パナソニックは、テクニクスブランドとして初となる、スーパーオーディオCD（SACD）の再生に対応し、ハイレゾ、ストリーミングなど多彩な音楽メディアの再生も可能なネットワーク/SACD/CDプレーヤー「SL-G700」を8月23日に発売する。定価は￥280,000（税別）。
近年、定額制音楽配信などのストリーミングサービスが拡大するほか、ハイレゾやSACDなど高音質の音源が増加するなど音楽を楽しむ環境は多様化しており、さまざまな音楽コンテンツをいい音で楽しみたいというニーズが高まっている。
今回のSL-G700は、SACD/CDの再生に加え、MQAなどの各種ハイレゾ音源、豊富な音楽ストリーミングサービスに対応している点がポイントだ。低ノイズ電源やD/A変換回路、ノイズ対策などテクニクスのデジタルプレーヤーで培った高音質技術を結集するとともに、4分割・3層構造のシャーシや前面・側面のアルミパネル、アルミダイキャスト製のディスクトレイなど、豊かで繊細なサウンドを演出する高品位なデザインも採用している。
SL-G700の主な特徴は以下の通り。
多彩な音楽メディアの再生に対応
●SACD再生に対応
SACD/CDドライブを搭載。また、SACD/CD再生に必要な回路ブロック以外の電源をシャットオフし、ディスク再生の音質を高める、「Pure Disc Playback」モードも搭載した。
●各種ハイレゾフォーマットに対応
音楽配信サービスからダウンロードしたMQAファイルやMQA-CDのフルデコード再生が可能。ほかにも、WAV/AIFは384kHz/32ビットまで、FLAC/ALACは384kHz/24ビットまで、DSDは11.2MHzまでのファイル再生に対応する。
●多彩なネットワークプレーヤー機能
スマートフォンやタブレットからの操作で音楽ストリーミングサービスを可能にする「Chromecast built-in」および、Googleアシスタント搭載機器と連携して音声で操作ができる「works with Googleアシスタント」に対応。AirPlay 2にも対応済み。
またWi-Fi、Bluetoothのワイヤレス接続に対応し、インターネットラジオや音楽ストリーミングサービス、パソコンやNASに保存したハイレゾ音源などのネットワーク経由の再生もできる。さらにUSB-A端子を前面・背面に備え、USBメモリーやHDDに保存したさまざまな音楽ファイルの再生も楽しむことが可能。
テクニクスデジタルプレーヤーで培った高音質再生技術を結集
旭化成エレクトロニクスの「AK4497」
●D/Aコンバーターのデュアルモノーラル構成と低ノイズ電源の採用
D/AコンバーターICには、旭化成エレクトロニクスの「AK4497」をL/Rに1基ずつデュアルモノーラル構成で搭載。ICへの電源供給は5つの電源を用途ごとに分離し、個別に供給。特にクロック用の電源には、独自のバッテリー駆動による低ノイズ電源（Battery Driven Circuit System）を使い、高精度なD/A変換を実現。
●独自ディスクリート構成のアンプモジュールを開発
D/A変換後のフィルター回路として、独自ディスクリート構成のアンプモジュールを開発。低雑音トランジスターや薄膜抵抗を使用することで回路内部に発生する雑音を抑えて動作電流を大きくするなど、細部にわたるチューニングにより、応答性に優れた高S/N、低歪み率のフィルター回路を実現。
●クロック回路の電源をバッテリー化
テクニクスのリファレンスクラスで採用している「Battery Driven Clock Generator」を搭載。クロック回路の電源をバッテリー化することにより、電源ノイズによるクロック信号への悪影響を排除し、明瞭度の高い音像定位と見通しのいい空間表現を可能にした。
●電圧増幅と電流増幅のために、別々のアンプ回路を装備
アナログ出力とは独立したヘッドホン専用D/A回路としてテクニクス独自の音声処理LSIである「JENO Engine」を搭載。アナログ出力とヘッドホン出力の回路を完全独立構成とすることで相互干渉を防ぎ、それぞれの回路に最適な音質チューニングを施した。
さらに、ヘッドホン接続時のみJENO Engineを自動的に起動させる最適動作システムを搭載し、ヘッドホンを使用していない時にアナログ出力の音質に影響を与えないように配慮した。
高音質を支える筐体・シャーシと高品位なデザイン
●パーツの振動を抑制し音源の情報を最大限引き出す4分割構造の筐体
筐体内部を4分割構造とし、各ブロックを独立させることで互いの干渉を排除。この構造によるシャーシ剛性が電子部品の振動を抑制し、音質の劣化を抑え、鮮明な音を実現しする。
●高精度なディスク情報読み取りを実現する3層構成のシャーシ
CDドライブメカには正確な読み取りと、外部にその振動を伝えない構造にするため、3層のシャーシ構成を採用。また、安定性に優れたアルミダイキャスト製のディスクトレイを搭載するなど、強力な制振・静音構造により、高精度なディスク再生を実現。
●7mm厚アルミフロントパネル、3mm厚アルミサイドパネルの採用
ヘアライン仕上げの7mm厚アルミフロントパネルや3mm厚アルミサイドパネルの採用をはじめ、刻印のテクニクスロゴなどにより、高品位なデザインを実現。
その他の特長
●インシュレーター内部にリブと4mm厚の鉄製プレートを加えることで重量と強度をアップし、共振を防止する専用設計の高密度インシュレーターを採用。
●スタジオマスタークォリティに迫る音質を再現するハイレゾリマスターを搭載。
「SL-G700」の主なスペック
●再生可能ディスク（8cmまたは12cm）：SACD（2chステレオのみ）、CD、CD-R、CD-RW
●接続端子：アナログ出力2系統（XLR、RCA）、デジタル出力2系統（同軸、光）、デジタル入力2系統（同軸、光）、ヘッドホン出力（6.3mm）、LAN端子、USB-A端子、他
●周波数特性：2Hz〜50kHz（-3dB、Super Audio CD）、2Hz〜20kHz（-3dB、CD）
●対応フォーマット：WAV・AIFF（最大384kHz/32ビット）、FLAC・ALAC（最大384 kHz/24ビット）、DSD（最大11.2MHz）、AAC（最大96kHz/320kbps）、MP3（最大48 kHz/320kbps）
●Bluetooth対応コーデック：AAC、SBC
●消費電力：38W（Network Standbyオフ:約0.2W）
●寸法/質量：W430×H98×D407mm/約12.2kg
