コンフィデンスシリーズ16年ぶりのモデルチェンジ。期待を裏切らない傑出した存在だ

 今秋、ディナウディオから新たなる「Confidence」(コンフィデンス)シリーズが登場した。昨年のミュンヘン・ハイエンドショウで発表され、大きな注目を集めてきた製品である。

 新コンフィデンスシリーズは、上からトールボーイ型のConfidence 60/50/30、ブックシェルフ型のConfidence 20から成る。前シリーズからの変更点は多岐に渡るが、まず意識されるのはやはりデザインということになるだろう。トーテムポール然として良くも悪くも強烈な存在感を放っていた前シリーズに対し、新シリーズはフロントバッフルやキャビネットなど、より曲線を多用した現代的な外観となっている。これらは「Jupiter」と呼ばれるディナウディオの巨大な音響測定施設が大きく寄与しているとのことだ。全機種共通でバスレフポートは底面に配置され、コンフィデンス20では専用のスピーカースタンドが用意される。

 使用されているユニットも刷新された。ツイーターは従来の上位機で採用されてきた「Esotar2」から「Esotar3」に進化。エンボス状のサブドームを振動板の後方に配置することで、ユニット背面の気流をコントロールし、さらなる性能を獲得した。ウーファーはディナウディオではおなじみのMSP(珪酸マグネシウム・ポリマー)振動板を使い、さらなる設計の最適化を行なった「Neo Tecウーファー」を搭載する。

 短時間の試聴ではあったが、輸入元ショウルームでコンフィデンス20を聴く機会があった。空間やディテイルの精緻な表現は驚くべきレベルで、レンジは高域も低域もスムーズに伸び、特にサイズを超越した重厚かつ実体感のある低域が印象的。音楽の表情を際立たせる陰影感や、浸透力の豊かさも傑出している。端的に言えば「やはりディナウディオ」なのである。

 コンフィデンスシリーズのフルモデルチェンジは実に16年ぶりとのことで、それだけに新シリーズにかかる期待は大きい。コンフィデンス20を聴く限り、新シリーズはディナウディオというブランドならではの強みと、現代のハイファイスピーカーに求められる能力をきわめて高い次元でまとめあげていると言って間違いあるまい。

Speaker System
DYNAUDIO
Confidence 20
¥1,400,000(ペア)+税

●型式:2ウェイ2スピーカー・バスレフ型
●使用ユニット:28mmドーム型トゥイーター、180mmコーン型ウーファー
●クロスオーバー周波数:2.3kHz 
●出力音圧レベル:87dB/2.83V/m 
●インピーダンス:6Ω
●寸法/質量:W223×H1,134×D444mm/15.2kg(スタンド除く)
●備考:写真の専用スタンド付属
●ラインナップ:Confidence 30 ¥2,700,000(ペア)+税  
        Confidence 50 ¥3,700,000(ペア)+税
       Confidence 60 ¥5,700,000(ペア)+税
●問合せ先:DYNAUDIO JAPAN(株) TEL. 03(5542)3523

画像: ディナウディオは、ユニットの開発、製造までイチから行なう稀有なスピーカーメーカー。新開発ユニットは、合成樹脂製のサブバッフルに取り付けられる


ディナウディオは、ユニットの開発、製造までイチから行なう稀有なスピーカーメーカー。新開発ユニットは、合成樹脂製のサブバッフルに取り付けられる

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