完実電気(606)
完実電気は6F、〈606のフロア〉を広く使って、ヘッドフォンやアクセサリーが当たるスタンプラリーイベントを開催。同階605Cのエミライブースでは、クラウドファンディングで話題を集めているワイヤレスイヤフォンem「NEXIEM」が参考展示され、多くの来場者が足を止めていた。他にも6F・ホワイエ(共有通路)で異彩を放っていたradiusの「ながら聴き」イヤフォンをリポートする。
完実電気では取り扱い各ブランドの製品が一堂に展示され、来場者の関心を大いに集めていた。中でも注目だったのは4月11日に発売されたAUDEZEのヘッドフォン「CRBN」の後継機「CRBN2」。

AUDEZE「CRBN2」
CRBN2の最大の特徴は、同社が特許出願中のSLAM(Symmetric Linear Acoustic Modulator)テクノロジーを搭載したことで、静電型ヘッドフォンの弱点とされていた低音域の出力が強化され、ダイナミックなサウンドが実現できるようになった点だ。加えて音の歪みを徹底的に低減することで、音の細部まで自然に表現できるようになっている。

マグネシウム、カーボンファイバー、プレミアムレザー、ポリマーアセテートなど厳選された高級素材使用し、高級モデルに相応しい製品になっている
SHUREでは、ライブ会場にいるような迫力のあるサウンドが体験できる高遮音性有線イヤフォンSHURE「SE846(第2世代)」を出展。4基の高精度ドライバーを搭載することで低域から高域までバランスよく最適化されているので、どんなジャンルの音楽でも高音質なクオリティで楽しむことができる。
ワイヤレスが今は主流だが、有線だからこそ実現できるハイクオリティなサウンドをオーディオファンに体験してもらいたいとのこと。

SHURE「SE846(第2世代)」
▼「SHURE SE846(第2世代)」製品紹介ページ
FOSTEXでは、4月30日に発売する密閉型ハイエンドヘッドフォン「T60RPmk2」を世界初の参考展示。

FOSTEX「T60RPmk2」

平面振動板を採用したドライバーには、黒胡桃無垢材を使用
ハウジングデザインと新ドライバーを緻密に調整し、リスニングからプロオーディオまで幅広い層が満足できるクオリティを実現。イヤーパッドに低反発のアラウンドイヤー型を採用したことで、装着した時の肌触りとフィット感が心地よかった。価格は71,500円(税込)。
▼FOSTEX「T60RPmk2」製品紹介ページ
Meze Audioでは、3つのコンセプトTimeless( 普遍的)、Originality( 独創)、Purposeful (目的、定義)に基づいて作られた、美術品のように美しいデザインのヘッドフォンがズラリと並んだ。


注目の製品は、4月25日に発売されたばかりのハイエンドヘッドフォン「POET」。同社の開放型モデルのなかでは、スタンダードクラスに位置づけられる機種になるという。

Meze Audio「POET」
同ブランドの製品「EMPYREAN」「ELITE」「LIRIC」にも採用されているウクライナのRinaro(リナロ)社の研究施設で開発されたドライバーを搭載。POET(詩人)という製品名の通り、ボーカルは音色豊かで優しく聴覚を包み込み、上質で重厚感のあるサウンドを体感することができた。価格は330,000円(税込)。

イヤーパッドには柔らかいスウェードレザーが使用されており、装着した時に耳の周囲への圧力が分散されて長時間のリスニングも快適に楽しめそうだ
▼Meze Audio「POET」製品紹介ページ
他にもDan Clark Audio、DELA、PERFECTION、LTA、Lumin、Warwick、Acousticsのブランドから話題の製品が一堂に集結し、各ブランドのブースには長蛇の列が並ぶ程の盛況ぶりだった。

広いフロアを利用して開催されていた、ヘッドフォンやTシャツなどが当たるスタンプラリーイベントも大盛況
エミライ(605C)

6Fフロア605Cのエミライブースでは、FIIOの「Snowsky」やiFi-audio「iDSD Valkyrie」、SilentPower「OMNI LAN」、WiiM「Vibelink Amp」など、同社が取り扱うブランドの話題の製品が一堂に展示され、来場者の関心を大いに集めていた。
中でも注目なのは3月にクラウドファンディングを開始した自社ブランドemの完全ワイヤレスイヤフォン「NEXIEM」だ。

em「NEXIEM」
米国のイヤフォンブランドNoble Audioの製品開発に協力した知見と情熱を注ぎ込んで作られた「NEXIEM」は、ハイクオリティをエントリー価格で提供する完全ワイヤレス型イヤフォンだ。
装着すると、ハイエンドクラスの密閉度で音楽に没頭することができる。アンビエントモードに切り替えると、周囲の環境音を取り込みつつもハイクオリティな音質をキープしていることに驚いた。
MEMSドライバーと大型ダイナミックドライバーの二つのドライバーを搭載したこのイヤフォンは、音楽聴取だけではなく、映画視聴にも最適だという。数万円クラスの価格帯のイヤフォンと遜色ないクオリティのNEXIEMが、今なら11,980円(税込)で手に入れることができる(5月1日時点)。

ケース収納時。防水機能の他に、自分好みの音にカスタマイズできる専用アプリがあるのもポイント
▼「em NEXIEM」製品紹介ページ
FIIOでは、若年層をターゲットに開発された新カジュアルブランド「Snowsky」の製品を展示。カラフルなヘッドフォン、イヤフォン、DACの他、レトロ復刻シリーズの新ラインナップであるポータプルステレオFMラジオ「PR11」が展示されていた。

FIIO「Snowsky」

FIIO「RR11」超薄型アルミ合金ボディで、レトロでありながらモダンも追求したデザインが特徴的
「PR11」は高性能PCBゲインアンテナや、Silicon Labs製の高性能FMラジオレシーバチップ「Si4831」を搭載。64~108MHzの超広帯域FM周波数に対応する高い受信能力を実現しているとのこと。
MAGIC BASSによる低域+音場補正機能や、アナログ音声入力機能が搭載されている他、付属の専用ケーブルを使用することでポータブルアンプにもなり様々な場面で活躍が期待できる。カラーバリエーションは4色。発売は2025年夏頃で販売価格は未定とのこと。
▼FIIOブランド紹介ページ
radius(ホワイエ)

6F・ホワイエでは、ヘッドフォンやイヤフォンに関連したアクセサリーの物販が行なわれ、数多くの来場者が足を止めていた。ホワイエの中で特に異彩を放っていたのはradiusブース。「ながら聴き」に特化したイヤーカフ型完全ワイヤレスイヤフォンear-hug(イヤーハグ)「 HP-H10BT」だ。

ear-hug(イヤーハグ)「HP-H10BT」
クリップ型の開放型イヤフォンで、周囲の環境音を聴き分けながらリスニングを楽しむことが可能。試聴した時に感じたのは、周囲の音に負けることなくヴォーカルや楽器の音が届いてくることだった。低音をしっかり出力することにこだわって設計したことで、日常の様々なシーンで高水準のリスニング環境を提供することが実現できたとのこと。

ear-hug(イヤーハグ)「 HP-H10BT」装着時。首を振ってもイヤフォンがズレないので、スポーツや外出時も活躍が期待できそうだ
「ながら聴き」で最も大事な要素は装着感だろう。柔かいシリコン製の「フレキシブルブリッジ」が耳を優しく包み込み、長時間の試聴でも耳が痛くならないそうだ。耳の裏側の支えが耳の形に沿ってしっかり支えてくれているのもポイント。
防滴仕様でウォーキングやキャンプなど、屋外でのアクティビティでも活躍が期待できる。5,750円(税込)とリーズナブルな価格設定でお財布にも優しい。
▼ear-hug(イヤーハグ)「 HP-H10BT」製品紹介ページ
ブースでは他にも音声アナウンスが猫の声のワイヤレスイヤフォン、NEKO Series「HP-C28BT」や、開発中の耳栓(イヤープラグ)「EP-D10」を参考出展していた。

猫のデザインがかわいらしいワイヤレスイヤフォン、NEKO Series「HP-C28BT」
▼NEKO Series「HP-C28BT」製品紹介ページ

開発中の耳栓(イヤープラグ)「EP-D10」も参考展示されていた

本体は液体シリコンで透明なので、装着していても目立たないデザイン。5月発売で予価は3000円前後とか