マランツは、横幅271mmのハーフサイズコンポーネント新製品として、ワイヤレス・ストリーミング・アンプ「MODEL M1」(¥154,000、税込)を6月14日に発売する。

画像1: Marantzの名を冠したハーフサイズのハイファイコンポ「MODEL M1」誕生。こだわり抜いたClass DアンプとHEOS、HDMI eARC を搭載したワイヤレス・ストリーミング・アンプ

 これまでの単品オーディオコンポーネントでは、フルサイズ(44cm幅)の製品が主流となっていた。特にアンプではフルサイズの製品が多かったが、これはもともとアナログアンプに適したサイズだったという。

 しかし現在のリビングなどにオーディオ機器を設置しようと考えた場合、44cmは大きいと感じることも多いだろう。そこでマランツでは置き場所を選ばない新たなハイファイコンポーネントを創り出そうと考えたそうだ。それが「MODEL M1」で、ブランド名であるMarantzの“M”を型番に掲げているところからも、その思いがうかがえる。

 そのMODEL M1でキーとなっているのがハイパワーClass Dアンプだ。同社はこれまでもClass Dアンプを登載した製品を送り出しており、直近では15chパワーアンプの「AMP10」にもデジタルアンプが採用されている。今回のMODEL M1は、それら10年にも渡るClassDアンプの設計思想のひとつの到達点ともいえる製品だという。

画像2: Marantzの名を冠したハーフサイズのハイファイコンポ「MODEL M1」誕生。こだわり抜いたClass DアンプとHEOS、HDMI eARC を搭載したワイヤレス・ストリーミング・アンプ

 オランダAxign社と共同開発したデジタルパワーアンプ素子を採用し、小型化とハイパワーを実現した。音楽信号はすべてデジタルで処理され(アナログ信号は入力時にA/D変換される)、マランツ独自のデジタルフィルターMMDF(Marantz Musical Digital Filtering)経由でパワー素子に送るという流れだ。

 なおClass Dアンプは4chぶん搭載されており、これをBTL接続とすることで100W×2(8Ω)、125W×2(4Ω)のハイパワーを獲得している。ちなみにこのパワーアンプ回路は150mmの正方形×4mm厚のアルミベースプレートに固定することで、高い剛性と放熱性を実現している。

 さらにClass Dアンプ部をハイクォリティに駆動するため、専用設計のスイッチング電源回路も開発された。サウンドマスターによる試聴を繰り返して選ばれた高音質コンデンサーなどのパーツが投入されている。なおこの電源部はL字形基板にマウントされ、上記の150mm角のアルミベースプレートと組み合わせて217mmの筐体にぴったり収められている。

画像3: Marantzの名を冠したハーフサイズのハイファイコンポ「MODEL M1」誕生。こだわり抜いたClass DアンプとHEOS、HDMI eARC を搭載したワイヤレス・ストリーミング・アンプ

 このClass Dアンプの特性を引き出すため、筐体にも様々な配慮が施されている。まず小型の筐体で広大な空間表現と開放的なサウンドを実現するために、敢えて樹脂製のキャビネットが採用された。

 その天面はステレンス製のWaved top meshが使われている。同社トップモデルではこれまで非磁性体のアルミ製トッププレートが使われていたが、今回は同じく非磁性体でより開口部の広い構造を実現したという。

 エクステリアにはマットで柔らかな素材感のラバーフィニッシュを採用した。従来のラバーフィニッシュとは異なり、長期間使用しても加水分解することなく、プレミアムな質感を保ち続けるという。またMODEL M1のキャビネットは継ぎ目のない一体成型で、背面以外ではネジも見えない美しいデザインとなっている。

画像4: Marantzの名を冠したハーフサイズのハイファイコンポ「MODEL M1」誕生。こだわり抜いたClass DアンプとHEOS、HDMI eARC を搭載したワイヤレス・ストリーミング・アンプ

 再生ソースとしては、まずHEOSプレットフォームを内蔵し、ネットワークオーディオやストリーミングサービスの再生が可能。ハイレゾコンテンツは最大5.6 MHzのDSD ファイルと、192kHz/24ビットのリニアPCM が再生可能。DSD、WAV、FLAC、Apple Lossless ファイルのギャップレス再生にも対応した。

 接続端子はeARC/ARC対応HDMI端子と光デジタル、RCAアナログ入力、USB Type-A、LANを搭載。サブウーファー出力も備えている。HDMI端子からは最大192kHz/24ビットのリニアPCMと、ドルビーデジタル・プラス(2ch)の再生が可能という。すべてのRCA端子とスピーカーターミナルには、経年変化劣化を防止し、長期にわたって高品位な 信号伝送を可能にする金メッキ加工が施されている。

 HDMI端子はCECコントロール機能にも対応しており、HDMIケーブルで接続したテレビと電源ON/OFFを連動させたり、テレビの電源ONに合わせてMODEL M1の入力ソースを自動的にテレビに切り替えたり、テレビのリモコンで音量を調整できるので、放送やパッケージソフトもマランツクォリティで楽しめる。

画像5: Marantzの名を冠したハーフサイズのハイファイコンポ「MODEL M1」誕生。こだわり抜いたClass DアンプとHEOS、HDMI eARC を搭載したワイヤレス・ストリーミング・アンプ

 先日行われた説明会で、MODEL M1とB&Wの800D4の組み合わせのサウンドを体験することができた。SACD/CDプレーヤーのSACD 30nとつないだ光デジタルの音では、まずクリーンですっきりした音場が再現された。女性ヴォーカルが綺麗にセンターに定位し、高域まですっきり伸びた声とした再生されている。そのままアナログケーブルにつなぎ替えると、低域が少し柔らかくなり、ゆったりした雰囲気の再現になった。

 LAN端子経由のハイレゾ再生では、クラシック楽曲もゆとりを持って再現されるし、男性ヴォーカルの胸板の厚さ、野太い声も充分楽しめる。ジャズライブはステージ感の再現が見事で、トランペットも綺麗に抜けてくる。ストリーミング再生(Amazon Music HD)も、ハイレゾらしい繊細さがしっかり感じ取れた。

「MODEL M1」の主なスペック

●定格出力:100W×2(8Ω、20Hz〜20kHz、T.H.D 0.05)、125W×2(4Ω、1kHz、T.H.D 0.05)
●再生周波数特性:20Hz〜40kHz(±3dB)
●接続端子:DMI入力(eARC/ARC)、光デジタル入力、アナログアンバランス入力、H USB Type-A、LAN、サブウーファープリアウト、他
●Bluetooth対応コーデック:SBC
●消費電力:70W(待機時2.0W以下、クイックスタートモード)
●寸法/質量:W217×H84×D239mm/2.2kg

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