ラックスマンから、プリメインアンプの限定モデル「L-595A LIMITED」が発表された。価格は¥980,000(税別)で、300台の国内限定生産、10月下旬の発売を予定している。
同社は今年で創業95周年を迎える。純A級プリメインアンプの「L-570」は、その歴史の中で半導体式アンプの銘機として名が刻まれている。今回のL-595A LIMITEDは、その外観や音質イメージを30年の時を超えて現代に蘇らせたスペシャル・アニバーサルモデルだ。
シンプルな操作部が主流な今日のオーディオコンポーネントの中では、格別ともいえるダイレクト選択型のアルミ製角型入力スイッチや、音量レベルがひとめでわかるインジケーター照明やその周囲のざぐり、下部を黒色アルマイトの別パーツに分け、精悍なツートーンカラーに描き分けたヘアライン・フィニッシュのフロントパネルなど、現代だからこそできる、オリジナルモデルを超える質感の実現に挑んでいる。
ボンネットには、真空管コントロールアンプのフラグシップモデル「CL-1000」に採用され、上質な仕上げが評判となった、天然木の突き板に光沢塗装を施したウッドキャビネットを装着。洗練された意匠にさらなる高級感を与えている。
アンプ部には、ラックスマン最新の増幅回路となるODNF-u(Only Distortion Negative Feedback-ultimate)を純A級仕様で搭載。瑞々しさと密度感のある音色を圧倒的な物量で支える、純A級方式ならではの濃厚なサウンドを実現した。
L-595A LIMITEDの主な特長は以下の通り。
●デザイン・外観
・L-570シリーズのイメージを、現在の金属加工技術で蘇らせたツートーンカラー/ヘアライン仕上げのフロントパネル
・直感的に入力を切り替えられ、小気味よく確実な操作感触が得られるダイレクト選択型・アルミヘアライン製の角型入力スイッチ
・LEDによって音量レベルを照らし出す、直読式の高精度ボリュウムノブ
・13mm厚のMDF+天然板の突板を、美しい光沢塗装で仕上げた.木製キャビネット
●電気回路・機能
・高域の歪特性を大幅に改善したODNF-u対応3段ダーリントン3パラレルプッシュプル構成の純A級30W+30W(8Ω)定格出力
・高レギュレーションの電源トランスと、LR独立80,000μFの大容量ブロックコンデンサーを組み合わせたハイイナーシャ(高慣性)電源
・プリアンプ回路の出力段に、パワーアンプ・ブロックへの駆動力を向上するディスクリートバッファー回路を搭載
・大型スピーカーリレーとスピーカー端子までの低インピーダンス化により、高ダンピングファクターを実現
・アンプ回路と入出力端子を接続するジョイント基板には、音質に悪影響を与えるレジストを廃したピールコート基板を採用
・MM/MC対応のフォノアンプ回路を内蔵
●機構・付属装置
・シャーシ電流によるアース・インピーダンスの上昇をシャットアウトする、独立コンストラクションのループレスシャーシ構造
・プリアンプ回路などの小信号ブロックを外来ノイズから守る銅メッキ鋼板によるシールド板の装着
・銅と同等の導電率と真鍮に匹敵する硬度を併せ持ったカッパーアロイ製のRCA端子をLINE-1に装備
・不要な外部振動を排除し、本体の重量を強固に支えるグラデーション鋳鉄製インシュレーター・レッグ
「L-595A LIMITED」の主なスペック
●定格出力:30W+30W(8Ω)、60W+60W(4Ω)
●接続端子:音声入力4系統(RCA)、フォノ入力1系統(RCA、MM/MC切替)、バランス入力2系統(XLR)、プリアウト1系統(RCA)、メインイン1系統(RCA)
●全高調波歪率:0.007%以下(1kHz/8Ω)、0.06%以下(20Hz〜20kHz/8Ω)
●S/N(LINE):105dB以上
●周波数特性(LINE):20Hz〜100kHz(+0、-3.0dB)
●消費電力:310W(スタンバイ時0.4W)
●寸法/質量:W454×H186×D462mm/27.7kg(端子部含む)