重さは約2.5kg! 「ウォークマン+据え置きヘッドホンアンプ」の実力を持つ
ソニーは最上級デジタルミュージックプレーヤーの「DMP-Z1」を発表した。すでに海外のオーディオショウなどで発表がされていたものが、日本でも正式発表された形だ。価格は¥950,000+税、12月8日より発売される。
デジタルミュージックプレーヤーとは、「ウォークマン+据え置きクラスヘッドホンアンプ」の実力を持つとする同社の新コンセプトモデル。持ち運びもできるバッテリー(DC)駆動で、かつハイインピーダンスの鳴らしにくいとされるヘッドホン等もドライブしきるアナログアンプを搭載する製品だ(重量は約2.5kg)。そのため「DMP-Z1」は「アーティストが伝えたい音楽の感動や空気感を再現」というコンセプトを掲げたシグネチャーシリーズに属し、一般的なウォークマンシリーズとは異なる製品と位置付けられている。
構造的特徴として、ボディは高剛性のH型アルミ切削シャーシを採用。H型の上下を挟み込むように上段にはデジタル部を中心としたメイン基板を、裏面にあたる下段にはアンプ基板を搭載。H型アルミボディは単体でも重量のあるもので筐体内外部からの振動を制御することができ、基板を上下の2段構造とすることでノイズの低減を実現しているという。
アナログアンプの重要パーツのひとつであるボリュウムには、アルプス製の高品質重量級ボリュウムを採用。それにソニーカスタムの金メッキを施すことでさらなる高音質化を図っている。
バッテリー(DC)駆動の電源部は、独立の電源システム(バッテリーパック)を採用。内訳はデジタル部に1つ、アナログ部にはL/Rにそれぞれ2つずつの計5つを搭載。デジタル系で発生したノイズをアナログ系へ伝達するのを防げるほかに、電源回路をシンプルにすることもできるようで、クリーンな電源を供給できるという。再生時は、充電と給電を同時に行なうAC駆動モードと、バッテリーのみで動かすバッテリー駆動モードの2つから電源の駆動方式を選ぶことができるが、同社では後者のバッテリー駆動をオススメしている。
そのほかデジタル回路部のDACチップには、ハイエンドオーディオでも多くの採用がある旭化成エレクトロニクス製のAK4497EQを左右別で計2基搭載。ハイインピーダンスヘッドホンを駆動するために、ヘッドホンアンプICにはテキサス・インスツルメンツ製のTPA6120A2を搭載。ヘッドホン出力値は3.5mmステレオミニで570mW(16Ω負荷、ハイゲイン)、2.5mm4極バランス出力だと1500mW(16Ω負荷、ハイゲイン)と高出力を誇る。
デジタルオーディオプレーヤー(DAP)としての性能は、ハイレゾ再生はDSD 11.2MHz(ネイティブ)、PCM 384kHz/32bitまで可能。内蔵メモリー容量は256GBで、2系統のmicroSDカードスロットより増設も可能。連続再生時間は約10時間で、フル充電までの時間は約4時間となっている。