カリモク家具が運営する「KARIMOKU RESEARCH CENTER」にて、2026年2月21日(土)から6月5日(金)まで、ニューヨークを拠点に活動するオーディオデザイナー、Devon Turnbull(デヴォン・ターンブル)と、同氏が率いる〈OJAS〉による展示を開催。本記事では、その展示の様子をレポートする。

【紹介】Devon Turnbull氏について

 Devon氏は、ニューヨークと東京にスタジオを構えるオーディオデザイナー兼アーティストであり、オーディオブランド「OJAS」の創設者。
 日本への頻繁な渡航を通じて独自の職人的なオーディオ機器文化に触れ、ヴィンテージコンポーネントやDIY文化、日米のオーディオデザインからインスピレーションを得た大型のハンドメイドシステムを生み出している。その作品は世界各国の美術機関で展示され、ミュージシャンやプロデューサーのコレクションにも収蔵されている。
 今回の展示は、Devon氏が自身の哲学として掲げる、音と空間、そして存在感が交差する“音楽の自然で感情的な本質”を表現したものだ。

画像: Devon Turnbull氏

Devon Turnbull氏

【1F】瞑想的リスニングルーム:静謐と対話の空間

 Devon氏自らが空間構成を手がけ、禅の精神に基づく静謐なリスニング体験ができる空間を展開。
「最高の音楽環境とは何か」という問いに対する答えとして、「サウンドハウス」と名付けられた、茶室を彷彿とさせる小建築を構築している。
 その内部には、外部の喧騒を遮断し、音楽に満たされた環境が広がっている。

画像: フロアの中心には「サウンドハウス」と名付けられた小建築が設置されており、空間内に置かれた一つの彫刻作品のような存在感を放っている。「サウンドハウス」の周囲には、Devon氏の音響哲学が綴られた書籍と椅子が配され、来場者は「聞く」「読む」「座る」という一連の行為を通じて、同氏が描き出す深く瞑想的な世界観を堪能できる

フロアの中心には「サウンドハウス」と名付けられた小建築が設置されており、空間内に置かれた一つの彫刻作品のような存在感を放っている。「サウンドハウス」の周囲には、Devon氏の音響哲学が綴られた書籍と椅子が配され、来場者は「聞く」「読む」「座る」という一連の行為を通じて、同氏が描き出す深く瞑想的な世界観を堪能できる

画像: 「サウンドハウス」の入口。手前には沓脱石(くつぬぎいし)が設けられており、来場者はここで靴を脱いで建物内へ入る仕組みとなっている。入口は円形で、京都・鷹峯にある源光庵本堂の「悟りの窓(丸窓)」を思わせる意匠だ

「サウンドハウス」の入口。手前には沓脱石(くつぬぎいし)が設けられており、来場者はここで靴を脱いで建物内へ入る仕組みとなっている。入口は円形で、京都・鷹峯にある源光庵本堂の「悟りの窓(丸窓)」を思わせる意匠だ

画像: 「サウンドハウス」内部の様子。空間を包み込むようにアコースティックパネルが配置され、左右に設置されたDevon氏とカリモク家具が共同開発した「Rokujo」のスピーカーから流れるアンビエントミュージックが、来場者を静かなメディテーションへと誘う

「サウンドハウス」内部の様子。空間を包み込むようにアコースティックパネルが配置され、左右に設置されたDevon氏とカリモク家具が共同開発した「Rokujo」のスピーカーから流れるアンビエントミュージックが、来場者を静かなメディテーションへと誘う

画像: 空間の中央には、茶室の炉に見立てたターンテーブルが鎮座し、ひときわ強い存在感を放っている。フォノモーターにはデノン製、ロングアームにはオルトフォン製のものが採用されている

空間の中央には、茶室の炉に見立てたターンテーブルが鎮座し、ひときわ強い存在感を放っている。フォノモーターにはデノン製、ロングアームにはオルトフォン製のものが採用されている

【2F】パブリックリスニングルーム:開放と共鳴の空間

 1Fの静謐な禅の空間とは対照的に、DJイベントにも対応可能な開放感あふれるリスニングルームが広がる。
 来場者はソファでくつろぎながら、空間全体を音が包み込む音響環境に身を委ね、音と向き合う時間を満喫している様子だった。

画像: フロアには、Devon氏がリスニングを目的としてデザインしたチェアシステムが配置されており、来場者はスピーカーと正面から向き合い、そこから奏でられる音の響きを全身で体感することができる

フロアには、Devon氏がリスニングを目的としてデザインしたチェアシステムが配置されており、来場者はスピーカーと正面から向き合い、そこから奏でられる音の響きを全身で体感することができる

画像: カリモク家具の3次元加工技術によって開発された、大型の木製ホーンを備えたスピーカーシステム。通常は金属で成形される複雑な曲線を持つホーンを、木製素材で再現している点が特徴だ

カリモク家具の3次元加工技術によって開発された、大型の木製ホーンを備えたスピーカーシステム。通常は金属で成形される複雑な曲線を持つホーンを、木製素材で再現している点が特徴だ

画像: スピーカーには、TADのドライバーユニット「TD2002」を搭載。振動板には48mmのベリリウム材、磁気回路にはアルニコマグネットを採用している

スピーカーには、TADのドライバーユニット「TD2002」を搭載。振動板には48mmのベリリウム材、磁気回路にはアルニコマグネットを採用している

画像: 障子のような質感を持つアコースティックパネルは、本展示のために開発された製品だ

障子のような質感を持つアコースティックパネルは、本展示のために開発された製品だ

画像: フロアには、デノン製モーターを採用したターンテーブルと、Devon氏が手がけるオーディオブランド「OJAS」のプリメインアンプも設置されている

フロアには、デノン製モーターを採用したターンテーブルと、Devon氏が手がけるオーディオブランド「OJAS」のプリメインアンプも設置されている

画像: Devon氏がセレクトした音源も展示されていた

Devon氏がセレクトした音源も展示されていた

【B1F】THE STUDY:プロダクトラインナップの全容

 将来の製品化を見据えた「OJAS」のスピーカーと、カリモク家具によるコレクションが一堂に展示されている。カタログのように製品を比較し、その特性を理解できる空間をコンセプトに構成されている。

画像: Devon氏がデザインしたチェアシステムに加え、スピーカー後方には2種類のアコースティックパネルが展示されている。いずれも、屏風を思わせる蛇腹状の構造を特徴としている

Devon氏がデザインしたチェアシステムに加え、スピーカー後方には2種類のアコースティックパネルが展示されている。いずれも、屏風を思わせる蛇腹状の構造を特徴としている

画像: 1Fフロアにも展示されていた「Rokujo」を含む、Devon氏とカリモク家具が共同開発したスピーカーも展示されている。カラーは、Devon氏の定番色であるピューターグレー(手前)と、カリモク家具の定番色であるピュアオーク(奥)の2色展開だ

1Fフロアにも展示されていた「Rokujo」を含む、Devon氏とカリモク家具が共同開発したスピーカーも展示されている。カラーは、Devon氏の定番色であるピューターグレー(手前)と、カリモク家具の定番色であるピュアオーク(奥)の2色展開だ

画像: フロア後方には、キッチンスペースも設置されている

フロア後方には、キッチンスペースも設置されている

画像: B1Fフロアの入口に設けられた物販ブース。Devon氏が寄稿した出版物やレコード、展示会場限定グッズを購入することができる

B1Fフロアの入口に設けられた物販ブース。Devon氏が寄稿した出版物やレコード、展示会場限定グッズを購入することができる

 取材当日は終日雨に見舞われるあいにくの天候だったが、多くの来場者が訪れ、静謐で落ち着いた時間を過ごしていた。
 筆者も展示を通じて音と対峙し、自己と向き合う貴重な体験を得ることができた。興味のある方は、会期中にぜひ足を運んでいただきたい。

開催概要

会期:2026年2月21日(土) ~ 6月5日(金)
会場:KARIMOKU RESEARCH CENTER (〒106-0031 東京都港区西麻布2丁目24-2)
営業時間:12:00 - 18:00
休館日:土・日曜、およびゴールデンウィーク(5月1日(金)~ 5月5日(火))
アクセス:東京メトロ表参道駅 A5番出口より徒歩10分

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