今回のヲトアニメ
『ULTRAMAN』

・NETFLIX
・2019年4月配信開始 1stシーズン 全12話
・カラー(16:9)
・ドルビーデジタル+ 5.1ch
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画像: 今回のヲトアニメ 『ULTRAMAN』

 かつて、巨大な怪獣や異星人から地球を守るために戦ったヒーロー“ウルトラマン”。あれからのおよそ40年後の現代、再び謎の異星人が姿を現した。科特隊の早田隊員の息子である早田進次郎は、父から受け継いだウルトラマンの力で異星人たちに立ち向かうことになる。科特隊の開発したウルトラマンスーツを身に纏って戦うのだ。

 NETFLIXで独占配信されている本作は、コミックスで人気連載中の作品を原作とし、プロダクションIG×SOLA DIGITAL ARTSが制作したフル3DCGアニメーション。監督は、『攻殻機動隊SAC』シリーズなどで知られる神山健治と、『APPLESEED』、『スターシップ・トゥルーパーズ レッドプラネット』など、日本の3DCGアニメーションの第一人者である荒牧伸志の二人。ウルトラマンたちの戦いはモーション・キャプチャーを駆使してダイナミックに再現され、スピード感に溢れたアクションをたっぷりと堪能できる。

ウルトラマンとして戦う少年の成長と、異星人が起こす怪事件の数々を描く

 物語は、高校生である早田進次郎がULTRAMAN(ウルトラマン)として戦い始めるところから始まる。驚異的な自身の力に戸惑い、異星人を倒す(殺す)ことに躊躇する姿が描かれるなど、等身大のヒーローの苦悩が描かれていく。

画像1: ウルトラマンとして戦う少年の成長と、異星人が起こす怪事件の数々を描く

 同時に、再び現れた異星人“ベムラー”の思惑が明かされていく展開はサスペンス的で、ぐいぐいと引き込まれてしまうほど。そして、ウルトラマンとして戦う者として“SEVEN(セブン)”や“ACE(エース)”までもが登場。強大な威力を持つスペシウム光線や飛行能力を有するウルトラマンに対し、長刀をふるうセブン、多彩な光線技を使うエースなど、それぞれに得意とする戦い方が異なり、アクションの幅が広がっていくのも楽しい。

画像2: ウルトラマンとして戦う少年の成長と、異星人が起こす怪事件の数々を描く

 早田隊員だけでなく、井手隊員やゼットン星人!(エド)も登場するなど、オールドファンにはたまらない作品だが、ストーリーそのものはまったくのオリジナルなので、若いファンでも存分に楽しめるものに仕上がっている。

かつての懐かしい“音”も迫力の5.1chサウンドで再現。5月からはそれがさらにパワーアップ!

 本作の音声は5.1chで制作されており、臨場感たっぷりのサウンドが楽しめる。等身大ヒーローとはいえ、超人的な能力を持った者同士の戦いは、本格的なアクション映画に迫るレベルとなっている。格闘技のダイナミックさはもちろん、光線技の応酬など、見応え満点の映像にパワフルなサウンドが一体となって楽しめるのだ。

画像: かつての懐かしい“音”も迫力の5.1chサウンドで再現。5月からはそれがさらにパワーアップ!

 しかも、スーツを着用してウルトラマンとなる時の音は、かつての変身シーンの効果音そのまま。光線技を含めて特徴ある効果音をうまく活用していることが泣かせる。

 そして、こんな大迫力のサウンドが、5月1日以降、さらにパワーアップされた!

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 NETFLIXでは、『ウルトラマン』を含めた配信作品のすべてで、音声の配信ビットレートをアップさせたのだ。5.1ch音声は、従来は192kbpsのビットレートが最大640kbpsに、ドルビーアトモス音声は、448kbpsから最大768kbpsに向上するという。ただし、実際の音声ビットレートは、視聴デバイスや契約したプラン、各家庭のネット回線速度によって異なるようだ。

 NETFLIXに限らないが、動画配信サービスでは主に、配信ビットレートを抑えたロッシーな圧縮音声が採用されており、BDソフトでは標準的なドルビーTrue HDやDTS-HD マスターオーディオといったロスレス音声に比べると、音質的な差を感じがちだ。そのため、BD版と配信版を比較視聴すると、画質的な差以上に、音質的な差がはっきりと分かってしまうことも少なくなかった。しかし、今回の音声ビットレートの向上によって、その差が狭まることが期待できる。これ(音質向上策の採用)は、NETFLIXとしても初の試みだ。

 本作については、すでに4月の公開開始時点で全話視聴していたが、このニュースに合わせて、再びじっくりと視聴してみた。視聴システムは、パナソニックのBDプレーヤー「DP-UB9000(JAPAN LIMITED)」を再生デバイスとし、映像と音声はHDMI端子から分離して出力、シアターに接続している。ネット接続は有線LANだ。NETFLIXの契約も、4K HDR作品を視聴できるプレミアムプランなので、ほぼ理想的な環境のはずだ。

 一聴して、サラウンドならではの音場感が大きく向上しているのが分かった。ビルの谷間や街中、巨大なスタジアムなど、さまざまな場所で繰り広げられるアクションが、その場の音の響きや空間再現が濃密になることで、より臨場感が増したと分かる。これは、音声圧縮で失われがちな微小な音まできちんと再現されているためだろう。このため、BGMもより雄大で情感豊かになった印象だ。

 ビットレートアップの効果は歴然で、これまでで気になっていた音場感の痩せ、爆発音などの迫力不足がなくなり、大幅に音質が向上したと分かる。動画配信の音質がこれほど改善されたのはうれしいニュースだ。これならば、『ウルトラマン』はもちろんのこと、ドルビーアトモス音声作品なども含めて、より満足度の高い音で楽しめるだろう。ぜひとも本格的なホームシアターで、NETFLIXを満喫してほしい。

画像: 『ウルトラマン』の作品解説。映像は2K+HDR、音声は5.1ch

『ウルトラマン』の作品解説。映像は2K+HDR、音声は5.1ch

画像: 配信されている1シーズンは各話23分で、全12話。TVシリーズに近い形態となっている

配信されている1シーズンは各話23分で、全12話。TVシリーズに近い形態となっている

画像: 音声は、日本語(5.1ch/ステレオ)のほか、英語音声なども選べる。日本語音声はオーディオコメンタリーを収録した副音声もある

音声は、日本語(5.1ch/ステレオ)のほか、英語音声なども選べる。日本語音声はオーディオコメンタリーを収録した副音声もある

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