主演・田中圭×メイン監督・堤幸彦の最強タッグで贈るオリジナルドラマ『死神さん』が、9月17日(金)から、オンライン動画配信サービスHuluで独占配信される。

 大倉崇裕の同名小説「死神さん」(幻冬舎文庫)を原作にしたミステリードラマで、“死神”と呼ばれる再捜査専門のクセモノ刑事・儀藤堅忍(ぎどうけんにん)が、事件ごとに相棒を替えながら冤罪事件を再捜査し、徹底的かつ真摯に真実を明らかにしていく姿が描かれる。

 ドラマの配信開始を直前に控え、昨日『Huluオリジナル「死神さん」配信記念イベント』が開催された。イベントには、主人公役の田中圭さん、儀藤をサポートする南川メイ役の前田敦子さん、本作のメイン監督を務めた堤幸彦監督に加え、儀藤の5代目相棒・米村誠司を演じた竹中直人さんが顔を揃え、本作の魅力を語った。

画像: 田中圭さん

田中圭さん

 イベントは、本作の見どころ、ポイント紹介から始まった。

 「主人公の変なキャラクターは見どころだと思うし、一話完結なんだけどそれぞれに特別感があって、テンポも速いし、でも全体としてつながっていて、全6話をテンポよくみていただけるのではないかと思っています」と田中さん。

 前田さんは、「田中さんが演じる儀藤さんがシュールです。あと凄く長い台詞をしゃべっているので、毎回の事件解決と決め台詞は見どころだなと思います」と語った。

 竹中さんは「もう圭ちゃんが最高なんですよ。近づいてくるだけで何とも言えない圧があって、またしゃべり方も独得な口調なので、それがたまらない。シリアスな芝居だったので、笑っちゃいけなかったんだけど、あれには参りました」とのこと。

画像: 前田敦子さん

前田敦子さん

 堤監督は「配信のドラマは地上波や映画とは違って、自由に表現できる部分もあります。このドラマはぱっと見ても違いが際立つように作ってもあります。冤罪がテーマになっていますが、それにまつわる人間の悲喜こもごもが巧妙に織りなされていて、人間が揺れ動く様が描かれているんじゃないかと思っています。そこに注目していただければ」とのことだ。

 ここで堤監督に、儀藤というキャラクターをどのようにして作ったのという質問があった。

 「まず帽子をかぶっていたいなぁというのと、でっかい黒子を考えたのかな。そして衣装合わせで実際に田中君とひとつずつ決めていった感じです。そこであのフォルムでどうやってしゃべろうか、視線はどうしようかなんてことを相談しながら作っていきました」という。

 そうして完成した儀藤は監督のイメージ通りだったそうで、「以前別の作品のオーディションで田中君が20以上の役を演じ分けたことがあって、その時にこの人はなんでもできると思ったんです。あれが今回のヒントになりました」と話していた。

画像: 竹中直人さん

竹中直人さん

 田中さんは、「原作のイメージもあるので、どう演じるべきか悩んでいました。監督との打ち合わせで、見た目から入って、ポーズや黒子などのイメージをもらって、そこから中身を作っていこうという感じでした。とっかかりは堤さんのイメージでしたね。正直最初は、黒子つけます? と思ったんですが……。でも、観ていただくと分かりますが、いい意味で目立ちますよね(笑)」とのことだ。

 また撮影現場も楽しかったそうで、「竹中さんや蓮佛美沙子ちゃんとは久しぶりにお会いしたんですが、儀藤の格好をしていたからふたりとも最初は僕だと気がつかなかったんです。これは大成功でした」と、田中さんは儀藤という役を演じることがとても楽しかったようだ。

 そんな田中さんについて堤監督は、「数々の作品にずっと途切れることなく出演している意味が分かりました。これは演出家・監督の立場から観ると、ある意味で完成形なんです。おそるべし、田中圭です」と絶賛だった。

画像: 堤幸彦監督

堤幸彦監督

 原作にないメイ役を演じた前田さんは、「メイじゃないと儀藤さんとそこまで絡めないという役だったので、すごく楽しかったです。でも田中さんは台詞を覚えるのがたいへんそうで、それを側で見ていました。かみあっていない感じだけど、でも信頼がある、そんな距離感でした」と田中さんとのバディ感を楽しんでいたという。

 舞台などで田中さんとの共演も多い竹中さんは、「圭ちゃんが可愛いんですよ。近づいてくるだけで笑っちゃうんです。本編で “ウィフィ” というセリフがあるんですが、それだけで笑っちゃうんです。圭ちゃんといると心がわくわくするというか。儀藤は特殊なキャラクターだったから、そのキャラクターを作っている圭ちゃんがチャーミングだったんです」と共演できたことを嬉しそうに語っていた。

 「竹中さんが儀藤を面白がってくれて、もしシーズン2があったらニセ儀藤を演じたいと言ってくれたんです。それが凄く嬉しかったですね。でも長台詞がありますよといったら、じゃあやめるって(笑)」と田中さんも撮影時のエピソードを語ってくれた。

画像: お悩み相談コーナーでは、竹中さんと堤監督が年齢による体力の変化を……。おふたりは同じ歳とのことで、わかりあう部分も多かった様子

お悩み相談コーナーでは、竹中さんと堤監督が年齢による体力の変化を……。おふたりは同じ歳とのことで、わかりあう部分も多かった様子

 続いて田中さんの本性を暴こうというコーナーもあり、竹中さんが「圭ちゃんはとても強い意思の持ち主です。大河ドラマの撮影で、カメラの関係でこの位置に立たなくてはいけないということがあったんですが、圭ちゃんは動かないんです。自分の演技、役に忠実というか、その位置にいくのはおかしいでしょうと。でもなんだこいつ、といった感じではなく、ちゃんと役を捉えた上で、不自然には動かなかったんです。感動すら覚えました」と絶賛。

 褒められた田中さんは「そんなことありましたっけ? う〜ん難しいですね。でもたまにやりますね」と照れくさそうに答えていた。

 前田さんは田中さんについて、「毎日夜ご飯のことを考えています」と語って笑いを誘った。すると、「最近の状況もありましたし、毎日現場だったので、夜ご飯が楽しみでした。お弁当を食べないで、どんな夜ご飯にしようかと本当に毎日考えていました」と田中さんも素直に認めていた。

 堤監督による田中さんの印象は「田中圭はロボットである」というもの。「どんな長い台詞も完璧に覚えてきます。しかもニュアンスとか、儀藤というキャラクターの上に立って台詞を覚えてくるから、本当に撮りやすい。立ち位置を動いてと言う必要も無い(笑)」だそうだ。

 これについて「必死ですよ」という田中さんだが、「そんな苦労が見えない。台本を見たら覚えちゃうカメラ付き機能でもあるんじゃないかと思うくらい」と堤監督は本当に驚いている様子だった。

画像: 空腹で目が覚めてしまうと言う前田さんには「サプリがいい」というアドバイスが。田中さんは主人公らしく、「もっと儀藤を演じたいので、続編を作って欲しい」とのこと

空腹で目が覚めてしまうと言う前田さんには「サプリがいい」というアドバイスが。田中さんは主人公らしく、「もっと儀藤を演じたいので、続編を作って欲しい」とのこと

 盛り上がったトークの最後に、4人から視聴者へのメッセージが語られた。

竹中さん 「最高の現場でした。6回で終わっちゃうのがもったいないドラマになっていますので、皆さん楽しみにしてください」

前田さん 「堤監督と田中さんの最強タッグを、楽しんでいただけたらと思います。 “儀藤さん最高” といっぱいつぶやいていただけたら、続編が待っているかもしれないです」

堤監督 「厳しい時代なので、なんとか特徴のあるドラマを皆さんにお届けしたいとスタッフ、キャストみんな思って出来上がった作品です。ぜひ隅々まで楽しんでいただき、沢山の指示をいただけたら本望であります」

田中さん 「わくわくできるドラマだと思います。するめ的に噛めば噛むほど、何度も見れば見るほど面白くなっていくと思いますので、まずは全6話を楽しんでいただければと思います。そしてまた僕が儀藤を演じられるように、皆さんのお力を貸してもらると、個人的には最高です。ぜひ配信を楽しんで下さい」

Huluオリジナル「死神さん」

●2021年9月17日(金)からHuluで毎週金曜、1エピソードずつ配信(全6話)、各話約50分
●出演:田中圭、前田敦子●ゲスト:小手伸也、蓮佛美沙子、りんたろー、長谷川京、竹中直人 他
●主題歌:宮本浩次「浮世小路のblues」(ユニバーサル シグマ)

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