CES中央ホールのテクニカラーブースでは、RCAの創業100年を記念し、名門電機メーカーが開発してきた多数の銘機が展示されていた。
1919年10月17日、RCA(Radio Corporation of America)が設立。1926年に放送会社NBCを設立する。1929年にはビクタートーキングマシン(当時の日本ビクターの親会社)を買収し、RCA VICTORブランドを展開。そのため日本ビクターはアメリカに輸出するブランドとして「ビクター」でなく「JVC」にせざるを得なくなった。
RCAとは偉大なメーカーであった
その後、ラジオ、テレビを積極的に開発。80年代に社運を賭けた、静電容量方式のビデオディスクCEDが大失敗したのをきっかけに、凋落。でもオーディオ・ビジュアルの歴史に輝かしい開発史を遺している。
世界初の電気式蓄音機(1930年)、白黒テレビ受像機(1939年)、4分の1インチ幅磁気テープのオーブンリールデッキ、カラーテレビ方式の開発(1953年。後にNTSC方式に発展)、RCAが開発したアナログレコードのイコライジングカーブがRIAAカーブとして標準化(1954年)……など技術開発企業として、嚇々たる成果を上げた。白黒テレビ開発、カラーテレビ開発にも多大な貢献をし、インターフェイスとしては「RCA端子」を確立したことでも知られる。
ブースに展示された大量の製品から名門の足跡を偲ぶ。
現在RCAのブランドを保有するテクニカラーのブースで、100周年記念、展示
RCA歴史年表
1926年にNBC放送局の立ち上げを強力にサポート(左)。右は失敗したビデオディスクCED方式
RCA VICTOR「54-B-1」ポータブルラジオ(1946年)
RCA VICTOR「75X15」ラジオ(1947年)
RCA VICTOR「Globe-Trotter 66BX」ポータブルラジオはアルミニウム外装(1950年代)
RCA VICTOR「9-X-571」ホーンタイプのGOLDEN THROAT RADIO(1950年)
RCA VICTOR「C-4FE」クロックラジオ(1957年)
RCA VICTOR「3RD49」クロックラジオ(1957年)
壁には当時のチラシが
RCA VICTOR「8PT7032」ポータブルテレビ。ブラウン管は8インチ(1956年)
RCA VICTOR「R18486」リモコン付きテレビ(1971年)
RCA VICTOR「AS-059-Y COMBO」ラジオ付きテレビ(1974年)
RCA VICTOR「AU 097A」初のカラーテレビ(1975年)
RCA VICTOR「12R-0100」カセットデッキ(1974年)
RCA VICTOR「45-EY-2」電気蓄音機(1941年)
RCA VICTOR「4VC64」オートチェンジー・プレーヤー内蔵ステレオ装置(1970年代)
本物のニッパー君とぬいぐるみ