のピーター・バラカンさんがこの日のためにセレクトしたCat Powerの「Cat Power Sings Dylan:The 1966 Royal Albert Hall Concert」のレコードなど、ハイクォリティで楽しめるお薦めのナンバーを試聴する機会に恵まれた。
スピーカーは「SB-R1」、プリメインアンプ「SU-R1000」、ダイレクトドライブターンテーブル「SL-1000R」といった布陣。さすがはテクニクスのハイエンドシステムだ。高い天井の店内をふんわりと満たす、レンジの広い、力強くかつ滑らかでふくよかなサウンドがとても素晴らしかった。暖かく、音楽に包まれているような心地になる。
また、現役高校生のターンテーブリスト、DJ RENA氏によるDJ TIMEでもテクニクスブランドの代名詞と言っても過言ではないDJターンテーブルの世界的な定番「SL-1200」シリーズの最新モデル、「SL-1200MK7」のパフォーマンスがこれでもかとアピールされた。
店内にはおよそ600枚のレコードが常備されているが、音楽プロデューサーの立川直樹氏、DJ RENA、シンガー/DJ ナツ・サマー、モデル/DJ 矢部ユウナ、京都市内のレコードショップSECOND ROYAL RECORDSなどによる独自のプレイリストの再生を軸に、定期的にオーディオライブやDJイベントなどの音楽イベントも開催していく予定になっている。「京都という文化の交流地で、日本発の新たな音楽スタイルを発信」していくという。
これまで “いいオーディオ” でレコードを聴く機会のなかった音楽ファンのみならず、古参のオーディオファンも、このTechnics café KYOTOでは、「これが最新のオーディオで聴く音楽か」と目から鱗の体験が出来るはずだ。筆者自身も学生時代、この京都ではよくレコードを買った思い出がある。また、普段は「SL-1200 LTD」の愛用者でもある。とてもいい刺激を貰えた。
ハイエンドオーディオだけでなく、DJカルチャーをミックスしてプレゼンテーションしていこうという、いかにもテクニクスならではの取り組み。この一号店となる京都を皮切りに、全国への展開に期待しようではないか。
「Technicscafé KYOTO」グランドオープン記念 〜Technics Presents AUDIO LIVEvol.1〜も開催
●12月6日(水)18:00〜19:30
●ゲストMC:立川直樹氏
Technics café KYOTO
●住所:京都府京都市中京区新町通錦小路下る小結棚町444番地 京都四条新町ビル1F
●営業時間:日〜木曜日(11:00〜20:00)/金〜土曜日(11:00〜22:00)
●定休日:年末年始
<主なオーディオシステム>
●ダイレクトドライブターンテーブル:SL-1000R、SL-1200MK7
●ネットワーク・SACD/CDプレーヤー:SL-G700M2
●プリメインアンプ:SU-R1000
●スピーカーシステム:SB-R1