ラックスマンは、半導体フォノイコライザーアンプ「E-07」(¥550,000、税込)を今年秋に発売する。
アナログレコードの音溝からピックアップされた微細な音楽信号を、カートリッジの発電方式やインピーダンスに合わせて最適に正確に増幅するため、MCは4.7Ωから1kΩまで6段階、MMは47kΩを中心に4段階の細やかなインピーダンス選択を可能とした切り替えスイッチを装備している。
スーパーパーマロイ・コアを採用した新開発のMCカートリッジ昇圧用ステップアップトランスはバランス入力にも対応し、かつL/RチャンネルとLow/Highゲインをそれぞれ独立させた全4基構成とすることで、左右のセパレーション性能を向上させながら、選択したインピーダンスグループごとに最適な巻線を選ぶことが可能となっている。
アンプ回路はRIAA規格のイコライジングカーブに徹しつつ、初段FETの4パラレル化による低ノイズ化を実現した伝統の高S/N・NF型増幅回路をこだわりのカスタムパーツ群で磨き上げている。
インジケーターやリレー駆動のための周辺回路とアンプブロックのL/Rチャンネルの電源供給回路を、電源トランスの段階から完全に分離した3トランス構成とすることで、各回路ブロックの負荷変動が互いに影響し合わない贅沢なセパレーション構成も採用した。
「E-07」の主な特徴
●XLR入力端子によるMCカートリッジのバランス接続に対応
●バランス(XLR)1系統+アンバランス(RCA)2系統の入力端子を装備し、最大でトリプルアーム、または3台のアナログプレーヤーの接続に対応
●入力ごとに独立した大型の真鍮製・金メッキ仕上げの信号グラウンド端子+フレーム(シャーシ)グラウンド端子
●バランス(XLR)1系統+アンバランス(RCA)2系統の出力端子
●使用するカートリッジのインピーダンスに合わせて細かく選択可能な負荷インピーダンス切り替えスイッチ
●MMカートリッジの特性に合わせて適切にコントロール可能な負荷容量切り替えスイッチ
●レコードの反りなどによって発生する有害な低域成分を排除するローカット・スイッチ
●モノーラルレコードの再生時に便利なモノラルモード・スイッチ
●再生する音楽の信号電流でカートリッジやMCトランスを消磁するアーティキュレーター機能
●初段FETを4パラレル接続することで低ノイズ化を実現したRIAAカーブ対応のNF型フォノイコライザーアンプ回路
●L/RチャンネルとLow/Highゲインを独立させた計4基のスーパーパーマロイ製・新型MCステップアップトランス
●L/Rチャンネルと周辺回路用を完全独立させた大容量OI型電源トランス
●回路ごとに専用のブロックコンデンサーとディスクリート構成のレギュレーター回路を採用したハイイナーシャ電源回路
●微小信号を扱う回路の伝送安定度を高めるために採用された新たなグラウンド接続構造PGS(Petal-shaped Ground Supply)
●各芯スパイラルラップ・シールドと芯線の非メッキ処理で自然な信号伝送を実現する独自のOFC ワイヤー内部配線
●コントロールアンプやプリメインアンプと横幅を合わせた薄型の筐体
●多種切替スイッチと製品のフェイスを印象づける細身のインジケーターウインドウを配したブラスターホワイト仕上げのフロントパネル