別冊『真空管アンプ クラフト主義』筆者陣のプロフィールをお届けします
写真は1984年に当社より初版刊行の伊藤喜多男氏『もみくちゃ人生』です。伊藤氏によるイラストはウェスタン・エレクトリック（WE）555ドライバーとWE300B。幼い頃から汽車や電車の虜になり、絵を描くことや物を作ることに夢中になったという伊藤氏の筆使いは魅力たっぷりで、描かれる対象は音響装置ばかりでなく機関車や電話器など時代の匂いが伝わる風物にも向かいます。WEをはじめ本物を知り尽くす技術者であり稀有な趣味人だった伊藤氏の真空管アンプ作りはいまも憧れの世界です。
伊藤喜多男（いとう きたお）
1912年、現在の東京・上野生まれ。写真は別冊『真空管アンプ クラフト主義』所収の『サウンドボーイ』誌連載「伊藤流アンプ指南」より。ウェスターン（ウェスタン・エレクトリック）東洋支社での勤務など、技術者としての経験や著作から「アンプの神様」と称される存在。当社刊行の『もみくちゃ人生』では「銀座通り」「抵抗結合増幅器」「C53機関車」「トーキー用アンプ試作」など幼少時、青年期の思い出から「ウェスターン時代」まで、機械、そしてオーディオを軸に人生遍歴が軽妙洒脱に語られる。
別冊『真空管アンプ クラフト主義』は、伊藤氏が1980年代初頭に当社『サウンドボーイ』誌で連載した「伊藤流アンプ指南」全編をカラーで再録しました。パーツと道具選びのポイント、ハンダづけや内部配線の基本に始まり「心得編／奥義編／解脱編」で語られる真空管アンプ作り、そして音作りの要諦は読み応え十分です。
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