フェーズメーションから、パッシブアッテネーター「CM-2000」(¥1,500,000、税別)と、フォノイコライザーアンプ「EA-350」(¥390,000、税別)がリリースされた。どちらも12月中旬の発売を予定している。

画像: CM-2000のフロント&リアパネル。入出力とも完全アナログで、バランスXLR端子もそれぞれ準備している

CM-2000のフロント&リアパネル。入出力とも完全アナログで、バランスXLR端子もそれぞれ準備している

 CM-2000は、電源回路を持たないパッシブアッテネーターだ。同社従来モデルの「CM-3」「CM-1000」と同様のパッシブアッテネーター構造を採用。さらに回路やパーツに大幅な改良を施すとともに、バランス入出力端子を備えることにより、文字通り“マイスター”の性能を実現しているという。

 その主な特長は以下の通り。

●新規開発した高性能コア材及び巻線材料を採用
 従来、アッテネーター(ATT)トランスのコア材として採用していた0.2mm厚のパーマロイ材を見直し、新たに極薄スーパーマロイ材を開発。 また巻線材料も高純度銅線からPCトリプルCのポリウレタン線に変更し、大型のコア形状と相まって、高い低域リニアリティと繊細で伸びやかな高域再現を実現しているという。

●バランス対応最適巻線仕様の開発
 アッテネーター(ATT)トランス巻線仕様を見直し、バランス接続のホット側とコールド側のATT用巻線を1個のトランスに巻いたバランス用ATTトランスを開発。 さらに2個の巻線があることを利用して、アンバランス入力に対してもコールド側信号をトランス内部で生成し、完全なバランス出力を可能としている。

●外部誘導ハムと不要振動を排除
 堅牢な2mm厚鋼鈑に銅メッキを施したシャーシベースと、誘導ハムシールドを配したケースカバー、トランス付近に配置した磁気シールド材により外部誘導ハム対策を徹底。加えてATTトランスはハイダンピングラバー材で本体からフローティングされ、外部振動の伝播を防いでいる。

●高音質パーツの採用
 入出力端子にはフルテック社製ロジウムメッキ端子を採用。脚部にはTAOC製ハイカーボン鋳鉄インシュレーターを搭載し、音の解像度アップに貢献。

CM-2000の主なスペック

●入力インピーダンス:47kΩ以上
●チャンネルセパレーション:100dB以上(20Hz〜20kHz)
●周波数特性:10Hz〜100kHz(+0、-3dB)
●出力インピーダンス:250Ω以下
●接続端子:アナログ入力6系統(RCA×3、XLR×3)、アナログ出力2系統(RCA×2、XLR×2)
●寸法/質量:W434×H117×D289mm/10kg

バランスのMCトランスを内蔵したスタンダードモデル

画像: 3系統のフォノ入力のうち、2系統がバランス伝送対応となる。出力端子はアンバランスが1系統

3系統のフォノ入力のうち、2系統がバランス伝送対応となる。出力端子はアンバランスが1系統

 フォノイコライザーアンプのEA-350は、「EA-300」をベースにフォノバランス伝送可能なMCトランスを内蔵したモデルだ。リーズナブルな価格ながら、昨年発売されたMC昇圧トランス「T-2000」で培ったノウハウも採用されている点も注目される。

 EA-350の特長は以下の通りだ。

●バランス伝送対応のMCトランス内蔵
 26dBゲインのバランス伝送に対応した特殊分割巻線構造のMC用昇圧トランスを内蔵。入力端子は3系統装備し、各々MM/MCの切り替えも可能。

●堅牢なシャーシ構造
 フロントパネルには10mm厚スラントアルミ、1.6mm厚の銅メッキ鋼鈑シャーシベース、1.6mm厚の銅メッキ鋼板カバーで構成された堅牢な筐体構造を採用。

●3種類の再生カーブ切替スイッチを搭載
 イコライザー特性は従来のSTEREO用RIAA特性に加え、モノーラル専用の特性としてMono1(デッカレーベル等で使用)、Mono2(コロンビアレーベル等で使用)を装備。

●CR2段の無帰還型Low Cut Filterを搭載
 反りのあるレコード盤でもスピーカー(ウーファー)の不要な揺れを防ぎ、音質劣化を抑えた再生が可能。

●「消磁」回路搭載
 「デガウス」機能を選び30秒程度レコードを再生することで、鉄芯入りMCカートリッジに帯磁していた磁気が消磁され、音質がクリアーになるという。

EA-350の主なスペック

●入力型式:MM、MC対応
●入力感度:MM=2.5mV、MC=0.13mV
●利得:MM=38dB、MC=64dB
●接続端子:入力3系統(RCA×3、XLR×2)、出力1系統(RCA)
●消費電力:20W
●寸法/質量:W430×H93×D362mm/8.5kg

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