パナソニックから、約10年ぶりとなる家庭用プロジェクターの新製品が発表された。「TH-100FP1」は床に置いて使う単焦点DLPプロジェクターで、市場想定価格は30万円前後、4月19日の発売を予定している。
TH-100FP1のコンセプトは、「シンプルに美しく佇む」プロジェクターだ。本体を投写面の近くに床置し、壁面やスクリーンに60〜120インチの映像を再現できる。60インチの場合は本体を壁から17cm、100インチで約38cm、120インチでは48cm離して置くことで投写が可能となっている。
投写デバイスは先述した通りDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)の単板式で、画素数はフルHD(水平1920✖️垂直1080画素)だ。明るさは最大で2,700ルーメンを実現しているので、明かりを残したリビングなどでも、ボケ感の少ない映像が楽しめるという。
映像モードは「スタンダード」「ダイナミック」「ユーザー」「プレゼンテーション」「シネマ」が準備され、視聴環境やコンテンツに応じて選べるようになっている。
接続端子はHDMIを2系統とUSB端子が1系統、さらに無線LAN経由でのDLNA再生にも対応している。つまり、パナソニックのお部屋ジャンプリンク機能を持ったディーガとならケーブルでつながなくても、放送や録画コンテンツを楽しめることになる。その場合は電源ケーブル1本つなぐだけで使えるので、設置の自由度もきわめて高い。
ちなみにTH-100FP1ではアンドロイドOSを採用している関係からお部屋ジャンプリンクの名称は使われていないが、メニュー画面で「ネットワーク」を選ぶと、そこからディーガなどを探せるようになっている。もちろんUSB経由でメモリーに保存した動画コンテンツ等の再生も可能だ。
この他に、本体には2ウェイ6スピーカー+パッシブラジエーターを内蔵しており、本機だけで映像と音が楽しめる。ミッドレンジスピーカーは正面と外向きにL/Rに各2基、ウーファーは正面中央寄りにL/R各1基、パッシブラジエーターが中央に1基という構成だ。これにより、本体正面だけでなく、より広いエリアに音を放射できるよう配慮しているそうだ。
音声信号についてはブルートゥースでの入力にも対応しており、映像を再生していない場合にはリビングのサウンドシステムとして使ってもいい。ちなみに天面のレンズカバーは手動で開閉する仕組という。本体外装にはファブリックがあしらわれており、リビングに置いても違和感のない仕上げを目指している。