ステラは、「High End Vienna 2026」でTechDASのターンテーブル「Air Force 20」を発表した。Air Forceシリーズの次世代を象徴する最初のモデルとして開発されたアナログターンテーブルとのことだ。
●アナログターンテーブル:TechDAS Air Force 20
超超ジェラルミン製アッパープラッターモデル 予価¥7,700,00(税別)
チタン製アッパープラッターモデル 予価¥9,000,000(税別)
※受注受付開始予定2026年 6月15日(金)、デリバリー開始予定9月中旬〜10月予定

フラッグシップモデル「Air Force Zero」「Air Force One」で培われた技術を継承。エアベアリング、エアバキュームによるレコード吸着、高慣性モーメント設計といったコア技術をさらに洗練するとともに、「Air Force Two」で高い評価を得たサスペンションコンセプトを踏まえ、再構築している。
Air Force One から始まった TechDAS のエアベアリングとレコード吸着システムは、フラッグシップ機のAir Force Zeroで、総重量120kgのプラッターとフライホイール搭載エアーベアリングモーターユニットを搭載し、究極の慣性モーメントを達成した。
さらにAir Force Twoでは、アルミ鋳物シャーシとエアーとオイルによるハイブリッドサスペンションを使用し、Air Forceシリーズの中で趣の違う音質と好評を得たそうだ。Air Force Twoは既に生産を終了したが、Air Force 20では独自のサスペンションを始めとするTechDASのターンテーブル技術を凝縮、洗練し、次世代のAir Forceシリーズとして開発されている。
Air Force 20では、エアバキューム機能により、レコードは重量級プラッターと一体化される。これにより、レコード盤は微動だにすることなく、針先のトレース能力を飛躍的に向上させるという。またエアフロート機能により重量級プラッターは、10ミクロン浮上しながら回転して、アナログレコード再生につきものだった無音状態での暗騒音を解消、再生音に圧倒的な静寂性をもたらしてくれる。

ハイブリッド構造サスペンション
上記の通り、Air Force Twoの音作りの基礎となったハイブリッド構造サスペンションも再設計して採用されている。メインフレームを支えるスプリングをゴム製のダイヤフラムの中にオイルとともに封入し、オリフィスを通してサスペンション上部のフリーピストンを備えたオイル室につながっている。これにより、加重によって動いたピストンの動作により、オイルダンピングが機能する仕組みという。オイルがダイヤフラムとオイル室を行き来する際の抵抗でスプリングの余分な揺れを減衰させている。
Air Force Zeroでのみ採用していたフライホイール搭載エアーベアリング方式ドライブモーターユニットを、さらにコンパクトに再設計して採用した。モーターは130Wパワーアンプによって駆動され、プーリー一体型のフライホイールはプラッターと同じようにエアベアリングで浮上している。その結果、フライホイールが高速回転することになり、プラッター以上の慣性モーメントを発生させ、システム全体の慣性モーメントは5倍にブースト、針先に発生する摩擦を打消して、モーターに存在するコギングも無きものとしてくれるそうだ。

メインフレームの素材はAir Force Oneと同じA7075超超ジュラルミンで、サスペンション部分は振動吸収を考慮した柔らかめのA5056アルミ合金、底面にはメインフレーム自体のダンピングと強度アップのためにSUS304の強化リブを放射状に取り付けている。メインフレームはAir Force 20独自のサスペンションにぶら下がり、オイルダンピングの機能で振動から解放されている。
ベースフレームは総重量60kgのステンレス製を採用。サスペンションはこのベースフレームに取り付けられ、プラッター、アームベースの基礎となるメインフレームを3点で支持する。さらにフライホイールはモーターとマグネットカップリングによって動力だけが結合しているので、モーターの振動がプーリーに伝わることを物理的に排除した。モーター自体はベースフレームに取り付けられ、それらの重量によりモーターの振動を抑え込んでいる。
プラッターは、「Air Force One Premium」と同じように、アッパープラッターとメインプラッターによる二層構造を採用。メインプラッターは非磁性体のSUS316Lを使用し、レコード直下にエアチャンバーを確保した。レコード吸着時、このエアチャンバーは真空引きされメインプラッターとアッパープラッターそしてレコードの3つを強固に密着させることによって共振、共鳴を抑えてくれる。
アッパープラッターは、超超ジュラルミンA7075製と、純チタンTP340製の2種類が準備され、購入時に自身のシステムにあった音質を選択可能だ。
またAir Force 20にはメイン、サブ2つのアームベースが付属する。このアームベースはどちらも、10インチ(ショート)と12インチ(ロング)のアームに対応しているので、アームベースを入れ替えて使用することも可能とのことだ。
電源部のAPSU-20は、独立した2つのポンプによって、プラッターのフロート、プラッターのバキューム、フライホイールのフロートを駆動する。この2つのポンプと、新設計の大容量エアコンデンサーはひとつのシャーシにまとめられ、ポンプの振動対策も、従来のAir Forceシリーズより強化している。
「Air Force 20」の主なスペック
●プラッター:メインプラッター(SUS316L、19kg)、アッパープラッター(A7075、4kg/TP340、6kg)
●モーターユニット:2相4極ACモーター、フライホイールプーリー(SUS304、1.5kg)
●駆動方式:精密両面研磨ポリエステル繊維平ベルトドライブ
●回転数:33.3、45rpm
●ワウフラッター:0.03%以下
●アームベース:Air Force One/Two共通ウッドマウント
●消費電力:60W
●寸法/質量:本体 W628✕H190✕D515mm/100kg、電源部 W430✕H144✕D460mm/17kg


