人気の高いワイヤレスイヤホン市場に、また新たな注目製品が登場した。それが中国のイヤホンメーカー「Tipsy」が送り出す「TM1」。これは、カスタムIEMブランドとして活動してきた同社初の完全ワイヤレスイヤホンモデルとなる。Bluetoothチップセットにクァルコムの「QCC3040」を採用するなど、最新の機能を備え、カスタムIEMで定評のあるサウンドを継承したこのモデルを速攻レビューする。

中国で活躍するカスタムIEMメーカーの完全ワイヤレス

 Tipsyは2017年創業のカスタムIEMメーカーのブランドであり、これまで中国のアーティストを中心として、多くのカスタムIEMを開発してきた実績がある。そして、2019年には、初のユニバーサルIEMモデル「Dunmer」(有線イヤホン)をラインナップし、カスタムIEM/ユニバーサルIEM、両方を手掛けるブランドへと進化。そして、今回発売される「TM1」は、Tipsy初となる完全ワイヤレス型のイヤホンで、これまでのTipsy製品のデザインやサウンドを継承し、その魅力を小型のボディにギュッと詰め込んでいるのが特徴となる。

カスタムIEM風の美しいフォルムと高音質を両立
最新BTチップ「QCC3040」搭載でaptXにも対応

完全ワイヤレスイヤホン
Tipsy TM1 希望小売価格¥15,390( 税込)

画像: ▲Tipsy「TM1」

▲Tipsy「TM1」

TM1の主な仕様
●Bluetoothバージョン:5.0
●Bluetoothチップ:QCC3040
●Bluetoothプロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP
●Bluetoothコーデック:SBC、AAC、aptX
●ドライバーユニット:8mm径ダイナミック型(ダイヤモンドナノフィルム)
●再生周波数帯域:20Hz~20kHz
●感度:99dB
●インピーダンス:16Ω
●再生時間:約6時間(イヤホン本体)、約50時間(充電ケース併用)
●充電時間:約2時間
●充電端子:USB Type-C
●付属品:USB Type-C充電ケーブル、充電ケース、イヤーピース6種類、取扱説明書兼保証書

 外観はユニバーサルタイプのカスタムIEMに近いデザインで、ケーブルがないのが少し意外に感じるほど。ハウジングはマーブル模様をあしらった洒落たデザインで、シックなグレーと、ビビッドな色をあしらったコーラルの2色が用意される。

画像: ▲カラーリングは「パールグレー」(写真左)と「コーラルオレンジ」の2色

▲カラーリングは「パールグレー」(写真左)と「コーラルオレンジ」の2色

 Bluetoothチップセットはクァルコムの「QCC3040」で、機能的にも最新鋭。Bluetooth 5.0対応で、コーデックはSBC/AAC/aptXをサポート。IP54級の防滴設計で、タッチパネルによる操作など、最新の完全ワイヤレスイヤホンとして充分な機能を備えている。内蔵バッテリーはイヤホン単体で6時間、セットとなる充電ケースは5回の充電が可能だ(合計約50時間)。

 ドライバーはダイナミック型で、口径8mmのダイヤモンドナノフィルムを振動板に採用している。「QCC3040」の搭載とTipsyのチューニングにより、同社のカスタムIEMのサウンドを継承した音に仕上げられている。

パワフルなボーカル、エネルギッシュなサウンド。ノリノリで音楽を楽しめる

 最近よく聴いている森口博子の『ガンダム・ソング・カバーズ2』を聴いたが、パワフルで力強い音が印象的だ。ベースやドラムが力強く響き、ボーカルも実に生き生きと鳴る。このパワフルさは、実にイヤーモニターらしいもので、エネルギッシュでありひとつひとつの音を切れ味よく描き出す。完全ワイヤレス型は内蔵するバッテリー容量に制限があることもあり、こういうパワフルでライブ感のある音がするモデルは案外少ない。

 しっとりした曲「月の繭」も声のニュアンスを鮮明に再現し、コブシをきかせたサビも情感たっぷりだ。ロックやポップスをパワフルに楽しみたい人にはぴったりのサウンドは要注目のモデルだ。

【以下、後編に続く】

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