ステレオサウンド特別試聴会「秋の陣」第1弾が、9月1日(土)、神奈川・相模原の「ノジマ
オーディオスクェア相模原」にて開催された。今回は、高音質なネットワークオーディオプレーヤーとしてメキメキと頭角を現しているブランド「スフォルツァート」と、スロベニア発のブランド「KUZMA」製レコードプレーヤーを取り扱っているシーエスフィールドとの共同開催となった。

 会場となったオーディオスクェア相模原は、大型家電販売店「ノジマ」相模原店の2階奥に位置するオーディオ専門ショップ。乾電池から洗濯機、エアコンまで、家電製品ならあらゆるものが手に入るビッグな店舗内だけに、休日ともなると、そのフロアは多くのお客様で賑わうことになる。家族の家電ショピングにつきあうかたわら、フラッと覗くことができるというのも、ここオーディオスクェア相模原のいいところだ。

 今回は、このオーディオスクェア相模原の試聴室に下の写真のようなオーディオシステムがセットされた。ステレオサウンドからは、おなじみの定番SACDソフト、めったに聴けないガラスCD、そして発売前の新作など、たくさんの試聴盤を持参し、時間もたっぷりいただいて、いい音楽をじっくりとお楽しみいただこうという趣向である。そして、気に入った作品があれば、その場でお買い求めいただけるよう商品も豊富に用意し、お客様をお迎えすることになった。

<試聴システム>
●ネットワークプレーヤー:SFORZATO 『DSP-Vela』
●マスタークロック:SFORZATO 『PMC-Circinus』
●アナログプレーヤー:KUZMA 『STABI S コンプリート・システムIIIアドバンス』(新製品)
●プリアンプ:VITUS AUDIO 『RL-102』(近日発売予定)
●パワーアンプ:VITUS AUDIO 『RS-101』(近日発売予定)
●フォノイコライザー:ELECTROCOMPANIE T『ECP 2』
●SACD/CDプレーヤー:アキュフェーズDP-750
●スピーカー:B&W 802D3

 プログラムのオープニングは、ウェストコースト・ジャズを代表するコンテンポラリー・レコーズのBOXセット、その Vol.1 から『アート・ペッパー・ミーツ・ザ・リズム・セクション』を、Vol.2から『アート・ペッパー・プラス・イレヴン』をチョイスした。2枚のSACDから放たれるサウンドは、どちらの盤も演奏をナマナマしく、立体的に聴かせてくれる。その異なるステレオ感からは、録音年代の違いもはっきりと確認することができた。

 続いては、9月28日(金)に発売される尾崎亜美の新譜SACD『POINTS-2』と『HOT BABY』を取り上げた。前者からは「曇りのち晴れ」を、後者からは「Prism Train」をお聴きいただく。尾崎本人により多重録音されたアカペラ「曇りのち晴れ」では、空間を漂うかすかなエコーと、少しはにかんだようなヴォーカルが試聴室を満たした。「Prism Train」ではスティーヴ・ルカサーの火花が散るような圧巻のギターソロを堪能。両極端な2つのサウンドだが、今回の試聴システムはさすがハイエンド級。どちらも素晴らしいパフォーマンスで来場者を魅了したようだ。試聴会終了後、「すぐお店にソフトを予約します!」という声を聞くことができたことからも、この2枚のSACDが優れたサウンドを聴かせたことがうかがえる。

 次はアナログプレーヤーKUZMAの出番。今回用意されたのは、プラッターの厚みを20から30mmに増し、電源ユニットも新しいタイプとなったSTABI S COMPLETE SYSTEM Ⅲ。その独創的なスタイリングとは裏腹に、このプレーヤーから紡ぎ出されるサウンドは、ひじょうにオーソドックスなもの。オフコースのアナログレコード『ever』から「秋の気配」を聴いたところ、折り重ねられた小田和正の声がきちんと重層的に分離するようすが手に取るようにわかったり、鈴木康博の、小田和正とは異なる声質のコーラスをはっきりと聞き分けることができた。また、アコースティックギターのピッキングが明瞭に再現されて、会場からも「こんなオフコースのサウンドは今まで聴いたことがない!」という声が漏れるほどだった。

通常、店頭には並ばないステレオサウンド制作ソフトがずらり。9月9日(日)まで、その場でお求めいただけます!

 アナログレコード再生をお楽しみいただいた後は、クライマックスのハイレゾ再生へ。ここで登場するのがスフォルツァートのDSP-Vela。今回は、先ごろファームウェアのアップデートで実現した、LAN DAC方式でステレオサウンドのDSD11.2MHzコンテンツを再生。もともとノイズフロアが充分に低いDSP-Velaのサウンドだが、LAN DAC方式では音全体にさらなる静けさが満ちて、そこから瞬間的に立ち上がる鮮烈な音のインパクト、空間に解き放たれる音のしぶき、楽器のディテイル感に、圧倒されてしまった。DSD11.2MHzの音楽ソフトには、まだまだ引き出されていない魅力があることをうかがわせる試聴会のフィナーレとなった。

 ひととおりプログラム再生(なんと約2時間半!)が終了してからも、ご来場いただいたお客様の多くが残り、KUZMAの詳細について輸入元であるシーエスフィールドスタッフに質問を投げたり、自前の音楽コンテンツをスフォルツァートのDSP- Velaで再生してもらったりと、楽しく和やかな時間に。そして、美空ひばりや石川さゆりのアナログレコードを聴いてからお買い求めになるお客様がいらっしゃったりで、試聴会の運営スタッフが会場を後にできたのは、あろうことかオーディオスクェア相模原の閉店時間間際であった。

 なお、オーディオスクェア相模原店頭には、9月9日(日)まで、今回の試聴会のために用意した販売用のステレオサウンド制作ソフトを置いていただいているので、もし気になるタイトルがある方はぜひ足を運んでいただきたい。その場でお求めいただくことができる。

 ではまたステレオサウンド特別試聴会でお会いしましょう。次回は、9月29日(土)~30日(日)が長野・松本のオーディオショップ「ロイヤルオーディオ」 で、9月29日(土)が富山の「クリアーサウンドイマイ 富山店」での開催となる予定です。

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