「プラチナム」譲りの最新設計を施した
新ライン「スタジオ」が登場

 プラチナム・シリーズを筆頭に数々のラインナップを揃える英国のモニターオーディオから、「スタジオ」と銘打ったコンパクトなスピーカーが登場した。サイズは156×340×360mm。B4サイズの奥行をもう少し長くした感じの大きさである。

画像: SPEAKER SYSTEM Monitor Audio Studio

SPEAKER SYSTEM Monitor Audio Studio

 搭載ユニットは100mm口径のウーファーが2基、そしてこのユニットに挟み込まれるように配置されたMPDと呼ぶハイルドライバー方式のトゥイーターで、仮想同軸方式によるレイアウトを採用。ウーファーはアルミとマグネシウム合金の表面にセラミックをコーティングしたC-CAM振動板を用いてレスポンスに優れた再現を可能にしている。

 ハイルドライバー方式のトゥイーターはプラチナム・シリーズⅡ譲り。クロスオーバー周波数を2.7kHzに設定して無理のない動作を実現しているため、高域に向かってスムースなサウンドが得られているように思った。

まさに“パワフル&エレガント” 映画再生にも最適なモデル

 試聴には専用のスタンドを用いた。スピーカー本体もまとまりのいい仕上がりで置き場所を選ばないが、スタンドはデザインにも優れているので、カタログにあるキャッチフレーズの「パワフル&エレガント」をトータルで実現していると言えるだろう。

 最初にパーヴォ・ヤルヴィ指揮、ドイツ・カンマーフィルハーモニーの演奏するブラームス交響曲第一番のCDを試聴してみた。感心したのは全体に無理をした印象がないことだ。ティンパニの低音感も程よく描き出すしホールトーンの微細な響きもよく伝える。2基とはいえ、100mm口径のウーファーに多くを望むことは叶わないと思っていたが、意外や意外、よく頑張っている。

 続くカレン・ソウサのCD『夜空のベルベット』では、ヴォーカルにもう少し滑らかさがほしい感じもするが、声はよく張り出し、バスレフ動作の巧みさも手伝って、ベースラインをたっぷりと引き出す。

 小川理子のCD『バルーション』では、いくぶん中低域が盛り上がるものの、この膨らみがボリュウム感と、ピアノの音色の豊かさ加えているようだ。

 また、このスピーカーを使って映像ソフトを視聴してみたが、ここでも好結果。コンパクトなスピーカーには、結構過酷なテストだが、このモデルは不安を感じさせず、安心して映画や音楽が楽しめる。『アリー/スター誕生』のUHDブルーレイから、アリーが「オールウェイズ・リメンバー・アス・ディス・ウェイ」を歌うシーンでは、ヴォーカルを心地よく聴かせるし、何より映像にぴったりと寄り添う。AV再生というと、5.1ch再生を思い浮かべがちだが、それが叶わない読者にこのスピーカーは最適だと思う。特に、50型前後のディスプレイが相手ならベストマッチのモデルである。

SPEAKER SYSTEM Monitor Audio Studio
¥220,000(ペア)+税
●型式:2ウェイ3スピーカー・バスレフ型●使用ユニット:MPD型トゥイーター、100mmコーン型ウーファー×2
●クロスオーバー周波数:2.7kHz
●出力音圧レベル:86dB/W/m
●インピーダンス:4Ω
●寸法/質量:W156.2×H340×D360.9mm/7.1kg
●備考:専用スタンドは¥60,000(ペア)+税
●問合せ先:(株)ナスペック70120-932-455

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