【HiVi夏のベストバイ2020 特設サイト】D/Aコンバーター部門（3）＜60万円以上＞第3位 ソウルノート D-2

日本の小規模オーディオメーカーここあり、そんな意気込みを感じさせるソウルノートのD/Aコンバーターである。DACチップにはESSテクノロジー社のES9038PROが4基採用され、差動方式を用いた並列駆動を行なうことでエネルギー感を失わない工夫を凝らしている。プリエコーやポストエコーが発生しないNOS（ノン・オーバーサンプリング）モードも搭載。D/Aコンバーター本来の姿に挑むことで、低音域にかけてのふくよかな再現力とピュアなサウンドの再現を可能にした注目の製品である。

近年のソウルノートのブランド躍進には目を見張るものがあるが、そのきっかけとなったのが本モデルだと筆者は判断している。ESSテクノロジー社のDACチップES9038PROの4基使いや、ノン・オーバーサンプリング・デジタルフィルター、大型の筐体を活かした物量投入など、コストパフォーマンスは抜群。そして何より、すべての音をストレスなく出力するという設計思想によって実現した音の鮮烈さは魅力溢れる。実は筆者も愛用中の１台だ。

SACD/CDプレーヤーのS-3が大評判のソウルノートから一足先に発売された単体D/Aコンバーター。デジタルフィルターを用いないNOS（Non Over Sampling）モードの峻烈なサウンドには誰もが驚くはず。回路面でも構造面でも徹底的に動特性にこだわって仕上げられた設計手法が見事にその音に結実している点を買いたい。ここまで設計者の思想が貫徹された国産オーディオ機器はこれまでなかったのではないか。まさに真正ハイエンド・モデルだ。