ワーナーミュージック・ジャパンより、角田健一ビッグバンドの第4弾アルバム『BIG BAND SPECIAL ~華麗なるビッグバンドサウンド~』のリリースが発表された。ハイレゾ版とSACD/CDハイブリッド版があり、発売日と価格は以下の通り。

画像: www.stereosound-store.jp
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【Release Information】

角田健一ビッグバンド
『BIG BAND SPECIAL ~華麗なるビッグバンドサウンド~』

【ハイレゾ】
●配信開始日:7月4日
●仕様と価格:
96kHz/24bit(FLAC)
※配信サイトは、e-onkyo musicおよびmora
※圧縮音源も同日に配信開始
※価格は分かり次第お知らせする

【SACDハイブリッド】
●発売日:8月22日
●仕様と価格:SACDハイブリッド ¥3,500円(税込)
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日本屈指のビッグバンドとミキサーズ ラボがタッグ! 超高音質を実現

 角田健一ビッグバンドは、トロンボーン奏者の角田健一氏が率いる国内屈指のビッグバンド(大編成ジャズバンド)だ。"ビッグバンドよ永遠に!"をモットーに結成され、28年間休止することなく活動を続けている。

 BIG BANDシリーズは、技術集団ミキサーズ ラボの会長にして、現役エンジニアとしても活躍する内沼映二氏をチーフに、最先端のレコーディング技術を駆使して高音質で録音、制作されている作品だ。

 2010年に第1弾『BIG BAND STAGE』と第2弾『BIG BAND SOUND』が、2015年には第3弾『BIG BAND SCALE』がSACD/CD発売されている。迫力ある演奏とその魅力を余すことなく表現する高音質が好評を得ており、後にハイレゾ音源も配信が始まった。

 本作『BIG BAND SPECIAL ~華麗なるビッグバンドサウンド~』はその第4弾となる。本日の発表に先立って、ミキサーズ ラボのレコーディングスタジオ、LAB recordersにて試聴会が行なわれた。披露されたのは『BIG BAND SPECIAL』に収録される下記全10曲。

 レコーディングは96kHz/32bitで行われ、それをD/Aしてアナログコンソールでミックスし、最終的に再度A/D変換して384kHz/32bitマスター音源をPyramixにて収録したという。試聴会で聴かせてくれたのは、この384kHz/32bitマスター音源。ビッグバンドらしい壮大感とスピード感は見事。ダイナミックなだけでなく、ソロ演奏やヴォーカルといった繊細な部分の表現力にも耳を奪われた。各曲について、詳しく紹介したいところだが、ぜひご自身の耳で確かめていただきたい。

【BIG BAND SPECIAL収録曲】
1.ホワッツ・ゴーイング・オン
原題:What's Going On
2.モーニン
原題:Moanin'
3.想い出のサンフランシスコ
原題:I Left My Heart In San Francisco
4.アイム・ゲッティング・センチメンタル・オーバー・ユー
原題:I'm Getting Sentimental Over You
5.シャレード
原題:Charade
6.スパイ大作戦のテーマ
原題:Mission Impossible
7.いそしぎ
原題:The Shadow Of Your Smile
8.007 ジェームス・ボンドのテーマ
原題:The James Bond Theme
9.アイアンサイドのテーマ
原題:The Theme From "Ironside"
10.サー・デューク
原題:Sir Duke

画像: 試聴会は都内のLAB recordersにて行なわれた。奥のスタジオは本作のレコーディングで使われたそうだ

試聴会は都内のLAB recordersにて行なわれた。奥のスタジオは本作のレコーディングで使われたそうだ

画像: 試聴会の冒頭、本作の紹介をするミキサーズ ラボ会長の内沼映二氏

試聴会の冒頭、本作の紹介をするミキサーズ ラボ会長の内沼映二氏

内沼映二氏インタビュー:「ぜひスピーカーで聴いてください」

 試聴会の後、本アルバムの企画から携わり、レコーディングからミックス、マスタリングまで陣頭指揮を執ったミキサーズ ラボ会長の内沼映二氏に話を聞くことができた。

――今回のアルバムでは、いわゆるビッグバンドの定番曲に加えて、往年の映画のテーマ曲やポピュラー曲が演奏されています。

内沼映二氏(以下、内沼) そうなんです。映画のテーマ曲には、ビッグバンド曲が多くあります。その中でも、ビッグバンドジャズを愛好する50代以上の方に楽しんでいただきたいという考えて選曲しました。10曲目の「サー・デューク」は、いわゆるポップスなのですが、角田(健一)さんたっての希望で加えました。

――先ほどは、384kHz/32bitのスタジオマスターサウンドを聴かせていただきました。ビッグバンドの迫力と繊細さの両方を存分に味わえました。収録自体は96kHz/32bitだそうですね。

内沼 はい、敢えて音の迫力を出すため、若干の歪み成分が加わる96kHz/32bitで録音しています。192kHzでも当然いい音は取れるのですが、きれいになりすぎるきらいがあります。

――ミックスは384kHz/32bitですが、狙いはどこにあるのでしょうか。

内沼 384kHz/32bitは、音の器として非常に優秀です。実は、アナログハーフインチテープよりもいいのではないかと思うこともあるほどです。

――384kHzのスーパーハイレゾでの配信にも期待したいところです。さて、曲についても少しお話を伺います。1曲目「ホワッツ・ゴーイング・オン」で、ボーカルが入っていたのに驚きました。また、9分超と収録曲の中でもっとも演奏時間が長いのですが、それを感じませんでした。

内沼 新しいことに挑戦しようと、BIG BANDシリーズ初のボーカル曲に取り組みました。「ホワッツ・ゴーイング・オン」マービン・ゲイの曲なのですが、今回ベースにしたのは、クインシー・ジョーンズがカバーしたバージョンです。これが、この曲に対して持っている私のイメージそのものなんです。そのイメージを再現したくて、ボーカリストはフィリピン出身で日本でも活躍するCharito(チャリート)さんにお願いしました。他にもフルートに中川昌三さん、ヴァイオリンに斎藤ネコさんと、一流ミュージシャンたちに参加してもらっています。ぜひ、彼らのソロパートも含めて、注目して聴いていただきたいですね。

――角田さんが希望された、10曲目「サー・デューク」についても教えてください。

内沼 角田さんがスティービー・ワンダーを好きで、力を入れて取り組んだ曲の一つですね。というか、今作はどの曲も演奏が素晴らしいです。ビッグバンドの収録は2日間だったのですが、その前に何度もリハを重ねていたので、いざ収録に臨んだ際の完成度が高かった。

――最後に、この記事を目にした方にメッセージをお願いいたします。

内沼 ぜひ、この素晴らしい作品をスピーカーで、できるだけ大きな音量で聴いていただきたいと思っています。今日はありがとうございました。

画像: 角田健一ビッグバンド「BIGBAND SPECIAL」発売! 内沼映二氏メッセージ youtu.be

角田健一ビッグバンド「BIGBAND SPECIAL」発売! 内沼映二氏メッセージ

youtu.be
画像: レコーディング準備では、内沼さん自ら入念にマイクセッティングを行なっていた

レコーディング準備では、内沼さん自ら入念にマイクセッティングを行なっていた

画像: 角田健一ビッグバンドのレコーディング風景。別ブースのドラム、ベースも一緒に演奏するのだが、角田氏の合図を確認できるよう鏡が置かれている

角田健一ビッグバンドのレコーディング風景。別ブースのドラム、ベースも一緒に演奏するのだが、角田氏の合図を確認できるよう鏡が置かれている

画像: フィリピン出身のジャズボーカリスト、Charito(チャリート)氏

フィリピン出身のジャズボーカリスト、Charito(チャリート)氏

画像: ゲストフルート奏者の中川昌三氏。1曲目「ホワッツ・ゴーイング・オン」や9曲目「アイアンサイド・テーマ」でソロを担当している

ゲストフルート奏者の中川昌三氏。1曲目「ホワッツ・ゴーイング・オン」や9曲目「アイアンサイド・テーマ」でソロを担当している

こちらもゲストのヴァイオリニスト、斎藤ネコ氏

画像: 3人揃って。左からフルートの中川昌三氏、バンドマスターの角田健一氏、ヴァイオリンの齋藤ネコ氏の順

3人揃って。左からフルートの中川昌三氏、バンドマスターの角田健一氏、ヴァイオリンの齋藤ネコ氏の順

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