かつて大流行し、いまではまったく見られなくなった(一部、ゲーム用のディスプレイには細々とある)カーブドディスプレイが、来年から有機ELテレビで復活する可能性が大だ。コンベンションセンターのセンター館のLGディスプレイ・スウィートで、筆者は目撃したのである。
LGディスプレイが有機EL採用メーカーに提案する「スクリーン可動有機ELテレビ」。有機ELは、巻き上げができるほど、バネル自体にフレキシビリティがある。カーブド・復活・ディスプレイは、フラットと1000Rのカーブドがリモコンで切り替えられる。その名も「BENDABLE」という。
家族で観る時にはフラット画面で、一人で映画を耽溺鑑賞する時にはカーブド画面……という切り替えは、実にメイクセンスではないか。そもそも、カーブドテレビが廃ったのは、曲率が固定だったからではないか。
スクリーンそのものを鳴らすCRYSTAL SOUND OLEDは、ソニーの有機ELテレビに搭載され、ソニー機の洛陽の紙価を高めているが、今回、名称と構造を大きく変えた。新しい名称はCINEMATIC SOUND DISPLAYだ。劇場でのスクリーンの背後にスピーカーを配置し、スクリーンそのものから音が出ているメタファーとして、CINEMATIC SOUND DISPLAYとした。
構造は新たにA5サイズのフィルムエキサイターを発音体として搭載する。これまでのメカエキサイターが18mmの厚みだったのに対し、フィルム発音体はわずか0.4mm。より薄い有機ELテレビがつくれる。21年度の製品技術として、今後、有機ELテレビメーカーに提案するという。
今後もLGディスプレイの有機EL展開から目が離せない。