2018年のソニーヘッドホン新製品が発表された。今回登場するのは、ノイズキャンセリング機能付Bluetoothワイヤレスヘッドホンの「WH-1000XM3」(市場想定価格¥40,000前後、10月6日発売)だ。

 型番からも分かる通り、同社「WH-1000XM2」の後継機で、ノイズキャンセリング機能、ワイヤレスでの音質、装着性の3点で進化を果たしたという。

 まずノイズキャンセリング機能については、新開発の「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」の搭載により、前機種比で4倍の処理能力を獲得した。これにより人の声や雑音など中高域のノイズ抑制機能が向上したという。

画像: ▲「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」

▲「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1」

 個人の装着状態や内圧の最適化を行なう「NCオプティマイザー」や、ふたつのマイクで効率的にノイズを拾う「デュアルノイズセンサーテクノロジー」は継承されている。

 次にワイヤレス再生時の音質改善だが、こちらは高精度なオーディオ信号処理と、低歪み&高S/NのDAC+ヘッドホンアンプを活用して音質改善を図っている。なおこの一連の信号処理は、先述した高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN1内部で行われており、32ビットの精度が保たれているそうだ。

 Bluetooth伝送のLDAC対応や、ロッシー圧縮音声を補完する「DDSE HX」も搭載済みとなる。

画像: WH-1000XM3のプラチナシルバー仕上げ

WH-1000XM3のプラチナシルバー仕上げ

 最後の装着性は、軽量化、新素材の採用、形状改良といった細かい工夫が盛り沢山。本体は255gと、WH-1000XM2の275gから1割近く軽くなった。さらにイヤーパッドに低反発ウレタン素材を採用して、耳周りへの接触面積を20%アップ、これにより側頭部への圧力が分散され、つけ心地もよくなっている。

 イヤーパッドの内部構造も変更された。ドライバーユニットを斜めに配置し、中で耳にぶつかることがないように配慮されている。同時にヘッドバンドの形状を変えて頭部へのフィット感を改善。女性など頭の小さい人がつけたときにも、装着時のシルエットがスリムに見えるよう工夫されている。

 その他、左側ハウジングにノイズキャンセリング用と集音用マイクを別々に装備し、ユーザーの声をクリアーに集められるよう改善を行なった。これによりハンズフリー通話時の声も聞きやすくなっている。

 もうひとつ、Bluetooth信号が切れた場合の「自動電源オフ」機能のカスタマイズが出来るようになった点も注目したい。通常の使用であればBluetoothが切れたら自動的に電源オフになった方が便利だが、海外旅行などで長時間飛行機に乗るといったケースで、本機を耳栓代わりに使いたいという声もあったそうだ。

 そこで今回は専用アプリから「自動電源オフ」機能を使う/使わないが選べるようになっている。これなら音楽は聴かずにノイズキャンセリング機能だけを活用するという用途にも簡単に対応できるだろう。

 さらにソフトウェアップデートにより、専用アプリの「SONY Headphone Connect」から設定を変更することで、Google Assistantアプリとの連携が取れるようになるという。実現したら、天気予報やスマートフォンの通知確認などの音声アシスタントがより簡単になるだろう(アップデートの時期は未定)。

画像: こちらはブラック仕上げ。左右のヘッドバンドがWH-1000XM2に比べ、より直線的なデザインになった

こちらはブラック仕上げ。左右のヘッドバンドがWH-1000XM2に比べ、より直線的なデザインになった

WH-1000XM3の主なスペック

●型式:密閉・ダイナミック型
●使用ユニット:40mmドーム型
●Bluetooth対応コーデック:aptX HD、aptX、LDAC、SBC、AAC
●連続再生時間:最大30時間(ノイズキャンセリング・オン、Bluetooth接続)
●充電時間:約3時間(1.5Aのアダプター使用、USB Type-Cケーブル付属)

画像: 収納ケースも同梱する。付属のヘッドホンケーブルで有線接続も可能

収納ケースも同梱する。付属のヘッドホンケーブルで有線接続も可能

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