ヤマハから、ドルビーアトモスに対応したサウンドバーのニューモデル「SR-X40A」(市場想定価格¥70,400、税込)が発表された。発売は11月30日を予定している。

 ヤマハでは先日、4年ぶりとなるサウンドバー新製品を2モデル発売した。どちらもドルビーアトモス対応だが、本体にはフルレンジ+トゥイーターを搭載して、バーチャル再生で高さ情報を再現する仕組みだった(上位モデルの『SR-B40A』はワイヤレスサブウーファーが付属)。

画像1: トップスピーカーを搭載し、高さ方向までリアルに再現。ヤマハのドルビーアトモス対応サウンドバー「SR-X40A」が11月30日にデビュー

 今回登場したSR-X40Aはサブウーファーなしのワンバータイプで、本体にトップスピーカー(イネーブルドスピーカー)を搭載しているのが特長。天井反射を使って、包み込まれるような再現性を獲得している。

 ユニット構成は本体両サイドにL/R用の46×66mmトラック型ユニットが正面を向いて取り付けられている。トップスピーカーは52mm丸形で、同じく本体両サイドに上向き(若干の傾斜を付けて)取り付けられている。

 それらに並んで75mmウーファーも上向きに配置されており、本体には合計6基のユニットが並んでいることになる。さらに背面チャンバー構造を採用することで筐体内部の空気の動きを調整、低域再現の強化も図られている。

画像2: トップスピーカーを搭載し、高さ方向までリアルに再現。ヤマハのドルビーアトモス対応サウンドバー「SR-X40A」が11月30日にデビュー

 接続端子はeARC対応のHDMI出力とHDMI入力を各1系統と、光デジタル入力を搭載。さらにAlexa built-inなので、家庭内LAN(無線対応)につないでAmazon Musicも楽しめる(ハイレゾやドルビーアトモスの配信には非対応)。もちろん音声操作による電源オン/オフや入力切り替え等も可能だ。

 サウンドモードは「Stereo」「Standard」「Movie」「Game」の4種類を備え、リモコンのボタンで切り替えられる。なお先に発売された2モデルにも同様のモードが搭載されているが、SR-X40Aではトップスピーカーの効果なども配慮し、独自のパラメーターに再調整されている。

 音質では先行モデル同様にTRUE SOUNDを目指しており、元のソースの音質を正しく再現した素直な音作りになっているそうだ。映画などのコンテンツをより深く楽しんでもらいたいという狙いだという。

画像3: トップスピーカーを搭載し、高さ方向までリアルに再現。ヤマハのドルビーアトモス対応サウンドバー「SR-X40A」が11月30日にデビュー

 製品説明会でSR-X40Aの音を確認するチャンスがあった。ロケットの打ち上げシーンでは、噴射音の迫力がきちんと再現されるし、地上の管制室との会話ではセリフがクリアーで聞き取りやすい。マイク越しの声のニュアンスもしっかり再現されるので、臨場感が際立つ。

 別の作品では、飛行場のハンガーの中での会話シーンでの反響や微妙な残響音もうまく再現して、物語に引き込まれた。ここでサウンドモードを「Standard」から「Movie」に切り替えると、セリフの肉付きがよくなり、男声がさらに魅力的に感じられる。

 「Movie」のまま頭上をジェット機が通り過ぎるドルビーアトモス効果満点のシーンも見せてもらったが、前方から重さを伴ったサウンドが近づいてきて、頭上を通り過ぎていく様がしっかり再現されている。

画像4: トップスピーカーを搭載し、高さ方向までリアルに再現。ヤマハのドルビーアトモス対応サウンドバー「SR-X40A」が11月30日にデビュー

 個人的にはあと一押し低音感が欲しい気もしたが、マンションの場合ここまでの低音を鳴らすことも難しいと思うので、実使用上は充分かもしれない。なおSR-X40Aは低域もすべて本体で再生する仕組みなので、設置方法(乗せるラックの強度など)で印象が変わる可能性もある。SR-X40Aを入手した方はそのあたりにも注意して使いこなしていただきたい。

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