PDNは、BLUESOUNDのワイヤレスストリーマー「NODE NANO」(市場想定価格¥60,000前後)を12月2日に発売する。シリーズ新世代機のエントリーゾーンとなる製品だ。
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同ブランドからは「NODE」や「POWERNODE」といった、小型ながらハイレゾ再生も可能なストリーミングデバイスをラインナップしてきた。新製品のNODE NANOは、W143✕H36✕D143mmというこれまで以上にコンパクトなボディに、充実した機能を盛り込んでいる。
さらにDSD再生についても発売後のアップデート対応が発表されており(時期未定)、話題のQobuzを始めとするハイレゾストリーミングも再生できるなど、ハイエンドユーザーはもちろん、ストリーミングビギナーにも導入しやすい製品に仕上がっている。
接続端子は、入力用のLAN端子が1系統で、出力はUSB Type-Aとデジタル音声出力(光、同軸)、アナログ音声出力(RCA)を搭載。お気に入りのD/Aコンバーターと組み合わせてもいいし、DACチップにESSの「ES9039Q2M」を搭載しているので(現状は最大192kHz/24ビットのPCMに対応)、アナログ音声のクォリティも高品質なのは間違いない。
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ワイヤレス機能としては、デュアルバンドWi-Fiに対応。さらにBluetoothの送受信機能を備えており、aptX Adaptiveでの伝送も可能。同コーデックに対応したワイヤレスヘッドホン/イヤホンと組み合わせれば、ハイレゾストリーミングを高品質のまま楽しむこともできる(有線ヘッドホン端子は非搭載)。
操作は独自のBluOSから可能で、その他にSpotify ConnectやTIDAL Connectによる再生もできるそうだ。Qobuz Connectへの対応も検討中の模様。
上記の通り本体はひじょうにコンパクトで、天面前側で再生/ポーズ、ボリュウムアップ/ダウンの操作もできる。さらにプリセットボタンもふたつ備えており、ソース選択などもワンタッチで可能となる。加えて本体下部にはネジ穴が準備され、壁面への取り付けも簡単だ。
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中央が再生/ポースボタンで、右側がボリュウムのアップ/ダウン、左がプリセットボタン
新製品説明会でNODE NANOの音を確認した。NODE NANOのRCA出力をプリアンプのEAR「912」につなぎ、パワーアンプのファンダメンタル「MA10」との組み合わせでパラダイムのスピーカーを駆動するというシステムだ。
ストリーミングサービスから、アニタ・オデイの「レディ・イズ・ア・トランプ」やイーグルス「ホテル・カリフォルニア」、ヤーノシュ・シュタルケル指揮のバッハ「無伴奏チェロ組曲」などを再生してみる。
どの曲もS/Nがよく、ヴォーカルの定位も明瞭で、それぞれの楽器のディテイルもきちんと再現されている。共通の印象として、情報量の多いクリーンなサウンドと感じた。さらにアニタ・オデイでは微妙な帯域の狭さから古い録音だということがわかるし、「無伴奏チェロ組曲」ではホールの響きもしっかり感じ取れる。
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PDNの試聴室リファレンスシステムでNODE NANOのサウンドを確認した
もうひとつ、ジョン・ウィリアムズ指揮によるベルリン・フィルハーモニー「帝国のマーチ」も再生してみたが、こちらはベルリン・フィルらしいテンポ感と力強さ、響きの豊かさが充分楽しめた(個人的にはもうちょっと低音が強めでもよかったくらい)。
NODE NANOはソースの持つ情報をストレートに送り出しているようで、その演出のない再現性はオーディオ的にも好ましいと感じた。これなら組み合わせるアンプやスピーカーで好みの音に追い込んでいくこともできそうで、使いこなしの楽しみも広がることだろう。