JANUARY 2027 NEW RELEASES - THE CRITERION COLLECTION
THE CRITERION COLLECTION has announced its JANUARY 2027 slate of 4K UHD BLU-RAY(3)and BLU-RAY(3)releases ー Amongst them are:MIDNIGHT COWBOY(1969)and DELIVERANCE(1972)

4K UHD BLU-RAY/BLU-RAY COMBO RELEASE
4K UHD + BLU-RAY SPECIAL EDITION
2027年1月のクライテリオンは、4K UHD BLU-RAYを3作品をリリース。その中からまず紹介するのは、1月19日にリリースされるジョン・シュレシンジャー監督作『真夜中のカーボーイ』(1969)である。初公開から57年、いまなおこの名画クラシックの持つインパクトが色褪せることはない。
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西部劇でおなじみの叫び声と銃声の喧騒で幕を開け、画面には荒廃したドライブインシアターの薄汚れたスクリーンが映し出される。老舗スタジオの重役たちが次々と亡くなり、物憂げな内省を見せる異端児たちが映画業界に名を馳せつつあった公開当時、この開幕は崩壊寸前のハリウッドの姿を完璧に表現していた。原作は俳優から作家に転身したジェームズ・レオ・ハーリヒーの同名ベストセラー小説。同小説で作家としての地位を確固たるものにしたが、映画化の成功を見守ったあと表舞台から退いている。脚本はウォルド・ソルト。1950年代、赤狩りの犠牲者としてブラックリストに載ったソルトは、アーサー・ベアストック、メル・ダベンポートといった別名でテレビ番組の脚本などを書いていたが、1962年に『隊長ブーリバ』で映画界に復活、本作品でアカデミー脚色賞を受賞した(その後の脚本作品にはオスカー候補となった『セルピコ』『帰郷』がある)。
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ソルトが成し遂げたのは、映画のもっとも印象的なシーンを原作小説から直接引用した忠実な脚色であり、重要な台詞もそのまま使われていた。しかし、脚色においてもっとも重要視したのは、ジョー・バックとエンリコ・“ラッツォ”・リッツォの関係性を前面に押し出しすことであった。以前から長きにわたってソルトは、ミゲル・デ・セルバンテスの『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』(前編:1605年/後編:1615年刊行)の脚色を試みていたという。ご存じのように『ドン・キホーテ~』は、当時ヨーロッパ(特にスペイン)で大流行していた大衆娯楽である「騎士道物語」の非現実的な世界観や荒唐無稽なお約束を、強烈なユーモアと風刺をもって模倣・パロディ化し、のちに近代小説の祖と呼ばれる至った名作である。主人公ドン・キホーテと従者サンチョ・パンサは、会話を通して人生の意味を見出し、結果として騎士道物語を超越する。これは『真夜中のカーボーイ』で完璧に取り入れられたテーマだ。ハンガリーの哲学者ルカーチ・ジェルジは、セルバンテスが「神に見捨てられた世界を舞台に物語を描いた」と述べているが、『真夜中のカーボーイ』のアメリカ観を表現するのにこれ以上の言葉があるだろうか。
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『真夜中のカーボーイ』はソルトが待ち望んでいた追い風となった。もっとも評価すべき点は、ふたりの主人公の関係性を前面に押し出したことであり、それによってシナリオ、そして後の映画は、社会的に疎外されたコミュニティに関する、真に感情的で人間関係に基づいた社会批評へと昇華された。映画評論家コラリカ・スートン
ジゴロ志望のジョー・バック(ジョン・ヴォイト)は、古き良き西部劇の衣装を身にまとい、ドン・キホーテに対するニュー・ハリウッドからの回答とも言えるようなアメリカンドリームを追い求める姿で登場する。そして夢に見た大都会で、ドン・キホーテに劣らず悲劇的な時代錯誤と妄想に取り憑かれたジョーは、自分とは正反対の男と出会う。ジョーにとってのサンチョ・パンサ ー 理想主義的な主人公が対話を通して深く複雑な絆を築く、より現実的で厭世的な相手は、悪党の詐欺師エンリコ・“ラッツォ”・リッツォ(ダスティン・ホフマン)だ。孤立感を生む冴え冴えとした都市景観をバックグランドにした、このふたりの組み合わせによって、映画史上もっとも異質な人間同士の繋がりが描き出されることとなった。
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本作品が長編デビューとなるポーランド出身の撮影監督アダム・ホレンダーのカメラは、ジョーが五番街を歩く際、その目立つ服装を長焦点で捉えてみせる。だが、大勢の人々に囲まれているにもかかわらず、ジョーは言葉にできないほど孤独に見える。オープニングクレジットでハリー・ニルソンが歌う「Everybody's talking at me(みんなが俺に話しかける)I don't hear a word they're saying(俺には彼らの言っている言葉が聞こえない)」という歌詞そのものだ。それゆえか、ラッツォの二枚舌と巧みな話術、それに伴う明らかな脆弱さが、ジョーを惹きつける。そして、たとえたったひとりであっても、話せる相手を見つけるという単純な行為が、まるで温かい食事のようにジョーの心を癒すのである。観客がジョーとラッツォにこれほど親近感を覚えるのは、本作品が映画における形而上学的なダイナミズムを内包しているからであろう。

ホレンダーと英国人監督ジョン・シュレシンジャーは、異邦人の目から客観的に見たニューヨークの現実(形而下)の底辺を捉えながら、「人間が生きる意味とは何か」「存在の尊厳とはどこにあるのか」というもっとも純粋な形而上学的問いへと昇華してみせた。さらにそこには形而上学的なレベルでの、セルバンテスの『ドン・キホーテ~』と完璧な共通性と関連性をみてとれる。現実主義者のラッツォは、その終幕、フロリダという目に見えないイデア(理想郷)を夢見る(ドン・キホーテ的な)存在へと変容する。一方で幻想の中にいたジョーは、冷酷な現実を受け入れる(サンチョ・パンサ的な)現実主義を獲得する。ふたりの人間が魂の深い部分で交錯し、互いの存在やアイデンティティを書き換えてしまうという現象は、まさに形而上学的な「自己と他者」の境界線の消滅を意味している。泥まみれの現実の果てに衣を脱ぎ捨てた、生身の人間としてのジョーとラッツォの姿には、正気を失った旅の終わりに真実の人間愛に到達したドン・キホーテとサンチョ・パンサが重なるはずだ。本作品はかつてアメリカを支えていた美しい幻想 ー フロンティア精神、カウボーイ、アメリカン・ドリームが、大都会の冷酷な現実によって解体されていくプロセスを20世紀の映画文脈で再演した(ウォルド・ソルトが温め続け、ようやく実現できた)カウンターカルチャー時代の『ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ』と言ってよかろう。

前述したように、本作品にはアメリカに向けられた異邦人としての撮影監督ホレンダーの視線が光っており、ドキュメンタリー的な視点で場所の空気を生々しくフィルムに定着している。ポーランド映画やテレビシリーズ数作品の撮影部門で働き、1960年にポーランドからアメリカに移り住んだホレンダーは、幼馴染で友人の監督ロマン・ポランスキーの推薦で本作品の撮影監督に選任された(学生時代のポランスキー監督短編『ランプ(Lampa)』でカメラ助手も務めている)。長編デビューを果たした本作品には、アメリカをいままさに発見しているホレンダー自身の驚きも記録されている。

(アメリカに渡った時)ポケットには数百ドルと、ワルシャワの友人が一番安いホテルをマークしてくれた街の地図が入っていた。バスはニュージャージー側からやってきた。通り過ぎていた断崖の向こうに、緑の間から突然島が現れた。空に向かってそびえ立つ高層ビル群。マンハッタンの景色に圧倒された(ホレンダーはこの場面を『真夜中のカーボーイ』で再現している)。街の印象は衝撃的だった。異常なほど強烈な都市的な空間で、あらゆる人種の人々が互いにぶつかり合い、時には親切で時にはそうではなく、極度の貧困と莫大な富が至る所に見られる。人類の中心、世界の縮図だと思たった。撮影監督アダム・ホレンダー
シュレジンガーは一緒に仕事をするのに素晴らしい監督だった。彼はニューヨークの生活の汚れた部分が好きで、私は彼を初めて地下鉄に乗せて、一緒に街を歩き回り、現実を観察した。良い映画を作っているという自覚はあったが、それがアカデミー賞を受賞する映画になるとは全く予想していなかった。撮影監督アダム・ホレンダー

4K UHD + BLU-RAY SPECIAL EDITION FEATURES
TWO-DISC(4K UHD BLU-RAY/BLU-RAY with the film and special features)COMBO PACK RELEASE
- NEW 4K DIGITAL RESTORATION, supervised and approved by cinematographer Adam Holender, with uncompressed monaural soundtrack
- HDR PRESENTATION OF THE FILM(DOLBY VISION / HDR10 COMPATIBLE)
- Alternate 5.1 surround DTS-HD Master Audio soundtrack
- Audio commentary from 1991 featuring director John Schlesinger and producer Jerome Hellman
- Desperate Souls, Dark City and the Legend of "Midnight Cowboy" (2022), a documentary by Nancy Buirski
- Video essay with commentary by Holender
- Photo gallery with commentary by photographer Michael Childers
- The Crowd Around the Cowboy, a 1969 short film made on location for Midnight Cowboy
- Waldo Salt: A Screenwriter's Journey (1990), a documentary by Eugene Corr and Robert Hillmann
- Two short documentaries on the making and release of the film
- Interview from 1970 with actor Jon Voight on The David Frost Show
- Voight's original screen test
- Interview from 2000 with Schlesinger for BAFTA Los Angeles
- Excerpts from the 2002 BAFTA Los Angeles tribute to Schlesinger
- Trailer
- English subtitles for the deaf and hard of hearing
- PLUS: An essay by critic Mark Harris
Released: JAN 12, 2027
List Price: $49.95 USD(4K UHD + BLU-RAY 2-DISC SET)$39.95 USD(BLU-RAY 2-DISC)

2011 MGM BLU-RAY

2018 CRITERION BLU-RAY(4K RESTORATION)
『真夜中のカーボーイ』の米国版BLU-RAYには、2011年にHDリマスターされたMGM版(同・国内版)と、2018年に4Kレストアされたクライテリオン版がある。2018年クライテリオン版は、35mmオリジナルカメラネガ(ネガ損失部は35mmインターポジ使用)からの16ビット4Kスキャンを実施。2004年に監督シュレジンジャー、プロデューサーのジェローム・ヘルマン、撮影監督ホレンダーが監修して完成した35周年記念プリントを使用してSDRグレーディングを行っている。BLU-RAYのSDRグレードに関しては撮影監督ホレンダーが監修を行い、そして最終承認を与えている。2011年MGM版と比較するとシーンによって色調が異なり、シアン色が強調されている色合いのシーンもあれば、より暖かみのある、あるいはより自然な色合いのシーンもあり、映画全体の画調が再構築されている(ホレンダーによれば、オリジナルのフィルムストックの色調により近いという)。

2011 MGM BLU-RAY

2018 CRITERION BLU-RAY(4K RESTORATION)
2025年にはインプリント・フィルムズ(オーストラリア)から4K UHD BLU-RAYが登場。2018年に作成された4KレストアDSM(DPXファイル)が使用され、インプリント主導でHDRグレード(HDR10およびドルビービジョンHDR)が行われている。開幕のシアンの色調は緩和されてはいるものの、色調に大きな変動はない(SDRとHDRの差はあり、印象は異なる)。気になる点は、2025年インプリント版ではハイライト(特に屋外デイライトショット)の情報が幾分失われていること。1月に登場するクライテリオン版では、いかなる画調を見せてくれるか、乞うご期待である。

2018 CRITERION BLU-RAY(4K RESTORATION)

2025 IMPRINT 4K UHD BLU-RAY(AUSTRALIA)
| タイトル | 真夜中のカーボーイ |
|---|---|
| 年 | 1969年 |
| 監督 | ジョン・シュレシンジャー |
| 製作 | ジェローム・ヘルマン |
| 原作 | ジェームズ・レオ・ハーリヒー |
| 脚本 | ウォルド・ソルト |
| 撮影 | アダム・ホレンダー |
| 編集 | ヒュー・A・ロバートソン |
| 美術 | ジョン・ロバート・ロイド |
| 衣装デザイン | アン・ロス |
| メイクアップ | ディック・スミス |
| 音楽 | ジョン・バリー |
| 出演 | ジョン・ヴォイト ダスティン・ホフマン シルヴィア・マイルズ ジョン・マッギーヴァー ブレンダ・ヴァッカロ ギル・ランキン バーナード・ヒューズ ルース・ホワイト ジェニファー・ソルト ゲイリー・オーウェンズ ボブ・バラバン ジョーガン・ジョンソン アンソニー・ホランド |
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AWARDS
| アカデミー賞 | 1969年 |
|---|---|
| ☆ 受賞 | 作品賞 監督賞 脚色賞 |
| ★ ノミネート | 主演男優賞(ジョン・ヴォイト ダスティン・ホフマン)助演女優賞(シルヴィア・マイルズ)編集賞 |
4K UHD BLU-RAY/BLU-RAY COMBO RELEASE
DIRECTOR-APPROVED 4K UHD + BLU-RAY SPECIAL EDITION
続いて紹介するのは、1月26日にリリースされるジョン・ブアマン監督作『脱出』(1996)である。ホワイトウォーター・カヌーイングを楽しむために集まった四人の男たち。大自然のアウトドアライフを楽しむ彼らだったが、思わぬアクシデントに遭遇する。理不尽な暴力を働いた山の住人のひとりを殺害したことから、四人は必死のサバイバルを余儀なくされる。奇しくもジョン・ヴォイト主演作が2本揃うわけだが、いずれも英国人監督の手によるものであることに注目されたい。彼らは当時のアメリカ人が抱いていた理想、伝統的な価値観を徹底的に解体した。とりわけ本作品は ー 未開の地への侵入と返り討ちという構図、大義なき暴力と民間人殺害のトラウマ、深いPTSDを描いた点で、ベトナム戦争に対する強烈なアレゴリー映画として広く知られている。
ジェットコースターのようにゆっくりと頂点に上がり、それから一気に冒険のほとばしりを湧出しながら、人間の良心に対する幻想を容赦なく破壊する問題作だ。映画評論家 ウォルター・フリス
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本作品は、前作『最後の栄光』でカンヌ国際映画祭・監督賞に輝いたブアマンの、長編映画監督5作目となる。原作は、詩人で作家の(第二次大戦や朝鮮戦争で従軍経験もある)ジェームズ・ディッキーによるベストセラー小説(1970年刊行)で、原題『DELIVERANCE(救済、解放)』に隠された意味がそのまま本文となる古典的名作だ。文明化された中西部出身の、ごく普通の男たちが、ジョージア州北部の未開のカフラワシー川(ロケはチャトゥーガ川)へと旅立つが、予期せぬ暴力と恐怖に見舞われ、以前とはまった違う姿で帰還を果たす。映画化においてはディッキー自らが脚色。公開から54年経った(来年発売時は55周年を迎える)今でも、多くの映像作家に影響を与え、さまざまな角度から言及され、引用されてきた作品だ。しかし、奇妙に聞こえるかもしれないが、悪名高いいくつかのシーンを除けば、一般にほとんど知られていない作品でもある。しかもそれらのシーンでさえ、そのすべてを記憶している人は少ない。この点が同年公開の『ゴッドファーザー』とは大きく異なっている。同作品は三世代以上にわたるファンが、まるでお気に入りの一冊のように、細部に至るまで克明に記憶しているのだから。

ハリウッドは本作品のようなサスペンスやスリラーをもう作れない。たとえプロットが仕上がったとしても、ひとつの人間ドラマとしてではなく、ホラーやスプラッターとしてのジャンルの雛形に埋め込むしかない。さまざまな暗喩、アレゴリーを内包する作品ではあるが、ディッキーのシナリオも、ブアマンの演出も実にシンプルだ。観客はすぐに主人公たちに共感できる。彼らはそれぞれ異なる理想、野心、そして倫理観を持つ、超現実的な状況に巻き込まれた生身の男たちである。特に驚くべきは、このような困難な製作環境から、これほど自信に満ちた映画が生まれたことだ。これは緊迫感あふれるスリラーであり、1970年代を代表する、生々しく、面白く、そして色褪せない冒険映画のひとつと言えるだろう。共演者のネッド・ビーティとロニー・コックスにとっても映画デビュー作であり、全員がスタントを自らこなし、誰も保険に加入していなかった。このような無謀さは、いまやインディーズの映画監督の一部にしか許されないものとなっている。しかも1972年全米興行成績で『ゴッドファーザー』『ポセイドン・アドベンチャー』『おかしなおかしな大追跡』に次いで第4位にランキングされているのだから驚かされる。

あの映画は荒涼寂寞たる画を要求していたので、フィルムにフラッシュもかけなかったし増感現像もしなかった。ロケ地を選ぶのにも、色鮮やかな風景には見向きもしなかった。森や川の大半は、曇り空に撮影する前提で選び出された。そうすると、青空とか、普通水面を華やかにするあらゆるものの片影が消えてなくなってしまう。事実、どんよりした曇りの空の日には、川の水は黒と白だけになる。木々の葉も何もかも水面に映ると黒になる。だから扱わなければならなかったのは、緑と黒と白とグレーだけ・・・。撮影監督ヴィルモス・ジグモンド(フィルムアート社刊『マスターズ・オブ・ライト』より)
私たちはこの映画を非常にリアルで、モダンなスタイルで撮影しようとした。つまり、基本的にはコントラストを強くしたいのだが、色はきつくしたくないということだ。ロケ撮影では屋外の色をコントロールする方法がないので、後でテクニカラーに色調補正として黒を少し加えてもらうことにした。まるで白黒写真を見ているような感覚になるのだが、人物を見るとその印象が変わる。肌の色がとてもリアルなので、肌の色を全く変えずにどうやって白黒のような映像にしたのか、きっと誰もが不思議に思うだろう。撮影監督ヴィルモス・ジグモンド

前述のコメントにあるように、撮影監督はご存じヴィルモス・ジグモンド(1930-2026)。ロバート・アルトマン監督2作品『ギャンブラー』『ロバート・アルトマンのイメージズ』に続いての仕事となるが、ここではアルトマン作品にみるフラッシング・テクニックは披露していない。また数年後に『カンバセーション…盗聴…』『JAWS/ジョーズ』の撮影でブレイクするビル・バトラーがセカンド・ユニットの撮影を担当、バトラー曰く「『脱出』でクレジット・タイトルの背景と、スタントシーンを撮ったおかげで『JAWS/ジョーズ』の仕事が転がり込んできた」という。ジグモンドとブアマンは、自然の美しさを消し去るのではなく、その美しさが人間にとって脅威にもなり得ることを、光、色彩、構図、フレーミングによって再構築した撮影に挑戦している。例えばメインとなる色彩は、緑、黒、白、グレーを中心にアースカラー配色され、風景の華やかさを抑制。曇天の光と水面に近いカメラポジションやアングルを利用し、自然の質感と身体的な危険を結びつけている。
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開幕、バンジョーの場面を撮った時期は春の初めで、現場では明るい色彩があふれる環境であった。そのため現像所で彩度を減じる必要があり、現像所で「色調補正として黒を少し加えてもらう(前述)」プロセスを行い、全編を通じて同様の色調補正を行っている。当時はまだブリーチバイパス(残銀処理)の技術は一般化されていない。そこでジグモンドは、撮影済みのカラーネガに加えて、画面の明暗情報を調整するための補助素材として白黒ネガを作成。現像時は、オリジナルネガから直接デュープネガ(複製ネガ)を作ることができる特殊なKODAKカラーリバーサルフィルムを用い、カラーリバーサルインターミディエイト作成時に白黒ネガによるマスキングを伴う彩度低下処理を行っている。具体的な処理はテクニカラーの独自技術に関わるため、詳細その他は明らかにされていないが、単純なネガの重ね合わせというわけではない。
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ジグモンドはテクニカラーで色彩に黒を加えるテストを行い、半年を費やしておよそ25%の黒を加えた映像を実現したという。惜しくもジグモンドは今年1月に他界しており、本盤監修を務めたのは監督ブアマンひとりである。現時点でカラーリバーサルインターミディエイトによるデュープネガが使用されたかの是非はアナウンスされていない。デュープネガは通常のネガフィルムに比べて、色の退色が非常に早いという致命的な弱点もある。現存するオリジナルカラーネガを使用したとしても、彩度低下処理を行った画調の再現はより至難となったはずだ。HDRカラー(HDR10とドルビービジョンHDR)による調整を含めて、その仕上がりに大いに期待したい。
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DIRECTOR-APPROVED 4K UHD + BLU-RAY SPECIAL EDITION FEATURES
TWO-DISC(4K UHD BLU-RAY/BLU-RAY with the film and special features)COMBO PACK RELEASE
- NEW 4K DIGITAL RESTORATION, supervised and approved by director John Boorman, with uncompressed monaural soundtrack
- HDR PRESENTATION OF THE FILM(DOLBY VISION / HDR10 COMPATIBLE)
- Alternate 5.1 surround DTS-HD Master Audio soundtrack
- Audio commentary featuring Boorman
- New interview with critic Mark Harris
- Audio reading of "Mountain Men: An Oral History of Deliverance," a 2011 article by Charles Bethea
- James Dickey reading from his novel Deliverance
- The Dangerous World of "Deliverance," a 1972 documentary about the making of the film
- Interview with Dickey from a 1977 episode of The Dick Cavett Show
- The Making of "Deliverance" (2007), a four-part documentary by Laurent Bouzereau
- The Cast Looks Back, a roundtable discussion from 2012
- Trailer
- English subtitles for the deaf and hard of hearing
- PLUS: An essay by author Francine Prose
Released: JAN 26, 2027
List Price: $49.95 USD(4K UHD + BLU-RAY 2-DISC SET)$39.95 USD(BLU-RAY 2-DISC)

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| タイトル | 脱出 |
|---|---|
| 年 | 1972年 |
| 監督 | ジョン・ブアマン |
| 製作 | ジョン・ブアマン |
| 原作 | ジェームズ・ディッキー |
| 脚本 | ジェームズ・ディッキー |
| 撮影 | ヴィルモス・ジグモンド |
| 編集 | トム・プリーストリー |
| 音楽 | エリック・ワイズバーグ スティーヴ・マンデル |
| 出演 | ジョン・ヴォイト バート・レイノルズ ロニー・コックス ネッド・ビーティ エド・ラメイ ビリー・レッデン シーモン・グラス ランドール・ディール ビル・マッキーニー ジェームズ・ディッキー |
AWARDS
| アカデミー賞 | 1972年 |
|---|---|
| ★ ノミネート | 作品賞 監督賞 |

PARASITE ー パラサイト 半地下の家族
Coming soon, available Jan 5, 2027


CAREER GIRLS ー キャリア・ガールズ
Coming soon, available Jan 19, 2027

MARTIN SCORSESE'S WORLD CINEMA PROJECT NO. 6 ー マーティン・スコセッシ・ワールド・シネマ・プロジェクト NO.6
Coming soon, available Jan 19, 2027


CHOCOLAT ー ショコラ
Coming soon, available Jan 26, 2027

NEW & BACK NUMBER
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