ディスプレイ部門(4)<有機EL、60型以下>第1位 東芝 55X930
オープン価格(実勢価格35万円前後)
ココがスゴイ!!
表現力が抜群に素晴らしい有機EL(麻倉)
2K素材時の高画質はライバルを圧倒(藤原)
全録「タイムシフトマシン」は文句なし(山本)
特選 麻倉怜士
表現力が抜群に素晴らしい有機ELテレビだ。2019年仕様の有機ELパネルを搭載し、2018年パネルに比べ、ガンマ特性や輝度特性をていねいに調整したことが、暗部階調再現に効いた。再生の難しい映画『マリアンヌ』のUHDブルーレイ、チャプター11の暗部シーンの難なくこなす。2Kのブルーレイも4KのUHDブルーレイも、作品性をていねいに活かした情報描写からは、東芝の長年の絵づくりの伝統を感じる。コンテンツが持つ画調的な特性を巧みに引き出す力がある。「ピュアダイレクト」をオンにし、各種ノイズリダクション(NR)を外すと、さらに作品性が向上する。
特選 潮晴男
姉妹機の55X830とともに、東芝の有機ELディスプレイを代表するモデル。両者の違いはいわゆる全録機能であるタイムシフトマシンの有無やHDMIの端子数、サウンドシステムなど。新世代の有機ELパネルを巧みに使いこなし、レグザエンジンProfessionalによる超解像技術を加えて、コントラストレンジが広く階調再現に優れた映像を描き出す。スタイリッシュなデザインもリビングによく似合う。。
特選 小原由夫
4K有機ELレグザの注力モデルだ。キーポイントはAI処理によって大幅に進化した「レグザエンジンProfessional」だ。4K映像の美しさはもちろん、地デジを含めたHD映像のアップスケーリング処理がきわめて自然で違和感がない。音声系にも力が入っており、パッシブラジエーター方式2ウェイスピーカーが安定感のあるサウンドを約束する。「タイムシフトマシン」はもちろん搭載。完成度という点では、65型よりもこの55型の方が上だと思う。
BEST1 高津修
もともとパネルの供給源が1社で、おなじスタートラインから走り出した有機ELテレビにも、ぼつぼつ多様化の兆しが見えてきた。東芝はパネル自体に対する技術の関わりをあきらかにしていないのだが、絵づくりで独自の手法を確立して半歩先をゆく。明暗の階調や色彩表現に、あ、これはレグザ、と直感的に分かる個性があるのだ。また4K放送の登場と引き換えにデータ量が減ったBS2Kの画質でも大健闘。テレビとして、そこが見逃せない。
BEST1 鳥居一豊
「レグザエンジンProfessional」を搭載し、AI技術によって多彩な映像に合わせた最適な処理が行なえる。4K放送はもちろん、地デジ放送もノイズを抑えたスムーズな映像を楽しめる。画質だけでなく、全録機能の「タイムシフトマシン」対応、プロユースも視野に入れ、詳細画質設定や情報表示、7系統のHDMI入力など、充実した機能と装備が備わる。最新のアップデートにて、ハンズフリーの音声操作に対応し、使い勝手も高めた。
特選 藤原陽祐
根強い人気を誇る独自機能、タイムシフトマシンを備えた東芝レグザの有機ELテレビ。深層学習などの人工知能(AI)を駆使したレグザエンジンProfessionalが投入され、4K、2Kの放送画質の改善に向けた新たな超解像処理が加わった。黒の締まり、艶、ハイライトの輝きと、有機ELならではの表現力をアピールしながら、細かなノイズをていねいに抑え、微小信号をしっかりと描きだす。特に2K/4K変換の精度の高さではライバルを寄せつけない。
特選 山本浩司
手練のエンジニアによってていねいにつくり込まれた55型有機ELテレビの逸品。照度環境やコンテンツの特性に合わせて最適画質を提供する<リビングAI>の完成度の高さにまず感心させられる。暗所で観る「映画プロ」や「放送プロ」のストイックなモニターライク画質も鮮烈だ。また、映像マニアの気持ちにピタリと寄り添う画質調整項目の幅広さは他社製品を大きく凌駕する。「タイムシフトマシン」機能の便利さも文句なし。
特選 吉田伊織
東芝X930シリーズは映像制作の現場でもモニターとして使われているという。HDR映像規格については、HDR10やHLGに加えて、ドルビービジョンとHDR10+にも対応。また深層学習超解像を導入して、補正しすぎない高精細映像を実現している。最新パネルの表現域の広さがその高い画像処理能力を要求したかのようだ。全録タイムシフトマシン機能は当然として、パッシブラジエーター使用で低音を改善したスピーカーの搭載、同軸デジタル音声出力端子など音声系にも注目したい。
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