2022年12月に公開され大ヒットした『THE FIRST SLAM DUNK』。累計発行部数1億2000万部以上の大ヒット漫画で、バスケットボール人気を高め数々の社会的ブームを巻き起こした作品の劇場版だ。

 本作は原作者である井上雄彦氏自ら脚本と監督を担当し、コミックのカラーイラストがそのまま動き出したかのような映像と臨場感にあふれた音響と音楽で大ヒットを記録した。そんな話題作が、2024年2月28日に待望のパッケージソフトで登場。ブルーレイやDVDだけではなく、4K/HDR(ドルビービジョン)映像+ドルビーアトモス音声収録のUHDブルーレイも発売された。

【Blu-ray 4K UHD】『THE FIRST SLAM DUNK』STANDARD EDITION ¥6,600(税込)

画像: 『THE FIRST SLAM DUNK』は、UHDブルーレイやブルーレイ、DVDなど全7種類のパッケージで発売された。「SPECIAL LIMITED EDITION」(初回生産限定)には本編のUHDもブルーレイに加え、ボーナスディスクやキャラクターカードなども封入、ファンのコレクション魂をくすぐるものになっている。今回の取材では【Blu-ray 4K UHD】の「STANDARD EDITION」(本編ディスクのみ収録)を使用しているが、UHDブルーレイとしての仕様は共通だ。

『THE FIRST SLAM DUNK』は、UHDブルーレイやブルーレイ、DVDなど全7種類のパッケージで発売された。「SPECIAL LIMITED EDITION」(初回生産限定)には本編のUHDもブルーレイに加え、ボーナスディスクやキャラクターカードなども封入、ファンのコレクション魂をくすぐるものになっている。今回の取材では【Blu-ray 4K UHD】の「STANDARD EDITION」(本編ディスクのみ収録)を使用しているが、UHDブルーレイとしての仕様は共通だ。

●本編:124分●2層●映像:4K(2160p)、ドルビービジョン●音声:ドルビーアトモス、リニアPCM(ステレオ)、バリアフリー日本語音声ガイド(ドルビーデジタル)
<声の出演>仲村宗悟、笠間 淳、神尾晋一郎、木村 昴、三宅健太
<スタッフ>●原作・脚本・監督:井上雄彦 ●演出:宮原直樹、大橋聡雄、元田康弘、菅沼芙実彦、鎌谷 悠、北田勝彦●CGディレクター:中沢大樹●音響演出:笠松広司●録音:名倉 靖●2Dプロデューサー:毛利健太郎●CGプロデューサー:小倉裕太 他●製作:2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners●アニメーション制作:東映アニメーション/ダンデライオンアニメーションスタジオ●販売:東映 発売:東映ビデオ © I.T.PLANNING,INC. © 2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

 劇場に足を運んだ人の多くは熱烈な原作ファンで、普段はあまり映画館に行かない人も多かったようだが、その映像と音響には誰もが驚き、IMAXやドルビーシネマを見に行った人も大勢いたと聞く。今回のUHDブルーレイ版なら劇場と同じ4K映像+ドルビーアトモス音声で楽しめるのだが、そういった方の中には4Kテレビやドルビーアトモスに対応したサウンドシステムなどの視聴環境が整っていない人も少なくないかもしれない。

 そこで今回は、『THE FIRST SLAM DUNK』を高品質に楽しむためのシステムをプランニング。といっても、100万円近い高級システムではなく、合計30万円前後の価格に抑え、ちょっと頑張れば手が届くものとして考えてみた。このシステムで劇場に迫る品質で『THE FIRST SLAM DUNK』を楽しもうという趣向だ。

画像1: 『THE FIRST SLAM DUNK』の興奮が、何度でも甦る! 湘北バスケ部の活躍を劇場に迫る臨場感で体験できる、お薦めホームシアターシステムはこれだ

手頃な価格でも、躍動感溢れる映像と音響をフルに楽しめるシステムプラン

 4Kテレビにはハイセンスの「65U8K」を選択。実売価格15万円ほどながらも、最新4Kテレビのトレンドであるmini LED+量子ドット技術を採用しており、コストパフォーマンスの高さで人気のモデルだ。ハイセンスは全世界2位のシェアを誇り、国内シェアも3位を記録しているブランド。2018年にTVS REGZAを傘下として以来、高画質で定評のあるレグザエンジンをベースとした高画質エンジンを採用して一気に実力を高め、評価や人気も向上してきている。65U8Kも、お手頃価格というだけでなく、画質面でも実力の高いモデルなのだ。

 概要を紹介すると、映像エンジンの「HI-VIEWエンジン」はTVS REGZAとの共同開発で、2023年モデルではTVS REGZAと同世代の最新エンジンがベースとなっている。液晶パネルは視野角の広いADSパネル(IPS方式とほぼ同じ構造の液晶パネル)で、そこにmini LED+量子ドット技術を組み合わせている。AIを使った高画質処理だけでなく、映画館向けの映像規格であるDCI-P3の色域95%以上を確保し、正確で豊かな色彩を実現。ドルビービジョンにも対応する。

 音声は内蔵スピーカーこそ2.1ch仕様だが、ドルビーアトモスのデコードにも対応し、テレビ単独でも立体的な音響を再現可能。eARC対応HDMI端子も搭載しており、サウンドバーやAVセンターにドルビーアトモス音声を伝送することもできる。

 動画配信サービスにも幅広く対応するほか、4K/120p入力に対応する低遅延ゲームモードも装備。地デジ/BS/110度CSデジタル×3、4Kチューナー×2を内蔵し、別売のUSBHDDをつなぐことで地デジ等の裏番組を2番組まで同時録画したり、4K放送の裏番組録画もできるなど、現代の薄型テレビとしての優れた機能を備えている。

実売30万円前後で手に入る、『スラダン』ファン必見のホームシアターシステムプラン

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4K液晶テレビ:ハイセンス65U8K(市場想定価格¥198,000前後)

●画面サイズ:65インチ●パネル解像度:水平3840×垂直2160画素●パネル方式:ADS
●バックライト:ローカルディミングPro(mini LED)●パネルコントラスト:2000対1
●HDR対応:HDR10、HLG、HDR10+、HDR10+ Adaptive、Dolby Vision、Dolby Vision IQ
●映像エンジン:HI-VIEWエンジン
●接続端子:HDMI入力×4(HDMI2.1×2、HDMI2.0×2、HDMI2はeARC/ARC対応、ビデオ入力、光デジタル音声出力、ヘッドホン出力、USB Type-A(USB2.0対応、USB3.0対応)、LAN
●消費電力:235W●寸法/質量:W1449×H869×D300mm/20.5kg(スタンド含む)

画像: 65U8Kの背面端子部。HDMI入力を4系統備えており、このうち「HDMI入力2」がeARC/ARC対応となる。今回はサウンドバーのPanorama 3をHDMI2端子につないで、テレビの音声をサウンドバーから再生した

65U8Kの背面端子部。HDMI入力を4系統備えており、このうち「HDMI入力2」がeARC/ARC対応となる。今回はサウンドバーのPanorama 3をHDMI2端子につないで、テレビの音声をサウンドバーから再生した

画像: 放送やテレビにつないだUHDブルーレイなどの音声をサウンドバーで再生する場合には、65U8Kの「eARCモード」をオンにしておくのを忘れないこと

放送やテレビにつないだUHDブルーレイなどの音声をサウンドバーで再生する場合には、65U8Kの「eARCモード」をオンにしておくのを忘れないこと

 組み合わせるサウンドバーは、Bowers & Wilkinsの「Panorama 3」。定価約16万円というサウンドバーとしては高級ゾーンの製品だが、現在は価格がこなれてきて10万円強で手に入るお買い得モデルだ。ハイファイ用高級スピーカーで知られるBowers &Wilkinsだけに、楕円形のドライバーではなく、オーディオ用スピーカーと同じ正円型ドライバーを採用。理由は言うまでもなく音質面において優位だからだ。

 こちらもドルビーアトモスのデコードに対応し、サブウーファーを含む13基のドライバーと合計400Wのパワーアンプを備えるなど、徹底して音質にこだわったサウンドバーだ。それでいて、マイク測定などの音場設定は不要。配線も薄型テレビのHDMI eARC/ARC端子に接続するだけでOKというシンプルでわかりやすい操作となっていて、初心者でも手軽に使えるはずだ(光デジタル音声入力もあり)。

 UHDブルーレイプレーヤーは、パナソニック「DP-UB45」。充実したラインアップのBDレコーダーを持つパナソニックの高画質技術を受け継いだBDプレーヤーの入門モデルで、実売価格は2.5万円ほど。コンパクトなボディで薄型テレビ用のラックでも置き場所を心配する必要もない。

 今回はこの3モデルを組み合わせたが、UHDブルーレイや動画配信サービスの4Kコンテンツを本格的に楽しむためのシステムとして充分な機能と実力があり、『THE FIRST SLAM DUNK』で初めて4K&ドルビーアトモス音声を楽しみたいという人にもぴったりの構成になったと思う。

画像: 手頃な価格でも、躍動感溢れる映像と音響をフルに楽しめるシステムプラン

カラーイラストがそのまま動いているような、独得な映像設計を見事に再現

 さっそくUHDブルーレイ『THE FIRST SLAM DUNK』をこのシステムで視聴してみよう。この作品は3DCGを駆使してバスケットボールの選手達の動きを躍動感たっぷりに描いていることが特徴だが、映像の感触としてはデジタルアニメどころか、井上雄彦氏のカラーイラストがそのまま動いているかと思わせるものになっている。湘北高校バスケ部の赤いユニフォームと、山王工業高校の白いユニフォームも陰影が豊かに再現されるし、なにより汗をかいた肌の色彩も本人による手描き絵のようだ。

 4K映像を見てまず感心したのは、色の再現性が優秀だということ。本作はどちらかというと淡い色彩で描かれた印象だが、湘北ユニフォームの赤はかなり鮮やかで、陰になる暗い赤との対比も含めて微妙な色の再現が求められる。65U8Kはそれを正確に描いている。赤が原作イラストと同じ色に感じられることも重要だし、色がパネルの場所によって変化してしまう色ムラを抑えることも肝心だ。

 LEDバックライトを分割駆動してコントラストの高い映像を生み出す液晶テレビは、実はこれが苦手だ。というのも、実写映像だと光の加減で色は細かく変化するが、アニメでは赤は赤として塗られている。そんな大面積の均一な赤色や肌色というのは、色ムラが目立ってしまいやすいからだ。65U8Kは、液晶テレビが苦手とする色ムラをきちんと抑え、キャラクターが動き回っても色味が変化するようなこともなく、正確な色を描いているのは立派だ。

実売30万円前後で手に入る、『スラダン』ファン必見のホームシアターシステムプラン

画像3: 『THE FIRST SLAM DUNK』の興奮が、何度でも甦る! 湘北バスケ部の活躍を劇場に迫る臨場感で体験できる、お薦めホームシアターシステムはこれだ

サウンドバー:Bowers & Wilkins Panorama 3 ¥159,500(税込、写真左)
●使用ユニット:19mmドーム型トゥイーター×3、50mmコーン型ミッドレンジ×6、50mmイネーブルドスピーカー×2、100mmサブウーファー×2●周波数帯域:43Hz〜48kHz●対応音声フォーマット:ドルビーアトモス、ドルビーTrueHD、リニアPCM●接続端子:HDMI(eARC/ARC)、デジタル音声入力(光)、LAN、USB Type-C●寸法/質量:W1210×H65×D140mm/6.5kg

UHD BDプレーヤー:パナソニック DP-UB45(市場想定価格¥28,000前後、写真右)
●再生可能メディア:UHDブルーレイ、ブルーレイ、BD-R/RE、DVDビデオ、DVD-R/RW、CD、CD-R/RW●接続端子:HDMI×2(映像、音声セパレート)、デジタル音声出力(同軸)、USB Type-A(USB2.0)、LAN●寸法/質量:W320×H46mm×奥行193mm(突起部含まず)/1.2kg

画像: Panorama 3には、正面に向けてL/C/R用に9基、さらにサブウーファー2基と天井反射用のイネーブルドスピーカー2基という合計13基のスピーカーが搭載されている。写真は本体天面にあるサブウーファーとイネーブルドスピーカー

Panorama 3には、正面に向けてL/C/R用に9基、さらにサブウーファー2基と天井反射用のイネーブルドスピーカー2基という合計13基のスピーカーが搭載されている。写真は本体天面にあるサブウーファーとイネーブルドスピーカー

 また本作は先述した通り、水彩絵の具のような彩度の低い色合いで描かれた作品だ。そこが実写のような鮮明な色になると、もともと狙った質感とは異なってしまう。しかし65U8Kでは、同じ赤でも微妙に異なる色をきちんと再現できている。この事からも、量子ドット技術による色再現範囲拡大の恩恵や、映像エンジンの優秀さがよくわかる。

 精細感再現も優秀だ。アニメの特徴ともいえる輪郭は、本作では鉛筆でのスケッチのように、力強く太い線や鋭く細い線を硬めのタッチで描いている。そのあたりの再現もきわめて鮮明で、しかも斜めの描写もガタついたりしていないので、イラストがそのまま動いているという狙いがしっかり確保されている。

 もうひとつのポイントが、HDR(ドルビービジョン)を駆使した明暗表現。本編のほとんどは白熱した試合の様子で、舞台はもちろん室内だ。照明があるとはいえ、昼間の屋外の明るさに比べればやや薄暗い。このあたりの陰影が豊かに描かれるし、回想シーンなどでの沖縄の太陽の光の鋭さや、体育館の窓から差し込む日差しの再現が見事。mini LEDによる高輝度表示能力もあって、こうした明暗の表現もしっかりと描き出されている。

 このため体育館の中で試合を見ているという感覚が蘇り、現場感が肌で感じられるものになる。このあたりがしっかり描けるテレビでないと、『THE FIRST SLAM DUNK』の魅力は半減してしまうだろう。さらにそれが、65型という大画面サイズで再現されると、あたかも劇場で見ているような感覚になるはずだ。

画像: カラーイラストがそのまま動いているような、独得な映像設計を見事に再現

ボールが弾む感じをリアルに再現。体育館の中に居る記憶が蘇る

 音の点でも、本作はかなりこだわって制作されている。おそらく制作時には、ボールが弾む音や、走ったり身体の向きを変える際にシューズが鳴らす “キュッ” という音について、個別に録った音を映像に合わせて配置しているのではないだろうか。そう感じるくらい、体育館ならではの長い残響や重たいバスケットボールの弾む音、シューズのたてる音がリアルなのだ。

 これだけリアルな再現のためには、音そのものの忠実性に加えて、響きをきめ細かく描くことも重要だ。さらにドルビーアトモスならではの立体的な音響効果もあり、単に音に包まれるというだけではなく、自分も体育館で試合を見ている観客になったように感じられる。カットによっては、山王工業高校の選手になって激戦を繰り広げているようにも感じるし、コートの脇で応援している湘北高校バスケ部員の気分にもなる。さらにゴールが決まると、観客席から一斉に歓声が響き渡る。しかも、その歓声や応援が上から響いてくるのがわかるのだ。これこそリアルな臨場感体験だ!

 Panorama 3は音の忠実感やリアルな再現が上手なサウンドバーだし、置きやすい一体型ボディながらも、視聴位置の真横や後ろまで響きが広がり、空間の再現力も見事だ。このサラウンド空間が、薄型テレビとHDMIケーブルをつなぐだけで手に入るという簡単さもありがたい。

 その他本作のサウンドデザインで印象的だったのは、決定的な得点シーンでまったくの無音になること。取材はStereo Sound ONLINE視聴室で行っているが、一般的なリビングを想定してあまり大音量にはしていない。Panorama 3は充分な音量感で白熱した試合や熱気にあふれた音楽を流していながら、ここぞという時には一瞬で無音に切り替わる。S/Nがよく無駄な音を出さないので、息詰まるような静寂が鮮やかだし、残響が長い体育館での音の響きが鮮明に再現されている。

画像: 取材時は、StereoSound ONLINE視聴室常設のAVラックに、ハイセンス「65U8K」、B&W「Panorama 3」、パナソニック「DP-UB45」をセットした。リビングに置いても邪魔にならないであろうシンプルな構成ながら、予想を超える高画質と臨場感で作品世界に没入することができた

取材時は、StereoSound ONLINE視聴室常設のAVラックに、ハイセンス「65U8K」、B&W「Panorama 3」、パナソニック「DP-UB45」をセットした。リビングに置いても邪魔にならないであろうシンプルな構成ながら、予想を超える高画質と臨場感で作品世界に没入することができた

制作陣のメッセージを存分に味わうためにも、きちんとしたシステムで鑑賞したい

 本作は、動画配信される予定が今のところ一切ない、パッケージソフトなのにチャプターメニューがないなど、けっこう尖った狙いが感じられる。そこにはおそらく、クォリティの高いパッケージソフトで見てもらいたい、名場面だけをつまみ食いするのではなく、映画館と同様に最初から最後まで一気に見て欲しいといった、制作陣の思いがあるのだろう。

 作り手がここまでこだわっているのだから、見る側もその気持ちに応えて欲しいと思う。UHDブルーレイは、今回のようなシステムで鑑賞すれば、作り手の気持ちに充分迫ることができる品質を備えている。ぜひともご自宅での『THE FIRST SLAM DUNK』を、劇場に迫る臨場感で体験して欲しい。

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