11月11日(日)今年で14回目となった、年に一度の大試聴会をリポート
1972年より、宮城県仙台市でオーディオショップを営んでいるAUDIO SHOP KEIKI。「何よりもお客様の立場に立って、誠実に相談にのる」と熱く語る斎藤博社長の信念は、今や多くの愛好家との強い絆となり、今年で14回目となる大試聴会にも、まるで友人の元を訪ねるかのように、多くのお客様が集まった。今年は、自社ホームページやステレオサウンドオンライン、あるいは同SNSの効果により、ネット上の情報をキャッチして、初参加という方が半数近くにも登ったという。
さてこの試聴会、JR仙台駅から徒歩15分ほどのところに立つ、ホテル白萩が会場。その3階フロアにある2つの宴会場「萩」「高砂」を試聴スペースとして利用している。今回参加しているメーカー・輸入商社は、TAD、アキュフェーズ、B&W、ハーマンインターナショナルなど、合計10社。そして昨年に続き、ステレオサウンドも参加させていただいた。
試聴会は、1社(ブランド)40分の持ち時間で、それぞれのスペースを占有して行なう。2つの会場は隣接しているため、音漏れを考慮して同時には行わない。そのため、出展するメーカー・輸入商社にとっては、自社の順番が回ってくるまで、音を出せず、個別に説明や商談に専念せざるを得ないわけだ。音を聴いていただいて評価を得るオーディオ機器のイベントとして、出展社側にとっては歯がゆい部分もある方法だが、聴く側の立場になれば、静かな環境で、1社ごとに集中して音の吟味ができるという意味でとてもありがたい。これも冒頭でご紹介した「何よりもお客様の立場に立つ」という斎藤社長のこだわりを体現した運営といえるだろう。
ステレオサウンドは、昨年こそ2つの会場入口付近にソフトの販売ブースを設けただけだったが、今年は無理をお願いして、お昼の休憩時間中に、デモンストレーションのチャンスをいただくことができた。約40分という短い時間ではあったが、熱心なお客様にはステレオサウンド制作の新作音楽ソフトの魅力を存分に味わっていただけたものと思う。ここでは、アキュフェーズのSACD/CDプレーヤーとセパレートアンプを使わせていただき、今、話題のB&W 802D3 Prestige Editionで再生したのだが、秋の新作である『ベルリオーズ:幻想交響曲 』の「第5楽章: 魔女の夜会の夢」をかけた時の空間の広がり、金管楽器の音が発せられるポイントの奥行き感、そしてあたかも異界から響くかのように聴き手の心を揺さぶる鐘の音は、今回の試聴における白眉といえる荘厳さだった。
午前10時から午後5時40分まで、連続で音を聴き続けた試聴会。運営するショップスタッフ、メーカー・輸入商社のみなさんもハードだが、1日中聴き続けたお客様の熱いハートにも頭が下がる思い。みんな、心のそこからオーディオと音楽が好きなんだな、そんな風に感じた秋の仙台だった。
AUDIO SHOP KEIKIでは、ステレオサウンド制作の音楽ソフトを購入いただくことが可能です。店頭に在庫のない作品については、お取り寄せいいただけるか、ショップスタッフへお気軽にお尋ねください。
【AUDIOSHOP KEIKI】
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