今回、初めて国際番組見本市のMIPCOMを取材。4月のMIPTVには毎回参加しているが、10月のMIPCOMは初だ。このコンテンツの祭典にて、ソニーが2013年から4Kセミナーを毎年、開催している。
今年の最大の話題は8Kセッションの本格化だ。セミナー名は、これまでの「ソニー・4Kシアター」から「ソニー4K/8Kシアター」に名称を変えた。上映はソニー期待の8Kディスプレイ、98インチの「Z9G」。本8Kセッションは大人気。定員70人の会場に合計132人も参集した。欧米で8Kに対して強い興味が湧き始めてきたかが、うかがえた。
8Kは、二日目の10月15日の午後全部を使ってプレゼンテーション。
当のNHKは当然として、アメリカから自然・都市映像のGolden Gate 3D、フランスから自然もののThe ExplorersとSaint Thomas Productions、音楽作品のParamax Films、韓国からCJ E&MとMinproduction、インドのTravelxp 8K……と、8Kに取り組む世界のプロダクションが一同に会した。
4月のMIPTVの時と比較すると、わずか半年なのに世界的に8Kが急展開し、その勢いは、私の感覚では半年前の“1.7倍”になったと、現場で感じた、明らかに2Kの時より4Kが、4Kより8Kの方が展開は速い。
MIP史上初の「NHK 8KTHEATER」も大いに注目された。NHKが初めて単独の8Kシアターを展開。パナソニックの4K DLPプロジェクターを4発同期運転し、248インチのスクリーンに投写。音響は22.2chイマーシブサラウンド。
では今回から、12回に渡って、MIPCOMで分かった8Kと4Kの最新情報をお届けしよう。
(写真撮影・麻倉怜士)