ジークレフ音響のウェルデルタ・バシリスは、従来のウェルデルタを発展させた新製品。カバー部分を含む上部全体を、アルミニウムの厚い切削部材で覆ったものだ。同社によれば海外からの要望に応えた製品で、脚部の大きいスピーカーシステムとの組合せを想定しているという。1台につき独自のウェルフロート機構を3基搭載する構造に変わりはなく、黒い樹脂製のカバーがないぶん見栄えが良くなり高級感が醸し出されている。
![画像: ウェルフロートのインシュレーター「WELLDELTA Basilis」は特許技術の振り子動作で音場空間がより豊かに拡がる](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2022/03/15/154483929582ab401666ebf61759a28174fe2b60_xlarge.jpg)
ウェルフロート
WELLDELTA Basilis
¥79,800(税別)/個
●仕様:3辺の小型フロートメカ●材質:ステンレスおよびアルミ削り出し●耐荷重:250kg
●寸法/重量:1辺150×H36mm/1.2kg●問合せ先:ジークレフ音響 TEL 0727(62)8730
管球王国試聴室でB&Wの800D3を相手に試してみたが、音場空間の拡がりが豊かになり窮屈さを感じさせない音の傾向は、従来型のウェルデルタと変わりはなく、好印象を与える。試聴では800D3のスパイク脚部を受けるタオック製の受け皿を使ったが、ウェルデルタ・バシリス自体の高さがあるので、乗せるには3人がかりで対応することになった。
強固なスパイク接地がもたらす音質的な悪影響、すなわち床や構造体への振動伝達や、その逆に床面からの振動伝達でスピーカーの音が濁るなどの問題が世界的に語られるようになってきた。大阪発のウェルフロートは特許技術の振り子動作により効果的なフローティングを実現できることから、今では世界的に知られる存在へと急成長している。
私も要所にウェルフロートを導入しているのだが、2020年から発売が始まったウェルデルタは、スピーカーやオーディオラックに適した万能タイプの製品だと思っている。
![画像: アルミ削り出しのカバー(左)と、三角形の頂点部分に配置されたウエルフロート機構(右)。L形アングルから金属ワイヤーでプレートを吊り下げることで、このプレートと一体になるカバーが振り子動作をして振動を吸収する。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2022/03/15/66563f51bb2514da283e749c82b8f8fb953a8cfb_xlarge.jpg)
アルミ削り出しのカバー(左)と、三角形の頂点部分に配置されたウエルフロート機構(右)。L形アングルから金属ワイヤーでプレートを吊り下げることで、このプレートと一体になるカバーが振り子動作をして振動を吸収する。
![画像: 中央にスピーカーのスパイク受けの孔を設けた仕様も追加ラインアップされた。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2022/03/15/403eb223ce98533c72a3dc982e14818ba6b9939d_xlarge.jpg)
中央にスピーカーのスパイク受けの孔を設けた仕様も追加ラインアップされた。
![画像: B&W 800D3本体に内蔵のスパイクからスパイク受けを介して、4個のバシリスにセットして試聴した。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2022/03/15/b0e4c09cdadec109ad60c114e38dda43b3817711_xlarge.jpg)
B&W 800D3本体に内蔵のスパイクからスパイク受けを介して、4個のバシリスにセットして試聴した。
![画像: ウェルフロート・バシリスの動きを確認する三浦氏。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783364/rc/2022/03/15/1f6be36dedf4e2d315f098829554aae495680332_xlarge.jpg)
ウェルフロート・バシリスの動きを確認する三浦氏。