クリエイティブメディアのゲーミングサウンドバー「katana」シリーズに、ワンボディデザインの省スペースモデル「Sound Blaster Katana SE」が追加された。ワンバータイプでも、量感のある低音と臨場感に優れた音場創造を可能にした本機を速攻でテスト。そのインプレッションをお届けする。(Stereo Sound ONLINE編集部)

 クリエイティブメディアのゲーミング用サウンドバー・Katanaシリーズに、使いやすいワンボディタイプの「Sound Blaster Katana SE」が登場した。音声処理の要とも言える処理回路には、同社オリジナルのマルチコアDSPが搭載され、理想的な音響を構築する「Acoustic Engine」によって、多彩なオーディオ効果が楽しめる一台。ゲーミングモデルだけにパソコンとの接続は簡単で、さらにHDMI(ARC)にも対応することで、薄型テレビとの組み合わせも可能など、さまざまな用途に使える本機を、自宅のシアタールームで実際に使ってみた。

ゲーミングサウンドバー
クリエイティブメディア
「Sound Blaster Katana SE」
オープン価格(直販サイト価格¥42,799税込)

画像1: ワンボディでも迫力たっぷりのサウンド! ゲーミングサウンドバー「Sound Blaster Katana SE」は、ゲームだけでなく映画・音楽も高音質で楽しめる【鳥居一豊の名品探訪】

Sound Blaster Katana SEの主な仕様
スピーカー構成:2.0チャンネル
スピーカー出力:総合90W
ピーク出力:180W
周波数特性:55Hz~20kHz
再生モード:TV(HDMI ARC)/USB/光デジタル/AUX/Bluetooth
入出力端子:HDMI ARC入力、USBオーディオ(USB Type-C)、光デジタル入力(角型)、AUX入力、SXFI USB出力(USB Type-A)、ヘッドホン出力/ヘッドセット入出力
Bluetoothバージョン:Bluetooth 5.0
対応プロファイル:A2DP、AVRCP
対応コーデック:SBC
電源:AC100~240V/50-60Hz 2.0A
寸法:約W650×H78×D109mm
質量:約2.67kg
付属品:リモートコントロール(別途単4乾電池×2本必要)、電源アダプター / 電源ケーブル、USBケーブル(Type A-C、約1.2m)、光デジタルケーブル(角型、約1.5m)、ウォールマウントブラケット×1セット、クイックススタートガイド / ハードウェア保証書

デスクトップでも使いやすいコンパクトタイプ

 これまでのkatanaシリーズは、別体のサブウーファーがセットになった2ピース構成となっていたが、「Sound Blaster Katana SE」では、手軽に使えるワンボディにまとめられている。バー本体は若干大きくなっているが、幅650mmというコンパクトさを保ちながら、ミッド/バス用には3インチドライバーを2基、トゥイーターには0.75インチドライバーを2基、さらにパッシブラジエーターを4基も内蔵する。一体型ながらパワフルな低音を鳴らせる設計を取り入れた仕様となっている。

画像: ▲3インチのミッド/バスドライバーはアップファイアリング、つまり上向きに搭載されている

▲3インチのミッド/バスドライバーはアップファイアリング、つまり上向きに搭載されている

 機能面でも、同社オリジナルの、さまざまなオーディオ効果を実現する「Acoustic Engine」の搭載はもちろん、さらにヘッドホンで個人の特性に合わせたサラウンド再生が楽しめる「SXFi」も備えるなど、「Katana」シリーズで好評の機能はそのまま継承。入力端子も多彩で、近年のオーディオ機器には必須となってきたHDMI(ARC)をはじめ、USB-C、光デジタル、アナログ音声、Bluetooth受信を装備。パソコンだけでなく薄型テレビ、ポータブルオーディオプレーヤー/スマホなど、さまざまな機器と組み合わせて使えるよう設計されている。

画像: ▲本体リア。端子類は中央に集められている。その両端にある楕円形状のものがパッシブ・ラジエーターだ

▲本体リア。端子類は中央に集められている。その両端にある楕円形状のものがパッシブ・ラジエーターだ

 横幅650mmというと、ちょうど20~30インチのパソコン用モニターと合わせやすいサイズ。取材では55V型の有機ELテレビ(REGZA 55X9900L)と組み合わせてみたが、コンパクトなボディはテレビの手前にスッと置けて収まりもいいもの。自分の部屋でゲームや動画を楽しむようなパーソナル向けのモデルだが、リビングでの使用にも充分にその実力を発揮してくれそうだ。

 感心したのはボディの形状。下部にLEDライトを備えたシャープなデザインはゲーミング機器らしいものだが、スピーカーを内蔵した前面部分が斜め上(スラント)を向いたデザインになっているのだ。このため、テレビ画面の下に置くという一般的な設置でも、音像がやや上に定位するようになり、画面にぴたりとマッチしてくれる。シャープなデザインだけでなく、使いやすさまで盛り込まれているところに、大いに感心した。

画像: ▲正面下部にはLEDライトが内蔵され、ライティング可能

▲正面下部にはLEDライトが内蔵され、ライティング可能

薄型テレビから家庭用ゲーム機まで、迫力あるサウンドで楽しめる

 まずは、薄型テレビとHDMI(ARC)で接続して、テレビ放送を聴いた。音はくっきりとして聴きやすく、中低域に厚みのある骨太なサウンドが楽しめた。ドラマなどのセリフもはっきりしていて聴きやすいし、厚みのある音なので感情などもよく伝わってくる。音楽番組でも、ボーカルやギターなどの楽器の演奏を、エネルギーたっぷりに鳴らすし、ドラムやベースのリズムもよく弾む。ワンボディタイプながらも低音もなかなか力強く再現してくれ、聴き応えのある音だ。

画像: 薄型テレビから家庭用ゲーム機まで、迫力あるサウンドで楽しめる

 また、アプリ(スマホ用とパソコン用があり)を使えば、音質を好みに調整することもできる。「Acoustic Engine」には、サラウンド効果やチャット音声をクリアに再現してくれる「Crystalizer」などの機能があり、さらに「イコライザー」による音質調整も可能。その「イコライザー」には「ゲーム」「ミュージック」「ムービー」のほか、FPSゲーム向けに足音を強調する「フットステップエンハンサー」などのプリセットが数多く用意されていて、好みのものを選べる。テレビ放送では、元のステレオ音声に近い再現の「ミュージック」、ドラマや映画ならば「ムービー」がよく合うと感じた。

画像: ▲(左)スマホ用アプリのトップ画面。ヘッドホンとスピーカーの切替や、「Acoustic Engine」の設定、LEDライティング設定などのリストが並んでいる ▲(中央)「Acoustic Engine」の項目を選ぶと、設定項目が表示される。気に入ったモードをベースにカスタマイズ(効果の調整)することもできる。 ▲(右)「イコライザー」の選択画面。「ゲーム」や「ミュージック」「ムービー」などのほか、音楽ジャンルに合わせたプリセットも多い

▲(左)スマホ用アプリのトップ画面。ヘッドホンとスピーカーの切替や、「Acoustic Engine」の設定、LEDライティング設定などのリストが並んでいる
▲(中央)「Acoustic Engine」の項目を選ぶと、設定項目が表示される。気に入ったモードをベースにカスタマイズ(効果の調整)することもできる。
▲(右)「イコライザー」の選択画面。「ゲーム」や「ミュージック」「ムービー」などのほか、音楽ジャンルに合わせたプリセットも多い

 前面の下部にあるLEDライトも、発光パターンや色をプリセットから選択できるし、オン/オフも可能だ。ゲーム用機能もアプリから呼び出して簡単に設定できる。FPSゲーム向けには、敵プレイヤーの音を強調する「Scout Mode」機能もあり、こちらも手軽にオン/オフが行なえる。家庭用ゲーム機も薄型テレビのHDMI入力に接続すれば、HDMI(ARC)経由で音を出せるので、こうしたゲーム向けの機能を存分に活用できる。また、ドルビーオーディオデコーダーも内蔵しているので、ドルビーデジタル音声を採用した映画や動画配信サービスなどをサラウンド再生して楽しむことも可能だ。

パソコンとのUSB接続で、5.1chのサラウンド再生も楽しめる

 次は、パソコンと組み合わせてテストした。接続はUSBケーブル1本でOK、USB接続時は最大96kHz/24bit音声や5.1chのサラウンド音声の再生も可能となる。ハイレゾ音源もより高音質で楽しめるし、パソコンゲームならば本格的なサラウンド音声でプレイできる。

▲パソコン用の設定アプリの画面。基本的にはスマホ用アプリと同じく、さまざまな機能を手軽に設定できる

▲「Acoustic Engine」の設定。個別にオン/オフ、効果の調整が可能だ

▲「再生」タブでは、入力音声の詳細を確認したり、出力先の設定、5.1chサラウンドの確認(テストトーン)などもできる

 パソコン用のゲームを試してみたが、5.1ch音声の再現では、真後ろの音はさすがに定位が少し曖昧になるが、視聴位置の真横くらいまでは音がしっかりと定位するし、周囲の音の方向感や空間の広がりの再現もなかなか良好。サウンドバー正面が斜め上を向いた形状になっていたり、ミッド/バス用のスピーカーが上向き配置されているためか、音の広がりも自然だし、テレビ画面と音場がきちんと一致するのが心地よい。サラウンドの包囲感とあいまって、なかなか臨場感のある再現になる。

画像: パソコンとのUSB接続で、5.1chのサラウンド再生も楽しめる

 手頃な価格帯のサウンドバーとしてなかなかの実力で、ゲームをはじめとしたサラウンド音声も充分に楽しめるし、音楽配信サービスでのハイレゾ音源の再生なども含めて、多彩に使える。音質的にも特に高域がスムーズで聴きやすい音なので、長く聴いていても耳障りにならないのも好ましい。

 このほか、音声チャット用のマイク用の設定や、声をクリアに再現するための機能なども完備しており、音声チャットをしながらのゲームプレイも存分に楽しめる。LEDのライティング設定もパソコン用アプリではより細かく設定できるのも、ゲーミング用としては見逃せないところだ。今回はテストしていないが、同社オリジナルのバーチャルヘッドホンサラウンド機能「SXFI」もサポートしており、対応機器と組み合わせることで、ヘッドホン使用時にも、広がり感や方位感に優れたサウンドを楽しむことができる。

▼関連記事「【鳥居一豊の名品探訪】ドルビーアトモス対応のサウンドバー「Creative SXFI CARRIER」は、120インチのスクリーンと組み合わせて本格的なサラウンドを楽しめる本格派モデル!」

▲ライティングの設定。パソコン用のアプリでは、モーションの選択やライティングの明るさなど、より細かな設定が可能

手頃な価格で使いやすく、サウンドクォリティも、機能性もバッチリ!

 手頃な価格のサウンドバーとしては機能的にもかなり充実していて、特にゲーム中心に楽しみたい人には満足度の高いモデルと言える。「Sound Blaster Katana SE」の発売に合わせて、同社のケーミングモデル(サウンドバー、ヘッドセット)のユーザーには、「Sound Blaster Katana SE」が10%OFFになるクーポンがもらえる「アップグレードキャンペーン」も実施されている(2023年8月末まで)。

画像: ▲ボディ正面は、斜め上を向いたスラントデザイン。それもあって、薄型テレビと組み合わせた時の音像の定位感は良好

▲ボディ正面は、斜め上を向いたスラントデザイン。それもあって、薄型テレビと組み合わせた時の音像の定位感は良好

 ゲーム環境をさらにグレードアップし、映画や音楽もより高音質で楽しみたいという人はぜひとも注目してほしい製品だ。

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