テクニクスから、ネットワークCDレシーバー「SA-C600」(¥110,000、税込)とブックシェルフ型スピーカー「SB-C600」(¥110,000、ペア、税込)が発表された。どちらも同ブランドのプレミアムクラスに位置づけられるモデルで、2月25日(金)の発売を予定している、
SA-C600はアンプとCDプレーヤー、ネットワークプレーヤー機能をひとつのボディに内蔵したコンパクトサイズのコンポーネントだ。ハイレゾ、CD、FMラジオといったソースに加え、MM対応フォノイコライザーも内蔵しているので、レコードプレーヤーを組み合わせればアナログレコードも試聴可能という。
それらの再生用として、独自開発のフルデジタルアンプ「JENO Engine」を搭載。クロック回路専用ローノイズ電源や高精度ジッター低減回路、独自のPWM変換回路などの音響技術により、ハイレゾ音源の持つ豊かな情報量を忠実に再現してくれる。
ハイレゾ音源はUSBメモリー(Type-A)からの入力やPC入力(Type-B)で再生する。MQAデコード機能も備えているので、MQAファイルやMQA-CDをスタジオマスタークォリティで再現してくれる。CD音源のハイレゾ リ.マスター機能も搭載済みで、通常の音楽CDもハイレゾ相当の情報量で楽しめる。
ネットワーク経由では、SpotifyやDEEZER、Amaozn Music(SDまでの対応)といったストリーミングサービスやインターネットラジオの再生に対応する。他にBluetooth/AirPlay2経由でスマホやタブレットに格納した音源も再生できるそうだ。デジタル入力も備えているので、テレビやブルーレイプレーヤーをつないで、映画コンテンツなどの2ch用にも使えるだろう。
設置関連の機能としては、「Space Tune」を内蔵。これはスマホ(iOS機器)のマイクで音場を測定し、スピーカーの設置場所に合わせて最適な音質に調整してくれるものだ。「Technics Audio Center」アプリを使って、4つのプリセット(Free/Wall/Corner/In a Shelf)から音質を選んでもいい。左右のスピーカーの置き方が異なる場合には、L/Rそれぞれに合ったプリセットを選ぶこともできる。
スピーカーシステムのSB-C600は、新開発の同軸ユニットを内蔵したブックシェルフ型で重心マウント構造の採用も特徴だ。
同軸ユニットは15cmコーン型ウーファーと2.5cmドーム型トゥイーターという構成。振動板はどちらもアルマイト処理を施したアルミニウムとすることで音色の統一を図っている。再生周波数帯域は40Hz〜100kHzをカバーする。インピーダンスは4Ω。
さらに、上位モデルの「SB-G90M2」でも採用されているSmooth Flow DiaphragmやLinear Phase Plugといった技術を踏襲。前者はミッドレンジ部に浅型振動板を採用し、エッジの形状で波面が乱されて周波数特性が劣化することを抑えるために振動板からバッフルまでスムーズにつながる形状としたもの。これによって、広いサウンドステージと滑らかな中高域を実現した。
Linear Phase Plugはトゥイーターの前方に配置されるもので、振動板のドームの高さに起因する位相差を補正する機能、振動板周辺部の波面進行と揃える機能、生成した球面波を整える機能の3つを持つ独自形状がポイント。先端部には真鍮材料を採用し、フェイズプラグの不要振動を防いでいる。
そのユニットは、先述の通り重心マウント構造でエンクロージャーに取り付けられている。一般的なスピーカーでは、ユニットをフロントバッフルに固定しているが、SB-C600ではエンクロージャー内部に設けたスピーカーマウントバッフルに重心位置で固定することで、キャビネットの強化と不要振動の抑制を両立した。これはテクニクスのブックシェルフ型スピーカーでは初の採用とのことだ。結果として音の分解能と、中低域の力強さが向上したそうだ。
バスレフポートは、流体解析に基づいたフレア形状のポートと内部フィンで風切音の影響を抑えたSmooth Flow Portとすることで、低ノイズとレスポンスに優れた低音再生も可能にしている。