画像: Cartridge JICO SETO-HORI Remodel ¥360,000・税別 ●発電方式:MC型●出力電圧:2.0mV●インピーダンス:130Ω●適正針圧:2g±0.2g●自重:25g(ヘッドシェル含む)●備考:ヘッドシェル一体型

Cartridge
JICO
SETO-HORI
Remodel
¥360,000・税別
●発電方式:MC型●出力電圧:2.0mV●インピーダンス:130Ω●適正針圧:2g±0.2g●自重:25g(ヘッドシェル含む)●備考:ヘッドシェル一体型

瀬戸物のキャビネットで限定製作されたMC型カートリッジの新装ヴァージョン

 JICO(ジコー)は、MM型フォノカートリッジの優れた互換交換針で世界的に知られる存在。その本社と工場は、大阪や神戸などの都市部から約200㎞離れている兵庫県の新温泉町にある。会社名は日本精機宝石工業株式会社である。

 瀬戸彫・リモデルは、瀬戸物のキャビネットで限定製作されたMC型カートリッジの新装ヴァージョンである。硬質セラミックの瀬戸物は、焼結過程で僅かに収縮する。それを計算に含めて製作したのがオリジナルだ。リモデルと称する本機は、瀬戸彫を金属製ヘッドシェルと一体化したことが特徴。アルミと銅の合金素材を5軸の精密CNCマシンで切削加工したヘッドシェル部分は、流麗なフォルムで魅せる。MC型のコア部分は、マイクロリッジ針をボロン製カンチレバーに組み合わせた振動系を搭載。鉄芯を使った複層巻きの発電コイルにより、2mVの高出力を実現したと考えられる。その分、出力インピーダンスは130Ωと高めである。

 管球王国リファレンスのシステムでは、ハイインピーダンス対応の昇圧トランス(エアータイト)と組み合わせることにした。アンセルメ指揮「三角帽子」は、音の勢いと力強さが印象的で、色彩的にも鮮やかなダイナミックな表現で楽しませた。笛の鋭い音色も突き抜けており、レンジ感の広さも特筆できよう。ドナルド・フェイゲンも締まった密度の高い音を聴かせ、スピーカーの前に音像を提示する、存在感の高い表現力に驚かされた。

画像: ↑ ボディに瀬戸物を使ったMCカートリッジ「瀬戸彫」をアルミと銅の合金の削り出しによるヘッドシェルと一体化。シェルへの取り付けには、ねじを使わず共振の低減を図った。

↑ ボディに瀬戸物を使ったMCカートリッジ「瀬戸彫」をアルミと銅の合金の削り出しによるヘッドシェルと一体化。シェルへの取り付けには、ねじを使わず共振の低減を図った。

画像: ↑ 針先部を見る。マイクロリッジスタイラスを採用。カンチレバーはボロン製。

↑ 針先部を見る。マイクロリッジスタイラスを採用。カンチレバーはボロン製。

画像: ↑ 試聴する三浦氏。 (試聴に使用したMC昇圧トランス) エアータイト ATH3s(Highインピーダンス仕様) ¥180,000・税別

↑ 試聴する三浦氏。
(試聴に使用したMC昇圧トランス)
エアータイト
ATH3s(Highインピーダンス仕様)
¥180,000・税別

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