5月22日の『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』公開に向けて、『スター・ウォーズ』シリーズのリバイバル上映があちこちで開催されている。もともと第一作はアメリカで1977年5月25日に公開されており(日本は翌年7月1日)、5月に『スター・ウォーズ』を見るというのはある意味正しいのかも。
そのひとつとして109シネマズプレミアム新宿でも、4月24日〜5月7日にシリーズの一挙上映を開催した。さらに昨日(5月4日)は「スター・ウォーズの日」(May The Force)ということで、劇場でシリーズのサントラレコードを体験できる、「アナログレコード試聴イベント付き上映」も開催された。

109シネマズプレミアム新宿のステージに準備されたアナログレコード再生機器。スピーカーのBWV「H5」はこの劇場のスクリーン裏に設置されたものと同じユニットを搭載したモデルだ

上段から、ルボックス「T77」、オーディオラボ「9000Q」、リニアリサーチ「44 Series M20」
今回のイベントは本編の上映前に、現在発売中のサントラレコードを再生、気分を盛り上げて映画を楽しんでもらおうというものだ。上映作品は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』と『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』で、当然ながらどちらも満席という人気ぶりだった。
再生システムは、レコードプレーヤーがルボックスのフォノイコライザー内蔵ターンテーブル「T77」で、カートリッジはオルトフォン製を使用。プリアンプがオーディオラボ「9000Q」、パワーアンプがリニアリサーチ「44 Series M20」、スピーカーはBWV「H5」という構成だ。
機材の設置と再生を担当したのはイースタンサウンドファクトリーの佐藤博康氏を始めとする面々。StereoSound ONLINEの読者諸氏の中にはご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、同社は109シネマズプレミアム新宿のスピーカーシステムも担当しており、今回上映が行われたシアター3のスクリーン裏にはH5と同じユニットが使われているそうだ(個数や構成は異なる)。

上映の合間にすべて再生機器をセットしなおしている。「H5」は重さ78kgなので、4人かかりで持ち上げた

当日配布されたカードには、スクリーン裏に設置されたスピーカーの画像も
もともと109シネマズプレミアム新宿は音のいい映画館として広く知られており、そこと同じユニットを使った家庭用スピーカーはどんな音を聴かせてくれるのかを体験できる、貴重な機会でもあったわけだ。ちなみにリニアリサーチのパワーアンプも多くの劇場で使われている製品だそうで、佐藤氏も「BWVとはベストの組み合わせだと思います」とシステムとしての相性の良さを保証してくれた。
使われたサントラレコードは、『スター・ウォーズ』旧三部作と『マンダロリアン-Season 1〜3』で、6枚の中から厳選された楽曲を、2回のイベントで3曲ずつ再生している。今回は初回のイベント(『ローグ・ワン』上映前)を客席で、2回目(『ジェダイの帰還』上映前)をスピーカーの真ん前で聴かせてもらった。
針を落とすとアナログレコードらしいスクラッチノイズが心地よく流れ、「スター・ウォーズのテーマ」や「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」では、そこにオーケストラらしい厚みのある音、豊かな音場が展開される。これから始まる冒険活劇に心躍らせる、そんなワクワク感に溢れたサウンドが再現されている。

サントラレコード再生中には、スクリーンにジャケット映像が表示された

エントランスには、旧三部作のレコードを含めて、作品の関連グッズも展示
マンダロリアンのサントラでは、「The Mandalorian」「Mando is Back」の低音が凄い。シアター3は座席数142(車椅子席含む)という規模で、しかも109シネマズプレミアム新宿は全席ともゆとりがある作りがされている(広さは同じでも、通常の劇場より座席数は少なくなる)。そんな広大な空間に、重さを伴った低音が響いてくる。これだけの低音をサブウファーなしで再生できていることからも、H5のパフォーマンスの高さがよくわかった。
アナログレコードの試聴が終了すると、イースタンサウンドファクトリーと劇場スタッフが総出で機材を撤収、インターバルを挟んで本編が上映された。今回は『ローグ・ワン』を拝見したが、109シネマズプレミアム新宿らしい心地良い音が楽しめる。
個人的に本作は旧三部作と並ぶくらいのお気に入りで、自宅でもUHDブルーレイをヘビロテしている。それを久々に(本作も公開から今年で10周年!)、映画館の大スクリーン&サラウンドで見たわけだけど、やはり劇場ならではの没入体験は楽しい!

「帝国のマーチ(ダース・ベイダーのテーマ)」も迫力充分に再生してくれた

当日の機材手配や再生を担当したイースタンサウンドファクトリーの皆さん。右から代表取締役 佐藤博康さん、営業部 斉藤 桂さん、同じく営業部 佐藤伊織さん
バトルシーンの迫力、盛り上がりはもちろん、ドラマシーンでのジンやキャシアンの内に秘めた寂しさや葛藤、“反乱軍は希望を信じて戦う” というセリフの重みが増しているように感じた。ラストのベイダー卿の圧倒的な迫力、無慈悲さ故の恐怖がスクリーンから押し寄せてくる。
最初に書いた通り、今月末には『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』が公開されるけど、こんな経験をしてしまうと次も109シネマズプレミアム新宿で見るしかないなぁなんて気分になるわけで、さてどうしたものでしょう。 (取材・文:泉哲也)


