サムスンのスマホ『Galaxy S20 5G』。その名が示す通り5Gの通信に対応した「Galaxy S」シリーズの最新モデルです。

 通常の製品レビューであれば、5G通信性能を取り上げたり、最大30倍のデジタルズームを可能にした高性能カメラを紹介したりするのでしょう。しかし、そのようなレビューは他のメディアで沢山おこなっているので、ここでは本機をお1人様AV視聴機として、その性能とパフォーマンスを最大限に引き出す方法を説明したいと思います。

 具体的には、HiVi誌などでも人気の高い動画配信サービスNETFLIXを視聴して、そこで高画質で番組を視聴する方法を解説します。

まずは「Galaxy S20 5G」のAV機器としてスペックを観てみましょう。

 

ディスプレイの特長

・タイプ:Dynamic AMOLED
・サイズ:約6.2インチ
・最大表示色:約1,677万色
・解像度:3,200×1,440(WQHD+)

 

 本機はサムスン自慢のDynamic AMOLEDディスプレイを採用しています。AMOLED(アモレッド)とは、Active Matrix Organic LightEmitting Diodeの略で、日本語に直訳するとアクティブ・マトリックス有機発光ダイオード。いわゆる有機ELディスプレイの一種で、駆動方式にアクティブ・マトリックス方式を採用したものとなります。HDR10+準拠のHDR表示もサポートしており、大変発色がよく、明るく鮮やかなディスプレイです。

 

 

 解像度は、4Kに微妙に届かない3,200×1,440(WQHD+)。とはいえ、現在4Kに対応したスマホはまだ市場に数種類しか出ていないので、事実上トップクラスの解像度を誇っていると言ってもいいと思います。ちなみに、こちら初期設定では2,400x1080(FHD+)になっているので、設定を3,200×1,440にするのをお忘れなく。

 

 

 次にディスプレイサイズですが、6.2インチと昨今のハイエンドスマホとしては特別大きいサイズではありませんが、Nintendo Switchでもディスプレイサイズは同じ6.2インチなので、気軽に持ち運びができるスマホとしては、十分なサイズと言えます。

 ところでサムスンのスマホには「ビデオエンハンサー」という機能が付いています。これは動画アプリなどの視聴時に、自動で画面の輝度を変更する機能ですが、意図せず画面が明るくまぶしくなり過ぎる場合があるので、こちらの設定はOFFにしておきます

 

 

 次はサウンドですが、本機は老舗音響メーカーAKG社がチューニングしたという、ステレオスピーカーが本体の上下に搭載されています。サウンドに関しては、後でNETFLIXの番組を視聴しながら解説しますが、やはりそのスピーカーの位置からも、横向きで動画を視聴してこそ本機の実力が発揮されると思います。

 また、本機には同じAKG社がチューニングをほどこした有線のイヤホンも同梱されています。

 

 本機はDolby Atmosにも対応しています。Dolby Atmosとは、映画館やホームシアターなどで使われるオーディオ技術で、サウンドが左右前後さらに頭上を含むさまざまな方向から流れる、バーチャルなサラウンドを実現してくれます。

 そんな高度なオーディオ技術が、こんなに小さなスマートフォンで実現されています。改めて昨今のスマホの高性能化に驚きます。ちなみにDolby Atmosの初期設定はOFFなので、こちらはONにしておきます。

 

 ちなみにHDR対応の映像や、DolbyAtmos技術のサウンドを、ご自身のスマホでも試してみたいという方もいると思いますので、以下にYouTube上で体験できる参考URLを掲載しておきます。

Dolby Presents: The World Of Sound | Demo | Dolby Atmos | Dolby

画像: Dolby Presents: The World Of Sound | Demo | Dolby Atmos | Dolby www.youtube.com

Dolby Presents: The World Of Sound | Demo | Dolby Atmos | Dolby

www.youtube.com

Dolby Atmos demos 4k HDR (Good for testing TV or mobile HDR Supported devices)

画像: Dolby Atmos demos 4k HDR (Good for testing TV or mobile HDR Supported devices) www.youtube.com

Dolby Atmos demos 4k HDR (Good for testing TV or mobile HDR Supported devices)

www.youtube.com

続いてNETFLIXの視聴の準備をしていきましょう。

 NETFLIXは有料の動画配信サービスですので、アプリをスマホにインストールして契約を行なう必要があります。現在プランは以下の3種類となっています。

ベーシックプラン
一度に1画面で視聴できます。(SD画質で視聴可能) 1台のスマートフォンやタブレットへダウンロード可能。¥800/月 (税抜)

スタンダードプラン【HD】
同時に2画面でお楽しみいただけます。フ
ルHD画質 (1080p)で視聴可能。2台のスマートフォンやタブレットへダウンロード可能。¥1,200/
月 (税抜)

プレミアムプラン【ULTRA HD】
同時に4画面でお楽しみいただけます。フルHD (1080p)またはUHD 4K画質で視聴可能。4台のスマートフォンやタブレットへダウンロード可能。¥1,800/月 (税抜)

 

 HDRやDolby Atmosなど最高の画質・音質で楽しむには、プレミアムプランの契約が必要です。

 契約した後、視聴に入る前に注意が必要なのは視聴時の「再生設定」です。こちらはアプリ上からの設定ができずに、WEB上の管理ページから設定を行なうことになります。管理ページにアクセスし「画面別のデータ使用量」を “高” に設定するのをお忘れなく。

ここまで準備すれば、NETFLIXの高画質視聴の準備は終了です。

 

 ちなみにAndoridのNETFLIXアプリには、メニュー内に「アプリ設定」→「再生仕様」という項目があります。ここから、今お使いのスマホで再生可能な仕様(スペック)が確認できます

 本機では、最大再生解像度:Full HD、HDR機能:HDR10-HEVCと表示されています。残念ながら今回本機では、Dolby Atomosに対応しているのにも関わらず、NETFLIXではDolby Atomosが利用できませんでした。(スマホでの視聴では、まだ対応していないようです。)

 また、各番組のHDR等の対応に関しては、番組内の説明画面に“HDR”というアイコンが表示されているので、こちらでも確認ができます(HDR対応の番組でも、ハードウェアが対応していない場合には、こちらの“HDR”というアイコンは表示されません)。

本機(Galaxy S20 5G)では「HDR」と表示されている

HDRに対応していない機種では同じ番組でも「HD」と表示されている

 

 ちなみにNETFLIX側では、HDRでの視聴には25Mbps以上の安定したインターネット接続環境が必要とされていますのでご注意ください。

NETFLIXが提供する「Fast.com」で速度が計測できる

 

さあ、ここまで準備をしたらいよいよ視聴です。

 NETFLIXはプレビュー以外横画面表示となりますので、本機を横にして番組を視聴します。

 せっかくなので、NETFLIXで4月2日から配信開始されている4K HDR制作のアニメーション「Sol Levante(ソル・レヴァンテ)」を観てみましょう。こちらは「聖地」を探して旅をする女性と使い魔が、遺跡の守護者や聖地の四大精霊と戦いを繰り広げるという5分程度の短編アニメ。

 

 番組の紹介は、こちらで鳥居一豊さんが丁寧にレビューしてくれているので、割愛させていただきます。

 

 本機は4K対応ではないのでフルHD解像度となりますが、それでもHDRで表示される映像は緻密でびっくりするほど美しく、一本一本丁寧に書き込まれた女性の髪の毛、輝く瞳がまるで絵画のよう。

 HDRという技術により、これまで以上に肉眼でみる光景に近い明暗差(ハイダイナミックレンジ)を実現。アニメーションなのに妙にリアルという、なんとも言えない不思議な感覚を覚えます。

 さらに本機で素晴らしいのが、やはりそのサウンド機能。前述したように、Dolby Atmosは体験できませんが、それでも本機を横にして左右に広がる音のステレオ感は、小さなスマホが搭載するスピーカーとしては驚くほど。十分にミニ・映画館的な感動を与えてくれます。

 残念ならが、1人部屋であまり大きな音を出せないという方であれば、付属のイヤホンを使うことをおすすめします。 AKG社が調整したという音は、解像度も高くそれでいて変に低音などにも寄らず、AKG社らしい素直なサウンドを聞かせてくれます。聴き疲れもせず個人的には好印象。

 部屋を暗くして、イヤホンをして画面に没頭すれば、完全にお一人さま映画館の完成です。

 本機「Galaxy S20 5G」は、Galaxy初の5G対応や、8K撮影も可能にしたカメラ性能などが目立つ特長ではありますが、お一人さまAV機器としても十分の機能を有しており、そういった意味からAVファンにもアピールする高性能スマホと言えると思います。

This article is a sponsored article by
''.